どうも、りきぞうです。
大学のころから、世界史に親しんできました。
大学院時代は、本格的に人文書・歴史書にあたってきました。
・大事なキーワード&人物は?
・各時代のポイントは?
きょうは、この問いに答えていきます。
中世ヨーロッパ史は、つぎの流れ(構成)をとらえると、すっきり理解できます。
- ゲルマン人の大移動
- ローマ=カトリック教会
- フランク王国
- ノルマン人の移動
- 封建社会と荘園制度
- 教皇権の伸張
- ビザンツ帝国の盛衰
- スラブ人の動向
- 十字軍の遠征
- ヨーロッパの中世都市
- 荘園制と封建制度の崩壊
- 教皇権の衰退
- イギリス議会の発展
- フランス王権の拡大
- 百年戦争と薔薇戦争
- 神聖ローマ帝国の盛衰
- イベリア半島の統一
- 北欧諸国の動向
- 中世ヨーロッパの文化
以下、各時代のキーワード・重要人物・ポイントをあげて、解説していきます。
なお、この記事では、つぎの本を参考にしました。
目次
中世ヨーロッパの歴史① ─ ゲルマン人の大移動

ゲルマン人の大移動のキーワード・重要人物・ポイントは、つぎのとおり。
・東ゴート人
・フン人
・西ゴート王国
・東ゴート王国
・ヴァルダン王国
・ランゴバルト王国
・アングロ=サクソン
・フランク王国
・オドアケル
・テオドリック
・ユスティアヌス帝
ゲルマン人の移動については、フン人の侵攻をきっかけに西ゴート族が動き、これが大移動のスタートになった点をおさえます。
それにより各ゲルマン部族がヨーロッパ一帯にそれぞれの国をたてて、西ローマ帝国が滅亡したことがポイントになります。

詳しく内容は、こちらに書きました。ご参考にどうぞ。
中世ヨーロッパの歴史② ─ ローマ=カトリック教会

ローマ=カトリック教会のキーワード・重要人物・ポイントは、つぎのとおり。
・コンスタンティノープル教会
・首位権
・ゲルマン布教
・修道院運動
・モンテ=カシノ
・ベネディクトゥス
ローマ=カトリック教会については、教皇と称したローマ教会と、ビザンツ皇帝が君臨するコンスタンティノープル教会が対立した点をまずはおさえます。
そのうえで西ローマ帝国の滅亡により後ろ盾をうしなったローマ教会が、グレゴリウス1世の布教活動や、ベネディクト修道院の活動によりヨーロッパ一帯に影響力をおよぼした流れを知っておきましょう。
詳しい内容は、こちらです。
中世ヨーロッパの歴史③ ─ フランク王国

フランク王国のキーワード・重要人物・ポイントは、つぎのとおり。
・アタナシウス派
・トゥール・ポワティエ間の戦い
・聖像禁止令
・カロリング朝
・カールの戴冠
・ギリシャ正教会
・カロリング=ルネサンス
・ヴェルダン条約
・メルセン条約
・レオン3世
・カール=マルテル
・ピピン
・カール大帝
・レオ3世
・オットー1世
・ヴェルダン条約&メルセン条約により、いまのドイツ&フランス&イタリアにつながる原型ができあがった
フランク王国については、ゲルマン民族のなかでも唯一、ローマ教会が正統とするアタナシウス派に改宗したことで、教皇と手をむすんだ点をおさえます。
その過程でフランクの国王は皇帝の称号をうけ、カール大帝の力もあって、ヨーロッパ一帯をおさえることになります。
しかしカール大帝亡きあとは、目ぼしい君主があらわれず、フランク王国は3つに分裂し、これがいまにつながるフランス&ドイツ&イタリアの原型となっていきます。

詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史④ ─ ノルマン人の移動

ノルマン人の移動のキーワード・重要人物・ポイントは、つぎのとおり。
・ノヴゴロド国
・キエフ公国
・ノルマンディー公国
・両シチリア王国
・クヌート
・アルフレッド大王
・クヌート
・ノルマンディー公ウィリアム
・ノルマンディー公ウィリアムの征服により、イングランドには強い王権のノルマン朝がつくられた
ノルマン人の移動は、ゲルマン人につづく「第二次民族移動」もよばれ、海洋技術にすぐれたかれらは、北海を中心に征服活動をはじめます。
その過程で、ノルマン人のロロは西フランク王国からはノルマンディー公の称号をうけ、さらにその氏族のウィリアムがブリテン島を攻めて、イングランドの形成することになります。
ノルマン人の移動については、これら一連の動きをおえさるのがポイントになります
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑤ ─ 封建社会と荘園制度

封建社会と荘園制度のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・双務的契約関係
・不輸不入権
・騎士道精神
・賦役
・貢納
・十分の一税
・三圃制
・古代ローマ時代の恩貸地制度と、ゲルマン由来の従士制がむすびつき、封建的な主従関係が成立した
封建社会については、古代ローマの恩貸地制度と、ゲルマン由来の従士制か合わさり、封建的な主従関係が形づくられた点をおさえます。
またそれと並行して荘園制度がしかれるようになり、一帯を占める領主がうまれるいっぽう、かれらのもとにはたくさんの農奴がつかえ、結婚税や死亡税などさまざまな税を課せられていました。
封建制と荘園制度は、中世初期におけるヨーロッパ社会のひな形ですので、ぜひともに知っておきたいところです。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑥ ─ 教皇権の伸張

