公演日 | 2004年8月 |
収録 |
警察官 高校球児 テキサスの保安官 カレー 空手 ショートコント 1 ショートコント 2 |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
今回とりあげるのは、アンガールズ『ナタリー』。
おふたりにとって、さいしょの映像作品です。
…
『警察官』は、先輩/後輩のやりとり。
おとぼけな後輩に、気の弱い先輩がホンロウされる ─ そのようすが、なんともいえない笑いをさそいます。
『カレー』は、カレーのルーを買いにいく友人ふたりのやりとり。
これといった事件はないものの、ふたりのかけひきをみているだけで、ついつい笑みがこぼれます。
いまではなつかしい、「ジャンガジャンガ」のショートコントも2本おさめられています。
…
個人的に良かったのは、『高校球児』、『テキサスの保安官』、『空手』 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
『高校球児』
あらすじ
学校の校庭。
野球部の先輩/後輩が練習している。
真剣なまなざしで、甲子園をめざす先輩 ─ 。
いっぽう後輩はゆるいかんじで、トレーニング。
後輩の態度に不満をいだく先輩は、マンツーマンで指導をはじめる。
しかし、
・素振りしたバットが頭にあたる
などなど、先輩の思わくどおりにいかない。
それでも後輩はマイペースで……
ひとこと
おとぼけの後輩に、しっかり者の先輩がホンロウされるながれ。
いっぽうで、先輩演じる田中さんのツッコミフレーズが、なんともゆるくておもしろい。
同じトコバットで叩く後輩に、
と、ふにゃふにゃしたかんじで、どなる。
このあたりの口調&間のとり方も、アンガールズさんの魅力ですね。
『テキサスの保安官』
あらすじ
テキサス。
新人&ベテランの保安官ふたりが、あたりをパトロールしている。
いざギャングあらわれたときの対処法を教える先輩保安官。
ピストルをもって、一騎討ちで撃ちあう段取りを指導する。
しかし、ベテランの保安官は、ピストルをとりだすにも、手もとがブルブルふるえて、もたつく。
そのしぐさを後輩していると、じっさいにギャング一団がやってくる。
後輩の手前、かれらを追いはらおうとする先輩だったが……
ひとこと
田中さん演じる、たよりない先輩のしぐさ・アクションが、笑いの軸になります。
いっぽうでこちらも、田中さん〝ゆるいツッコミ〟&〝独特のフレーズ〟が、より笑いをひき起こしていきます。
今回は、自身の〝ケツアゴ〟をやたら気にする先輩 ─ そのキャラも、うまく表現されていましたね。
『空手』
あらすじ
空手教室。
先生がフクスウの生徒に空手を教えている。
しかしそのうちのひとり、生徒の「山根」は、先生と波長が合わず、ズレた行動ばかり。
・ほかの生徒に、お手本として防御のしぐさをさせるも、うまくいかない
などなど、先生が思うような行動をなかなかとらない。
しびれをきらした先生は……
ひとこと
先生/生徒のやりとり。
初期アンガールズさんのコントは、教える/教わるの立場を軸にしたネタが多いですね。
こちらも田中さん演じる先生が、いいかんじに、生徒にホンロウされています。
防御がなかなかうまくいかない生徒にたいして、パンチしようとしながら、
と、甲高くどなる。
このふにゃふにゃツッコミも、なんともおもしろく、笑えます。
そのほか、じっさいに空手をするシーンでも、想定外の生徒の動きに、かるいダメージをうける。
このあたりのじみに被害をうけるかんじも、うまく笑いにかえています。
これといったストーリー性はないものの、なぜかアタマにのこるネタです。
全体をとおして、いちばん良かったです。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。