| 公演日 | 2018年5月 |
| 収録 |
プロローグ 言い残す男 NANDEYANEN! 銀行弱盗 ミュージックあげるよ Remember Glory ドラマチックなバカリズム |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、バカリズム『ドラマチック』。
2018年の単独ライブを収録したものです。
『プロローグ』は、「ドラマチック」について、バカリズムさんなりの考察をふまえつつ、笑いをおこしていくコント。
全体のテーマになっています。
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『Remember Glory』は、さえないフリーター中年の男のはなし。
部屋の掃除中、本人に身に覚えのない賞状とメダルが出てくる。
なにで表彰されたのかを知ろうと、深夜2時に旧友たちに電話をかける。
いじめられていた友人にかけることになり、さらに学生時代と同じく、高額な商品を売りつけられそうになる。
バカリズムさん演じるフリーター中年 ─ 。
そのしゃべりかた、ふるまいが、なんともいえない笑いをさそいます。
賞状をめぐるオチもよかったですね。
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『ドラマチックなバカリズム』は、バカリズムにおこる偶然のできごとを、バカリズム さん自身が演じるおはなし。
・未来のバカリズムがやってきて、助言をあたえる
・さらに、宇宙人に殺されそうになる
などなど、突飛な展開が、つぎつぎおこる。
SFの要素をつめこみながら、うまく1本のコントにまとめています。
このあたりの構成は、ほんとにうまいです。
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個人的に良かったのは、「言い残す男」、「銀行弱盗」 、「ミュージックあげるよ」 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
目次
『言い残す男』
あらすじ
ヤクザの抗争に巻きこまれ、あと数日しか生きられない男 ─ 。
宿敵だった男は、
「さいごに言い残したことはないか?」
と、たずねる。
すると相手は、
・アイドル
・女子アナ
のゴシップネタを語りだす。
とはいえ、どれもぼんやりしていて、真相は定かではない。
耳したライバルの男は、より詳細を知りたくなってしまう。
なかなか相手の男を殺せず、ついにはゴシップネタがくわしく書かれた雑誌を取ってきてほしいと頼んでしまい……
ひとこと
ドラマチックなセリフ、
・「冥途のみやげに、なにか言い残すことをないか」
から、ストーリーが展開していきます。
プロローグのコントで、「こんなセリフは、ふだんは言わない」と否定しておいて、本作の出だしでいきなり、キャラクターに語らせる。
このあたりのつながりもうまいです。
ヤクザの抗争/芸能人のゴシップを対比させ、そのギャップから笑いをおこしていきます。
全体のモチーフが明確で、だれがみても笑えるコントにしあがっています。
『銀行弱盗』
あらすじ
銀行の窓口に、黒づくめの男がやってくる。
バックから「ブーメラン」を取り出し、道具の殺傷能力について語りだす。
・オーストラリアで発見されたガイコツにもブーメランで殺されたキズがある
などなど、ブーメランの威力について、とうとうと語る。
すると、すくっと立ちあがり、「金を出せ!」と要求。
殺傷能力のあるブーメランを〝うしろだて〟に、銀行強盗にやってきた、と説明する。
しかし見た目も弱く、いちいち強盗の説明を語る男に、銀行員たちは、あいてにしない。
ひたすら無視される男は、ブーメランの殺傷能力を、くりかえし語るが……
ひとこと
「だから、それと同じように、強盗の要求にしたがうべきだ」
と、ながなが説明 ─ 。
が、男の見た目・雰囲気から、行員たちは、ほとんど相手にしない。
休憩を取ろうとする女子事務員がいる始末。
それでも、銀行強盗にきたことを、論理的に説明する男。
ブーメランの殺傷能力を根拠に、銀行強盗の正当性を語ります。
全体をとおして、イチバンおもしろかった。
何度も説得をこころみるものの、銀行員は、バカにして、あいてしない。
そのたびに、ブーメランの殺傷能力について、くりかえし説明するくだり(反復)が、ほんとおもしろかった。
罪を犯しているものの、いつのまにか、強盗の正当性を語りだす ─ その逆説も、すばらしい。
なによりみてほしい作品です。
『ミュージックあげるよ』
あらすじ
音楽のステージ。
ミュージシャン「ロマンス小谷」が、曲の合間のトークをはじめる。
これまでの音楽生活について語りだす。
以前、大の『ドラゴンボール』ファンだったことから、オープニング曲の選考テストにトライした経緯をあかす。
その曲は、残念ながら不採用になってしまったが、きょうは特別に、そのときつくった『ドラゴンボール』のオープニング曲を披露する。
が、クオリティが低く、とても採用されるとは思えない出来栄え。
すると今度は、perfume に提供した楽曲も、特別に披露。
こちらも、クオリティが低く、本人たちの曲『チョコレート・ディスコ』のパクリみたいなかんじ。
とうぜん、楽曲を送りつけたものの、返答はいっさいないようで……
ひとこと
こちらは歌ネタが中心です。
いっぽうで、いまはやりの芸能人&作品に乗っかり、すこしでも知名度をあげようとする「ロマンス小谷」のキャラが、なんとも魅力があります。
無自覚をよそおいつつ、はやりにすがりつこうとする ─ みえみえのやり口が、したたかで、ほんとにおもしろい。
ラストの『スターウォーズ』のくだりには、おなかをかかえて笑いました。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。