教皇権の伸張のキーワード・重要人物・ポイントは、つぎのとおり。
・シトー修道会
・叙任権闘争
・カノッサの屈辱
・フランチェスコ修道院
・ドミニコ修道会
・ハインリヒ4世
・ウルバヌス2世
・イノケンティウス3世
教皇権の拡大については、クリュニー修道院やシトー修道会による教会改革運動の結果、ローマ教会がヨーロッパ一帯で勢力をのばした点をおさえるのがポイントです。
それにより、いままで手をむすんでいた皇帝権力と争うようになり、ここであの有名はカノッサの屈辱がおこります。
教皇と皇帝の権力関係の変化をとらえるのが、理解のキモになります。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑦ ─ ビザンツ帝国の盛衰

ビザンツ帝国のキーワード・重要人物・ポイントは、つぎのとおり。
・ギリシャ正教
・『ローマ法大全』
・ハギア=ソフィア聖堂
・軍管区制
・屯田兵制
・プロノイア制
・ラテン帝国
・ヘラクレイオス1世
・ヘラクレイオス1世は、軍管区制(テマ制)と屯田兵制をしいて、ビザンツ帝国の統治を安定させた
ビザンツ帝国については、西ローマ帝国滅亡後、どんなプロセスを経て、国家存続を果たしてきたのかをおさえます。
まずはユスティニアヌス大帝が(ゲルマン人の本格移動のまえに)地中海の再統一を果たしました。そのさい『ローマ法大全』を編纂し、これがビザンツ帝国の法体系に大きな影響をあたえることになります。
その後、ヘラクレイオス1世が軍管区制と屯田制をしき、国内統治を安定させます。
彼の時代がビザンツ帝国の最盛期といわれ、以後は衰退にむかいながら、細々と存続していき、さいごは台頭したオスマン帝国に滅ぼれることになります。
これら一連の流れをおさえるのがビザンツ帝国を理解するコツになります。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑧ ─ スラブ人の動向

スラブ人のキーワード・重要人物・ポイントは、つぎのとおり。
・チェック人
・セルビア人
・ノヴゴロド国
・キエフ公国
・キプチャク=ハン国
・モスクワ大公国
・マジャール人
・ブルガール人
・ルーマニア人
・イヴァン4世
・ロシアのイヴァン3世は、ビザンツ皇帝の後継者を自称し、ツァーリ(皇帝)を名のった
スラブ人の移動については、西スラブ族&南スラブ族&東スラブ族&非スラブ族に分けて、特徴をとらえたうえで、各自の動きをたどるのがポイントになります。
なかでも東スラブ族のモスクワ大公国が重要で、君主のイヴァン3世は(滅亡した)ビザンツ帝国の後継を自認し、皇帝を意味する「ツァーリ」の称号を名のりました。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑨ ─ 十字軍の遠征

十字軍のキーワード・重要人物・ポイントは、つぎのとおり。
・クレルモン宗教会議
・イェルサレム王国
・ラテン帝国
・少年十字軍
・宗教騎士団
・アレクシオス1世
・十字軍遠征は、教皇権の衰退、王権の強化、貨幣経済の広まりをもたらした
十字軍の遠征については、軍派遣までの背景と、計7回おこなわれた、そのなかみを知るのがポイントです。
また十字軍遠征の失敗により、さいしょに教皇権が、つづいて皇帝権が衰退し、代わって都市と王権が勢力をのばした点も理解しておくのが重要です。

詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑩ ─ 中世都市と遠隔地商業

中世都市と遠隔地商業のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・地中海商業圏
・北ヨーロッパ商業圏
・シャンパーニュの大市
・特許状
・自治都市
・ロンバルディア同盟
・ハンザ同盟
・ギルド
・メディチ家
・フッガー家
中世都市と遠隔地商業については、都市成立までの経緯と、遠隔地貿易の内実を知るのが大切です。
地中海貿易ではぜいたく品が、北ヨーロッパ商業圏では日用品が取り引きされていました。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑪ ─ 荘園制と封建制度の崩壊

荘園制と封建制度の崩壊のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・黒死病
・独立自営農民(ヨーマン)
・ジャックリーの乱
・ワット=タイラーの乱
荘園制度の崩壊については、それまで領主に付き従ってきた農奴が余力をつけて、経済面で自立できるようになった経緯を理解します。
それにより荘園制度が崩壊し、中世ヨーロッパ社会をささえた封建制が崩壊しました。
ここでは、これら一連のプロセスを把握するのがポイントになります。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑫ ─ 教皇権の衰退

