バイきんぐ『ハート』感想&レビューです。

公演日 2016年7月
収録 切り逃げ
オーダー
スピード違反
酔っ払い
引きこもり
クイズ
ユウキ
居酒屋
陶芸家

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、バイきんぐ『ハート』。

前回から、約1年ぶりのライブです。

それにしても、いそがしいなかで、1年に1回のペースで単独ライブをするんですから、スゴいですよね。

それだけでライブを大切にしていることが伝わってきます。

『オーダー』『居酒屋』は、みじかなお店を舞台にしたコント。

西村さんの〝おトボけキャラ〟にたいして、小峠さんのするどいツッコミがさくれつしています。

テンポがよく、フレーズもおもしろい。

どれも5〜10分くらいの長さなので、気らくなかんじでみれます。

かるい気分で、さらっとみるのが、おすすめ。

個人的に良かったのは、「切り逃げ」「ユウキ」「陶芸家」 ─ 。

以下、くわしくみていきます。

『切り逃げ』

あらすじ

男を押さえつけ、美容師(小峠)がさけんでいる。

「切り逃げだー! 切り逃げだー!」

代金を払わず、美容院から逃げだした男が、美容師につかまっている。

「食い逃げ」や「ひき逃げ」は知っているが、「切り逃げ」など聞いたこともない。

まわりのひとたちは、ふたりのようすをながめるだけで……。

ひとこと

発想がおもしろいですね。

たしかに「切り逃げ」というフレーズは、耳にしたことありません(笑)

「ハゲてる人に、髪なんか切られたくないっすよ!」

犯人のいいワケもおもしろい。

『ユウキ』

y−1

あらすじ

葬儀のあと。喪服すがたの男ふたり。

共通の友人「ユウキ」が亡くなり、悲しんでいる。

いっぽうの友だち(小峠)が「むかし3人でよく行った定食屋へいこう」 とさそう。

ことわる友人(西村)。

「このあと「昼キャバ」にいくんだ」。

信じられない理由に、友人はおどろく。

しかも、店の名まえが『天国と地獄』。

「〝ものすごくブスなオンナ〟か、〝ものすごく美人なオンナ〟しかおらず、じっさいに入店するまで、どっちがあたるかわからない」

「そのスリルがたまらない」

ウキウキする友人に、もうひとりの友人がブチギレて……。

ひとこと

「友人の死」と「キャバクラのシステム」をひっかけたコント。

哀しむ場面でも、遊びたいキモチがまさる男。

サイテーな友人を西村さんが、うまく演じています。

どうしようもないヤツですが、楽しそうにキャバクラの魅力を語っています。

死んだ「ユウキ」もゆるしてくれるかもしれませんね。

『陶芸家』

あらすじ

陶芸の工房。

身が入っていない弟子を、師匠がしかりつける。

すると、「さいきん違うことにハマっている」と弟子が告白する。

それは〝ピザづくり〟。

陶芸の窯をつかったら、絶品の味に仕上がった。

ブチギレる師匠。

それでも、とりあえず弟子がつくったピザを食べてみる。

「悪魔のようにおいしい」。

すると、調子にのった弟子は、陶芸の工房をつぶして、ピザのデリバリーをはじめようと言い出して……。

ひとこと

「おれの作品をどかして、なにピザを焼いてくれてんだ!」

ひとつひとつのフレーズもおもしろい。

「窯」つながりで、構成されたコント。こちらも発想がいいですね。

じっさいに焼いたらどうなんだろう?

まとめ


こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。