バナナマン『DIAMOND SNAP』感想&レビューです。

公演日 2010年8月
収録 wonderful moment
dumb cluck
a guard
good and evil
すぐ立つ
Are you satisfied now?

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、バナナマン『DIAMOND SNAP』。

5年以上まえの作品ですが、いまでも古びていません。

ちなみに恒例の「赤えんぴつ」は入っていません。

それでも十分に満足できる内容でした。

個人的にイイなぁと思ったのは『a guard』と『Are you satisfied now?』。

2つとも、プロット&キャラクターのできばえが、すばらしいです。

以下、カンタンにみていきます。

『a guard』

どちらかといえばキャラクター重視のコントです。

テレビ局の駐車場で、車を誘導する警備員。

「上戸彩」が乗る車に後輩が気づくが、先輩は見れなかった。

すぐ教えてなかったことにカンカン。

そのかわりに後輩は自分が「上戸彩」の役をして、デートのシュミレーションをしてあげると提案。

しかし設楽が演じる「上戸彩」は本人のおもかげはなく暴力的で、口汚く日村をののしる……。

設楽さんの「ドS」っぷりが発揮されるキャラクターが魅力的。

翻弄される日村さんのアタフタぶりも Good です。

『Are you satisfied now?』

こちらは、バナナマンが得意とする長尺コント。

いつもどおりキャラクターとプロットが、いいかんじです。

以下、概要&ポイントです。

人物

男(日村)……あだ名「パンメン」
男の同級生(設楽)……警察官

場所

いなかの町

あらすじ

もう何年もコイがかからない湖で釣りをするパンメン。

「吉川マコ」という女に一目惚れ。

むかし、イケてない同級生がこの湖でコイを釣り、学校のマドンナの付き合った。

その伝説にあやかるために釣りをする。さらには彼女のために指輪まで買っている。

バカにする警官。そんなパンメンに、「佐々木マコト」という指名手配が潜伏しているコトをつげる。

感心のないパンメンだったが、警官は「吉川マコ」こそ「佐々木マコト」で、女装していると推理 ─ 。

ホレた相手が男だと認めたくないパンメンだったが……

感想

コントというよりも喜劇にちかいかなぁ。

日村さんのモテないキャラも魅力だけど、ストーリー重視のコント。

物語が好きな人にはピッタリの作品かも。

ただ、話に出てくる「吉川マコ」「佐々木マコト」も、じっさいには登場しない。

警官とパンメンの会話だけで展開していくので、ドライブ感はありません。

パンメンと警官のほかに、設楽さんと日村さんが「マコ」と「マコト」の役をそれぞれ演じれば、動きが出ておもしかったかも。

ないものねだりのリクエストですけどね。

ポイント

とはいえ、ストーリーはおもしろい。

笑いのポイントをみていこう。

コントで大事なのは、キャラクターとプロット。

この作品ではプロットに注目してみる。

コントのプロットはとてもシンプル。

[設定 → 展開 → オチ]がキホンのながれ。

コントの書き方 ─ プロットの構成について

なかでも「展開」が、作品の良し悪しを決めるんだけど、これにも「型」がある。

パターンは「反転」「逆転」「交錯」の3つ。

コントの書き方 ─ プロットの展開について

ストーリーを整理して、パターンをあてはめてみてると、構図は「交錯」だとわかる。

「交錯」では、セリフやアクションによって真相をかくし、登場人物をカン違いさせ、ストーリーをすすめていきます。

この話でも、ホレる女が男だという事実を知らないパンメンが、伝説にあやかりコイの釣りをしたり、彼女のために指輪まで買っていたりする。

そのコッケイなようすをみて、観客は笑う。笑いを引き起こす。

図にするとこんなかんじ。

構図 ─ 交錯
吉川マコ(女) ≠ 佐々木マコト(男)

・吉川マコにホレるパンメン
・警官は「吉川マコは男」と指摘
・事実を認めないパンメン

吉川マコ(女) = 佐々木マコト(男)

じつはストーリーにはもうひとつひねりがあります。

パンメンが買っていた指輪は、「吉川マコ」を装う「佐々木マコト」から買わされたモノ。

好きな相手からだまされるあたりも、パンメンのコッケイさを際立たせています。

まとめ


こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。