教皇権衰退のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・教皇のバビロン捕囚
・教会大分裂(大シスマ)
・コンスタンツ公会議
・フス戦争
・ボニファティウス8世
・ウィクリフ
・フス
十字軍遠征の失敗により、教皇権の衰退ははっきりあらわれます。
ここでは「アナーニー事件」「教皇のバビロン捕囚」をはじめ、じっさいにどんなふうに教皇の権威が失墜していったかをとらえるのがポイントになります。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑬ ─ イギリス議会の発展

イギリス議会のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・マグナ=カルタ(大憲章)
・シモン=ド=モンフォールの乱
・模範議会
・ジェントリ
・ヘンリ3世
・エドワード1世
教皇や皇帝に代わって台頭したのが、ヨーロッパ各地の国王でした。
そのなかでもイギリスでは王権の力が強く、ブリテン島一帯で中央集権化をすすめていきます。
ここでは国王への権力集中の過程をおさえるのがポイントになります。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑭ ─ フランス王権の拡大

フランス王権のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・アルビジョワ派
・三部会
・ルイ9世
・フィリップ4世
イギリスと同じく、王権の力をのばしたのがフランスでした。
こちらもイギリスと同じく、西ローマ帝国ヨーロッパ一帯で国王に権力を集中させたプロセスを理解するのがポイントになります。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑮ ─ 百年戦争と薔薇戦争

百年戦争と薔薇戦争のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・ヴァロワ朝
・ランカスター家
・ヨーク家
・テューダー朝
・星室庁裁判所
・エドワード黒太子
・ジャンヌ=ダルク
・シャルル7世
・ヘンリ7世
イギリスとフランスの両王権が勢力をのばし、それにより衝突したのが百年戦争です。
ただし百年戦争が始まったときには、イギリスは国王は、フランスの諸侯という立場でもあり、両者の関係はたいへん複雑でした。
このあたりの権力関係をおさえるのも百年戦争を理解するポイントになります。

詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑯ ─ 神聖ローマ帝国の盛衰

神聖ローマ帝国のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・金印勅書
・七選帝侯
・ハプスブルク家
・東方植民
・再版農奴制
・教皇党 vs 皇帝党
皇帝権が衰退したことで、それまでドイツ地域をおさめていた神聖ローマ皇帝の地位が下がり、エリア一帯が分裂状態となります。
また以前は神聖ローマ帝国の圧力をうけていたイタリアの都市国家も、商業力を背景に、それぞれが権勢をふるうようになります。
神聖ローマ帝国については、これら一連のプロセスをとらえるのがポイントです。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑰ ─ イベリア半島の統一

イベリア半島統一のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・ナスル朝
・グラナダ陥落
・イザベル
・ジョアン2世
イベリア半島の統一については、それまで地域を一帯をおさえていたイスラーム勢力にたいして、ヨーロッパ側から国土回復運動がおこります。
それにより、ムラービト朝やムワッヒド朝が滅亡し、代わってスペイン王国とポルトガルが発展します。
ここでは、両国が成立するまでの過程をおさえるのがポイントになります。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑱ ─ 北欧諸国の動向

北欧諸国のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・デンマーク連合王国
中世後半になると、北欧でも動きがあらわれます。
ここでは、デンマークがカルマル同盟により、バルト海の覇者になる点をおさえるのがポイントになります。
詳しくはこちらです。
中世ヨーロッパの歴史⑲ ─ 中世ヨーロッパの文化

中世ヨーロッパ文化のキーワード・ポイントは、つぎのとおり。
・12世紀ルネサンス
・スコラ学
・ロマネスク様式
・ゴシック様式
・騎士道物語
・吟遊詩人
・アベラール
・トマス=アクィナス
・ウィリアム=オブ=オッカム
・ロジャー=ベーコン
・中世ヨーロッパの建築は、荘厳なロマネスク様式から、ステンドグラスを駆使したゴシック様式へと変化していった
中世ヨーロッパの文化と学問については、その特色がキリスト教&ラテン語&イスラーム学問を基調とし、神学・美術・建築・文学など、個別の分野が発展していった流れをおさえるのがポイントになります。
神学では、トマス=アクィナスが(イスラームから逆輸入するかたちで)アリストテレス哲学を導入し、スコラ哲学を完成させました。
美術では荘厳なロマネスク様式から、ステンドグラスをたくさん用いたゴシック様式へ移り変わった点をおさえるのが重要になります。
詳しくはこちらです。
おわりに
中世ヨーロッパの歴史をみてきました。
中世ヨーロッパ史については、つぎの流れ(構成)をとらえると、すっきり理解できます。
- ゲルマン人の大移動
- ローマ=カトリック教会
- フランク王国
- ノルマン人の移動
- 封建社会と荘園制度
- 教皇権の伸張
- ビザンツ帝国の盛衰
- スラブ人の動向
- 十字軍の遠征
- 中世都市と遠隔地商業
- 荘園制と封建制度の崩壊
- 教皇権の衰退
- イギリス議会の発展
- フランス王権の拡大
- 百年戦争と薔薇戦争
- 神聖ローマ帝国の盛衰
- イベリア半島の統一
- 北欧諸国の動向
- 中世ヨーロッパの文化
この記事が、中世ヨーロッパを知りたい人のヒントになれば、うれしいです。
では、また。



