タイムマシーン3号『餅』感想&レビューです。

公演日 2017年5月
収録 オリジナルアニメ
サプライズ
不動産
カツアゲ
怖い話
悪魔の○○えもん
じゃんけんできめよう
一昨日の食事

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、タイムマシーン3号『餅』。

2019年1月の単独ライブを収録したものです。

『オリジナルアニメ』は、アニメはもうかるというはなしから、「自分たちで、オリジナル作品をつくったら、どうなるか?」というテーマで漫才が展開。

けれど、おデブキャラ連発のアニメに。

関さんの体型をいかした笑いばなしに仕上がっています。

『不動産』は、内見シーンをネタした漫才。

関さん演じる不動産屋さんが、おとぼけを連発します。

個人的には、カベが「ニベア」でできており、隣人の声が、まる聞こえというはなしがツボでした。

『怖い話』は、関さんが青森のホテルに泊まったときの体験談。

とつぜん旅館での怖いできごとを語りはじめるものの、

・掛け布団は「西川ブランド」
・「Google Home」など、最新鋭の設備がそなわる部屋
・お忍びで、有名芸能人が宿泊

などなど、怖いできごととは、べつのトコに興味がそそられる。

漫才形式ながら、内容は、ほぼコント。

発想がすばらしく、ついつい笑ってしまいます。

個人的に好きだったのは、「サプライズ」「カツアゲ」「悪魔の○○えもん」─ 。

以下、くわしくみていきます。

『サプライズ』

あらすじ

友人の誕生日を、サプライズで祝おうとする関さん。

苦手なため、うまくできるコツを、相方の山本さんに相談する。

誘ってみる状況を、ためしにやってみせたところ、

「もしもしー、主役ー、誕生ber ?」
「今度さ、「ローソクの火、一息で吹き消す会」をやってみるだけど、こない?」

などなど、あからさまに、サプライズで誕生パーティーをしようとほのめかす。

相方が鈍感なふりをしているにもかかわらず、まったくうまく誘えず……

ひとこと

こちらは漫才スタイルのコント。

サプライズで友人の誕生日を祝う関さん。

相方を友人にみたて、リハーサルという形式で練習をしてみる。

このスタイルの作品は、ほかの芸人さんもよくありますね。

タイムマシーン3号さんも、おふたりなりのもちあじで、友人をサプライズ誕生日にさそうリハをおこないます。

・誕生ber (誕生日をむかえる人)

など、独特のフレーズがとびたずのが、なんともおもしろいです。

「ケーキでも食べるの?」という友人の問いかけに、関さんが(バレるのを恐れて)めちゃくちゃキレるながれも、よかったです。

だれもが笑えるコントに仕上がっています。

『カツアゲ』

あらすじ

街で「カツアゲ」にあう男。

あいての男を「金を出せ」とつめよる。

「もってません」とかえすが、カツアゲされた男のポケットから、小銭が一枚、ちゃりんと落ちる。

「持ってんじゃねーか!」
「ほら、その場で飛べ! もっと出せ!」

と、カツアゲの男は要求。

しぶしぶ男が、その場でジャンプすると、全身のポケットというポケットから、小銭にジャラジャラこぼれる。

あたり一面、小銭だらけになる。

それをみたカツアゲ男は、ぼうぜんとして……

ひとこと

こちらは〝飛び道具〟系のコント。

じっさいに、舞台一面に、数千枚の小銭が、ジャラジャラこぼれる。

それをみるだけでも、なかなか圧巻です(笑)

それでも屈しずに、カツアゲ男は、さらに「金を出せ!」と要求。

すると今度は、小銭一枚一枚ではなく、(スーパーのお会計でみるような)小銭の両替セットがおちてくる。

このあたりの発想&ヒネリもよかったです。

ちなみに、舞台におちた小銭がひろいきれず、つぎの漫才にも影響が。。

関さんが舞台でこけたあと、一円玉が顔にめりこむ。

「1円玉って凶器になるんだな」

のひとことには笑いました。

『悪魔の○○えもん』

あらすじ

ハリウッド作品などでは、悪魔キャラのほうが人気が出る ─ そんなはなしから、関さんが、自分なりに人気マンガの悪魔キャラを考えた、ともちかける。

その名も「悪魔のドラえもん」─ 。

ドラえもんを悪魔キャラにすることで、より人気が出る、といいだす。

じっさいにやってみると、ジャイアンにいじめられたのび太くんにたいして、四次元ポケットから、

「ジャイアンだったモノぉー!」

と、殺害した遺体をとりだす。

そのほか、お金もちのスネ夫くんには、豪華なヘリコプターを自慢させるかと思いきや、回転するハネに、頭部をつっこみ、こちらも殺害 ─ 。

同じく、出来杉くんの頭には、埋め込み式のタケコプターを差しこみ、損傷をおわせる。

もはやサイコキャラと化したドラえもんは……

ひとこと

ベタな設定ながら、ついつい笑ってしまった。

個人的には、

「小学館の連中に、四次元ポケットを縫い付けられた」

と、いいはなち、おなかからビリビリにひきちぎるアクションがツボでした。

悪魔です(笑)

デビル風の口調をくりかえす関さんの演技も、よかったです。

全体をとおして、イチバン笑いました。

なによりみてほしい作品です。

まとめ


8本の作品中、純粋なコントは1本。

ほかは、コント風の漫才です。

個人的には、もうすこし、がっつりしたコントをみたかったです。

こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。