| 公演日 | 2008年 |
| 収録 |
ブルーフォー ブラッフォー ガングリフォン pumpkin The truth(初収録) Destroy the comtosipion 先輩とオマエ ハナからのハジマリ 赤えんぴつ オレンジ 誕生花 |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、バナナマンの『bananaman CHOP』。
傑作選ライブの1つです。
もう一度、演じなおすことで、作品の魅力を再確認する、といったコンセントのもと、上演されました。
2006年から、2年に1度のペースで開催 ─ 。
『PUNCH』『KICK』『CHOP』というタイトルで、計3回おこなわれました。
3本をまとめたBOXも、すでに発売されています。
今回の作品は、その3回目。
2回目の『KICK』では、『ペポカボチャ』(2003年)〜『SPICY FLOWER』(2007年)から、5本が収録されています。
以下、それぞれの作品を取り上げてみました。
目次
バナナマン『bananaman CHOP』の概要
以下、それぞれ作品をカンタンにみていきます。
「ブルーフォー ブラッフォー ガングリフォン」
『ペポカボチャ』に収録された作品。
ストーリーはそのままです。
『ペポカボチャ』を取り上げたときに、レビューを書いたのでよければチェックしてみてださい。
アクションメインのコント。
アテレコで入れたナレーションに合わせ、日村さんが一言も語らずに、動きだけで表現する。
演出による笑いです。
「ブルーフォーブラッフォーガングリフォン」というものに、とくに’意味はありません。
競技らしいけど、問いただしてもムダです。
ナンセンスを楽しみましょう。
バナナマンのコントでは、たまにこういうシュール作品が出てきます。
不条理系のコントは、つまらなくなりがち。
けれど、落ちついた雰囲気の男が、ドタバタすることで、そのギャップにより、笑いをおこしている。
このあたりのパランス感覚は、さすがです。
pumpkin
こちらも『ペポカボチャ』に収録された作品。
ストーリーはそのままです。
『kurukuru bird』を取り上げたときに、レビューを書いたのでよければチェックしてみてださい。
設楽さんのロジカルな思考が全面に出ているコント。
交渉でもって、カボチャと引き換えに、友人の日村をドレイにする。
そのプロセスを描くコント。
さいしょ『ペポカボチャ』ではリクツがわかりませんでした。
けれど、もういちどみると、すこし納得できました。
あまりカボチャはカンケーありません。
「カボチャ1個だったら、なにと交換してくれる?」 ─ 。
設楽の提案にたいして、日村が「価値ゼロ」のモノやアクションを提示 ─ 。
この点が、作品のキーになっています。
・自分の部屋に泊める
など、「価値ゼロ」のモノ&アクションを、設楽さんが、いつのまにか自分の所有物にしていく。
それを交渉材料に、日村がドレイになるように説得 ─ 。
所有物を奪われたことに気づかない理由は、それが「価値ゼロ」だと認めてしまったから。
「犬の鳴き声のモノマネ」「自分の部屋に泊める」などは、「価値ゼロ」ではない。
なのに、設楽さんのこじつけのうまさで、ついつい認めてしまう。
自分のモノやアクションなど、話せば話すほど、じゃんじゃん奪われていき、最終的にはドレイになってしまう。
コントにしては、すこしムズかしすぎるかもですね。
「The truth」
初収録のコントです。
以下、カンタンにあらすじ&感想をみていきます。
あらすじ
自分の部屋のトイレから出てくる友人 ─ 。
日村にたいして設楽が、「おまえが来ると紙の減りがはやくなる」と指摘する。
認めない日村 ─ 。
トイレでの動きを再現。
どれくらいトイレットペーパーをつかっているかチェックする。
話題がかわり、女の子とカラオケで遊んだときのはなしに。
「どっちとヤリたかった」っていう設楽の質問を日村は、ごまかす。
じつはまえからゲスな女の話題をさける日村。
その点を問いただすと、日村は「自分が女だから」と言いだす。
ジョーダンかと思いきや、どうやらホント。
「クシャミのしかた」「ボールの投げ方」、しまいにはブラジャーをみせ、ムネまで揉ませる。
信じる設楽 ─ 。
それをふまえて日村は、「トイレでの動きを再現させるなんて最悪」、「『ウンコ出た?』 なんて聞くのはもってのほか」と非難する。
感想
ありえない設定なんだけど、自分が女であることを証明するプロセスがおもしろいですね。
ただもうちょっと現実感のある展開にしてほしかった。
はじめのフリの部分で、友人の日村の女らしい一面を挿れておくと、リアリティがましたかもしれない。
「Destroy the comtosipion」
『Elephant pure』に収録された作品。
くわしくは、こちらの記事で、レビューしました。
ムコとして、あいての籍にはいる男。
結婚式で、両親に読む手紙を考えることに。
「ムコのむすこ」をテンポよく言いかえるくだりがあるんだけど、そこのかけあいが長くなりました。
オリジナルでは笑わなかったけど、今回「ムコむすこ」を何度も連発する。
くりかえし聞いていると、なぜかおもしろくなってきました。
小道具にも若干の変更点あり。
「先輩とオマエ」
『good Hi』に収録された作品。
くわしくは、こちらの記事で、レビューしました。
ストーリーはきほん同じですね。
「ハナからのハジマリ」
『Elephant pure』に収録された作品。
くわしくは、こちらの記事で、レビューしました。
オリジナルは5年くらいまえもの。
なので、セットや衣装も変更点は、ありません。
ふたりの演技もうまいだけど、すこしビミョーでした。
日村さんの陰湿キャラも組みこんでるけど、笑いにむすびついていない。
はなしのフリ(プロットの「設定」)と、そのあとの「展開」のつながりがマッチしてないかんじ。
日村さんの送別会に、同僚がひとりも来ない ─ 。
その理由が、はなしの軸になっているけど、その真相が、どうもイマイチでした。
気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
内容は濃いですが、傑作選のなかでは『PUNCH』や『KICK』よりも、やや劣る印象です。
『PUNCH』や『KICK』のデキが、あまりによすぎるってこともありますが。
バナナマンコントをみたことない人は、2つをみたあとに、みるのが良いと思います。
よければチェックしてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。



