うしろシティ『すごいじゃん』感想&レビューです。

公演日 2015年6月〜7月
収録 授業中
個展
私の家
アンティークショップ
職員室
タイムスリップ
日替わり定食
宅配ピザ
ファーストフードにて
悪魔
出会い

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、うしろシティ『すごいじゃん』。

6回目の単独ライブを収録したものです。

『個展』『アンティークショップ』では、ふだんの生活に、ヒネリをくわえたコントを展開しています。

初期のころは、日常ベースの作品が多い印象でした。

けれどさいきんは、時代劇 or SFなど、さまざまなジャンルのはなしを、コントにとりいれています。

進化しています。

個人的に好きだったのは、「職員室」「タイムスリップ」「ファーストスード」です。

以下、くわしくみていきます。

『職員室』

あらすじ

職員室。

見知らぬジイさんがはいりこんでくる。

先生が注意すると、教え子の武田だとわかる。

もともと老け顔だったが、さらに老けて、30歳なのにおじいさんみたいなすがたに。

結婚報告しにきたが、先生は違和感をおぼえ……。

ひとこと

設定がおもしろいですね。

〝老け顔のひとは、いづれ年齢が追いつく〟といわれるが、カラダがどんどん先にいって、年齢をつきはなしている。

「顔の逃げがすごい」の一言には笑いました。

結婚相手も40歳で、姉さん女房ですが、先生はピンとこない。

はなしのふくらませ方もうまいです。

オチも、意外な展開で good でした。

ぜひご確認ください。

『タイムスリップ』

あらすじ

高校生が2015年から戦国時代へタイムスリップ。ひとりの村人に助けられる。

ひとまず状況をきくと、村人は「西と東に分かれて、大きな戦(いくさ)がはじまる」とおしえる。

「関ヶ原の戦い」と思いこむ高校生。

しかしよくきくと、争いの名まえは「たまたにしもんちょうのたたかい」。

歴史的にみて、メジャーではない場所にきてしまったようで……。

ひとこと

このあと、たすけてくれたお礼に、2015年のできごとをおしえてあげようとします。

モツ煮やホルモン焼など、戦国時代では知られていない料理をこっそりつたえ、驚かそうとします。

しかし変わり者の村人は、すでにその調理法を自分であみだしている……。

ぜんぜんビックリせず、高校生はハラがたってくる。

こちらのコントも、おもしろい設定から、うまくストーリーをふくらませています。

はじめは村人に感謝していた高校生が、じょじょにいらだってくる過程がなんとも笑えてきます。

得意になって未来のはなしをする高校生をさえぎり、「モツは食う」「ホルモンも食う」と言いはなつシーンは、めちゃくちゃおもしろいです。

申し訳ないかんじなのも、またいいですね。

『ファーストスード』


あらすじ

中学校の卒業以来、ひさびさに会うふたりの友人。

おたがい性格はかわっていないが、かたほうの髪型が「モヒカン」。

はじめから気になる友人は、間をおいて、事情をたずねるが……

ひとこと

モヒカンにした理由もおもしろいですが、そのワケをたずねるタイミングがよかった。

はじめは何気ない世間ばなしをして、すこし間をおいて、さりげなくモヒカンした事情をきく。

サラッと聞きだすのが、よかった。会話のテンポが、ばつぐんにうまいです。

まとめ

こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。