中世ヨーロッパの北欧諸国 ─ カルマル同盟・ハンザ同盟・デンマーク連合王国【世界史】

どうも、りきぞうです。

大学のころから、世界史に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・歴史書にあたってきました。

・イベリア半島の統一について知りたい
・大事なキーワード&人物は?
・この時代のポイントは?

きょうは、この問いに答えていきます。

答えは、つぎのとおり。

キーワード
・カルマル同盟
・デンマーク連合王国
重要人物
・マルグレーテ(デンマーク女王)
ポイント
・カルマル同盟により、一時デンマークがバルト海の覇権をにぎる

この記事では、つぎの本を参考にしました。

中世ヨーロッパの北欧諸国① ─ 初期の動き

北欧地域にはもともと、さまざまな部族が散らばって暮らしていました。

しかし、ノルマン人の大移動をつうじて、部族間の統合がすすみ、国がつくられていきました。

それが、

・デンマーク
・ノルウェー
・スウェーデン

の3国です。

宗教にかんしては、キリスト教(カトリック)を信仰するようになります。

しかしその後、11世紀〜14世紀の間には、国内では国王・貴族・聖職者の争いが、ひんぱんにおこります。

また国外からは、神聖ローマ帝国の皇帝&諸侯から圧力をうけ、外圧をきっかけに混乱が生じます。

中世の中ごろからは、ハンザ同盟をむすぶ各都市から交易上の利権を奪われるなど、経済面でも不利な立場に立たされます。

中世ヨーロッパの北欧諸国② ─ カルマル同盟の形成

マルグレーテ1世(出典:wiki

北欧地域が安定しないなか、デンマークでファルデマール4世が即位します。

彼は国内の混乱をおさめ、統治を安定させます。

づついて、デンマーク王女に即位したマルグレーテ1世がノルウェー王に嫁ぐと、両国の関係は強化されます。

また彼女は、父のファルデマール4世と、夫のノルウェー王が亡くなると、デンマークとノルウェーの実権をにぎることになります。

さらに隣国のスウェーデン貴族たちから、かれらがつかえるスウェーデン王の追放を求められた彼女は、要請にこたえ、王を退位させるにいたります。

これにより、

・デンマーク
・ノルウェー
・スウェーデン

が連合を組むことになり、ここにデンマーク連合王国が成立します。

3国は、スウェーデンの町カルマルに集まり、デンマーク王女の血をひくエリク7世を共同の国王としてかかげ、各国はこれを承認しました。

いわゆる同君連合で、このときの協力関係をカルマル同盟とよびます。

同盟結成により、デンマークが中心となってバルト海一帯を支配し、北欧諸国をひっぱっていきます(1400年〜1500年はじめごろ)。

しかし、16世紀前半にスウェーデンで独立の動きがもりあがり、グスタフ1世により連合は解消されます(1523年)。

いっぽう、デンマークとノルウェーの同君連合は、1814年までつづきました。

中世ヨーロッパの北欧諸国③ ─ フィンランドの動き

古代フィンランド人の衣装(出典:wiki

さいごに、フィンランドにもふれておきます。

もともとフィンランドは、アジア系のフィン族によってつくられました。

13世紀にはスウェーデンに統合され、キリスト教化(カトリック化)がすすみます。

しかしその後、ギリシャ正教を信仰するノヴゴロド王国の侵攻に合い、カレリア地方の割譲をゆるしてしまいます。

以後フィンランドは、スウェーデンの影響下のもと、いまにいたります。

おわりに

中世ヨーロッパの北欧諸国についてみてきました。

まとめると、こんなかんじです。

キーワード
・カルマル同盟
・デンマーク連合王国
重要人物
・マルグレーテ(デンマーク女王)
ポイント
・カルマル同盟により、一時デンマークがバルト海の覇権をにぎる

この記事が、中世ヨーロッパの北欧諸国を理解するさいのヒントになれば、うれしいです。

では、また。