東京03『燥ぐ、驕る、暴く。』(第12回)感想&レビューです。

公演日 2011年5月
収録 本選出場
鬼才
シャイ
だけのノリ
再会
家族会議
何かありそうな日

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、東京03『燥ぐ、驕る、暴く』。

12回目の単独ライブを収録したものです。

日常のなかで感じる、ビミョーな気持ちをコントにしています。

『本選出場』は、その典型です。

『だけのノリ』では、ヘタレな男を角ちゃんが熱演している。

個人的に好きだったのは、『鬼才』『再開』の2本。

プロットにひねりがあり、つくるうえでも参考になります。

以下、くわしくみていきます。

「だけのノリ」

人物

先輩の社員(角田)
後輩の社員(飯塚)
先輩のカノジョ(豊本)

場所

居酒屋

あらすじ

先輩に相談する後輩。

頼もしい角田のアドバイスに励まされる。

終電もなくなり、先輩のカノジョ(トヨミ)に迎えにきてもらう。

カノジョ登場 ─ 。

なぜか「はまたろうです」と自己紹介。あわてる先輩。

ひっかかりながらも、受けながす後輩。

「先輩にはお世話になっている」
「相談できる先輩がいてよかった」

ふだん、どれだけお世話になっているかをつたえる。

しかし、そんな頼もしい上司を、トヨミは「ねぇ、ぐりりん」とカワイイ名まえでよびかける。

さすがに無視できない後輩 ─ 。

おそるおそる真相を聞きだそうとして……

ひとこと

このあと先輩の角ちゃんは、イチャイチャネームで呼び合っているコトを、後輩にバラしちゃう。

自分はお目にかかった経験はないけど、プライベートで名まえを変えてるカップル ─ 。

けっこういるだろうなぁ。

あいかわらず日常で起こりそうな場面をネタするのがうまい。

東京03ってかんじ。

ポイント

笑いのポイントをみていきます。

コントで大事なのは、キャラクターとプロットです。

この作品ではプロットに注目してみます。

コントのプロットはとてもシンプルです。

[設定 → 展開 → オチ]がキホンのながれ。

コントの書き方 ─ プロットの構成について

この作品でも、まず「設定」で、後輩が会社の先輩にアドバイスをうけ、2人の立場をしめす。

なにげないシーンだけど、大事なのは、ここで先輩の立場を優位に立っていること。

観ている人に「先輩は頼もしいんだな」って思わせる。

これが逆転のフリになる。

つぎに「展開」。

「展開」では、ひとつの出来事をキッカケに、はじめに設定した状況や立場を変化させる。

ここでは、カノジョのトヨミが登場し、先輩を「ぐりりん」と呼びはじめる。

このできごとをキッカケに、先輩の立場がひっくり返る。

硬派で頼もしいはずの先輩が、〝やわい〟男へとおちていく。

さいごが「オチ」。

おカタいイメージをまもるため、イチャイチャネームでよびあうのは、「そういうノリ」だと言い訳。

けど「デレデレしたかった」と白状するハメに。

このように、「設定 → 展開 → オチ」のながれが、しっかりしています。

『再会』

人物

店員① (角田)
店員② (飯塚)
客(豊本)

場所

レストラン

あらすじ

店員の角田。

入ってきた客におどろく。それは、むかしの友人。

数年のぶりの再会にテンションがあがる。

しかし相手はおぼえていなくて、とまどう。

それでも気にしない角田。

なれなれしい態度で接する。

注文をとりおえ、いったん厨房へさがる。

しかしウラにまわったとたん、もうひとりの店員(飯塚)に、

「人ちがいだった」
「途中から気がついた」

と告白。

「あやまってこい」とアドバイスする仲間の店員。

けれど、まちがった店員は、

「もう引く引けない」
「むこうだって友だちとして接してくれている」
「だから申し訳ない」

と、言い訳。

結果、そのまま演技することになるが……

ひとこと

このあとなれなれしい態度はエスカレート。

肩をくみ、髪の毛がクシャクシャになるほど、頭をさすったりしちゃう。

これまた日常の「あるある」をネタにしています。

フツーならあやまるけど、そこはコント。

角ちゃん演じる、ヘンに気をつかう男が、ありふれたできごとをを笑いにかえています。

ポイント

笑いのポイントをみていきます。

コントで大事なのは、キャラクターとプロットです。

この作品ではプロットに注目してみます。

コントのプロットはとてもシンプルです。

[設定 → 展開 → オチ]がキホンのながれ。

コントの書き方 ─ プロットの構成について

なかでも「展開」が、作品の良し悪しを決めるんだけど、これにも「型」がある。

パターンは「反転」「逆転」「交錯」の3つ。

コントの書き方 ─ プロットの展開について

ストーリーを整理して、パターンをあてはめてみてると、構図は「交錯」だとわかる。

「交錯」では、かくしている感情 or 事実がバレないように、ひとりの人物が、コトバや or アクションを取りつくろうようすをえがき、はなしを展開させる。

アタフタする姿 or 事態があきらかになっていく状況が、笑いをひきおこす。

この作品でも、タジタジする客が、いきなり店員を「角ちゃん」とよびとめる。

さらに「まだ役者やっているの?」と近況をたずねる。

コッチを知らないはずの、角田は動揺する。

さらに客は、テレビ局につとめていて、テレビドラマの担当 ─ 。

「今度オーディションやるから受けてみて」とさそう。

とんでもない大物を、ザツにあつかい、後悔する店員の男 ─ 。

とはいえ、これは客のウソ。

店員のまちがいに、あえてノっかり、だましただけ。

このコントでは、序盤に、まず店員が秘密を隠しながら客をだます。

つぎに中盤で、客のほうもその秘密に気づき、店員をだます。

で、終盤にむけて、客のワナにかかった店員がアタフタする。

こんな流れになっている。

図にするとこんなかんじ

構図 ─ 交錯
店員 = 友人

・友人のフリをしつづける店員
・客のほうも、店員がウソついていると見抜く
・役者のたまごだと知り、自分がテレビドラマのプロデューサーをしているとウソをつく
・本気にした店員は、なれなれしい態度をことを、後悔する

店員 ≠ 友人

個人的には、ストーリー展開は、もっと単純でいいかなぁと、かんじました。

店員が客をダマしつづけるほうが、ながれとして、わかりやすいかと。

それで、同僚の店員(飯塚)が、じょじょに真相をバラしていく展開にもっていく。

もちろん、このあたりは好みかもです。

まとめ


こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。