かもめんたる『ネズミと亀』感想&レビューです。

公演日
収録 英会話
エグイ奴
モグラちゃん
黒澤
アキラくん
妖精
学芸会
通訳と介護士

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、エレ片『コントの人 10』。

おふたりにとって、さいしょの映像作品になります。

個人的によかったのは、『妖精』『学芸会』『通訳と介護士』の3本。

以下、[あらすじ → ひとこと]の順で、くわしくみていきます。

『妖精』

あらすじ

学校生活がうまくいかす、友だちにも裏切られた高校生。

ヒクツになり、山ごもりを決意する。

そこへ不可思議な妖精があらわれる。

森の生き物に魔法をかけ、むじゃきにたのしむ。

そのようすをながめる学生。すると妖精は「ぼくのすがたがみえるのかい?」とビックリする。

友だちになりたいと親しげに近づいてくるが、〝やさぐれている〟高校生は、ガンをつけながら、テキトーにあしらう。

それでもメルヘンちっくなキャラを演じつづける妖精だったが……。

ひとこと

ヒクツ/お茶目とうまく対比させています。

このコントラストが笑いをさそいます。

後半、したたかな本性をみせる妖精ですが、そのキャラが槙尾さん自身に合っています。

かもめんたるのおふたりは、岩崎さんのほうがダークなにおいをかんじますが、ほんとうは槙尾さんのほうが闇が深そうです(笑)

『学芸会』

あらすじ

学芸会で「桃太郎」を演じることになった息子。

無邪気なようすで親に報告するが、それを知ったとたん、パパの表情がけわしくなる。

元劇団員の父親。

息子にたいして、プロさながらの指導をはじめる。

ストーリーのポイントを指摘し、声出しをトレーニングをさせる。

「学芸会」とは思えない演技を要求して……。

ひとこと

ストーリーの展開がわかりやすい。

とはいえ、父親がお手本としてみせる「桃太郎」の役柄は、〝常軌を逸して〟いて、かもめんたるさんならではの〝狂気〟を味わえる。

おふたりも「お笑い芸人」のまえに、劇団員として活動しているので、その意味では、すこし〝自虐っぽい〟作品かもしれません。

『通訳と介護士』

あらすじ

5年ぶりに再会する、ふたりの友人。

かたほう(槙尾)は、地元にのこり介護職。

もういっぽう(岩崎)は東京に出て、通訳の職についている。

けれど話している途中、いきなり〝同時通訳者のようなしゃべり方〟をはじめる。

とまどう友人にたいして、たどたどしく「200万円を貸してくれ」ときりだす。

どうやらストレートに要求をつたえられないみたいで……。

ひとこと

金を貸してほしいと言われた友人も、機転をきかして、介護職員のような口調にきりかえる。

「岩崎さーん! そんなこと言っちゃだめですよー! きこえてますかー!」

認知症の患者にせっするように話しかける。

発想がおもしろいですね。

プロットについても、さいしょ、ふたりの職業を紹介するシーンがフリになっていて、後半の笑いに活かされています。

まとめ

ほかにも『英会話』『モグラちゃん』など、キャラをペースにしたコントを収録。

かもめんたるさんらしい〝ニヒルな要素〟がうすいぶん、はじめての人でも、とっつきやすい作品が多いです。

ぜひチェックしてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。