ニッチェ『ポテトサラダ』感想&レビューです。

公演日 2012年7月1日
収録 都会部
銀行強盗
ニッチェのコンビネーションメイク
お遊戯会
漫才「合コン」
漫才「友達の誕生日」
母ひとり子ひとり
アンパンマンショー
ニッチェ江上の4コマ劇場
涙の再会スペシャル
ニッチェ近藤の4コマ劇場
図書館の女

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、ニッチェ『ポテトサラダ』。

はじめての単独ライブを収録したものです。

全体をとおしていえるのが、とにかくおふたりの演技がうますぎるということ。

演劇でよくみられる〝過剰な演技〟ではありません。

コントのキャラをいかした演技です。

みていて、ほんとに心地いい。

正直、前回の『こんぺいとう』では、そこまで魅力をかんじませんでした。

けれど、今回はすごくいいです。

2本の漫才も、おふたりの性格がかいま見れて、とても好感がもてます。

人気があるのが、わかります。

スター性って、こういうことを言うんでしょうね。

個人的に良かったのは、「銀行強盗」「お遊戯会」「図書館の女」 ─ 。

以下、くわしくみていきます。

『銀行強盗』

あらすじ

銀行強盗犯(近藤)。警察に囲まれながらも、抵抗する。

そこへ一日署長に就任した〝ベテラン舞台女優〟(江上)がやってくる。

犯人の母親に変装して説得するが、すくざまバレる。

名まえも出身地もまちがえ、とちゅうで舞台の宣伝までしはじめる。

聞く耳をもたない犯人だったが……。

ひとこと

いちおう犯人の母親にふんしているが、バレても気にせず、テキトーにごまかす。

その〝臨機応変ぶり〟が笑いどころ。

それにしても、〝ベテラン女優〟を演じる江上さんのパワーがハンパありません。

ストーリー以前に、かのじょのキャラをみるだけでも笑えます。

『お遊戯会』

あらすじ

幼稚園。

保母さん(近藤)が園児(江上)に、お遊戯の練習にさそう。

「お芝居がヘタだから、練習したくない」とタダをこねる女の子。

しかしいざ「タヌキさんが火をつけられるシーン」をやらせてみると、怖いくらい〝迫力のある〟演技を披露 ─ 。

とまどう保母さん。

つぎに「カメさんがウサギさんに勝ったときのシーン」をやらせてみるが……

ひとこと

同じように、子どもとはおもえない演技をみせる。

「バカなウサギだ」
「笑いすぎて、こうらが割れるわ!」

セリフまわしもおもしろすぎます。

ひいた視点でみると、おふたりに演技力があるから、このコントができるんでしょう。

もともとの演技がヘタなら、園児役のボケが成立しません。

その意味で、ニッチェの持ち味をいかした作品になっています。

『図書館の女』

あらすじ

図書館で勉強している学生。

そこへ、踊りながら近づいてくる女(江上)がやってくる。

学生は避けているが、女はかまわず声をかける。

きいてもいないのに、30年前に〝踊り明かしたエピソード〟を語りはじめる。

「あけみ」やら、「たけし」やら、学生が知らない人たちをつぎつぎに出し、むかしの思い出をなつかしむが……。

ひとこと

〝奇妙なダンス〟をおどったり、〝バブル時代のエピソード〟をかたったり、とにかく強烈なキャラが魅力のコント。

尋ねてもいないのに、つぎつぎに出てくる思い出ばなし。

はなしのテンポもよく、惹きつけられます。

江上さんの演技もいいですが、ツッコミをいれる近藤の間のとり方もバツグンです。

まとめ


こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。