公演日 | 2017年5月 |
収録 |
漫才「デブリンピック」 お会計 漫才「妹」 漫才「オーダー・ザ・ライス」 喫茶店 漫才「温泉旅館」 |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、タイムマシーン3号『米』。
2017年5月の単独ライブを収録したものです。
『漫才「妹」』は、関さんの妹の結婚ばなし。
関さんが「相方に、 結婚相手として紹介したら」というテイで、はなしがすすみます。
『漫才「オーダー・ザ・ライス 」』は、関さん考案のゲームについて。
白飯に合いそうな「おかず」を言いあい、さきに「ご飯ください」といったほうが負け。
くだらないいっぽう、白米にたいする関さんの執着がみえて、、ついつい笑ってしまいます。
…
個人的に好きだったのは、「お会計」、「喫茶店」 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
『お会計』
あらすじ
レストランでお会計をする男。
店主が「2000円になります」とつげる。
お金を支払う客。
けれど、どこかそわそわしたようす。
すると、勇気をふりしぼって、
と、つげる。
そのフレーズをきいた店主は、2000円からすこし値段をさげる。
番組をみたことで、値段が下がることをはじめて体験した客は、どこか興奮したようす。
ほんとに「『ヒルナンデス』をみました」といえば、下がるんだぁ、と感動する。
すると、またまた値段が下がる。
どうやら、そのセリフをいえば、いくらでも料金が割引されるようで……
ひとこと
「番組をみました」といえば、料金が下がるサービス ─ 。
それを素材に展開されるコントです。
ほんといいとこついてきますよね。
笑いのキモは、何度も言っても、割引が適応されるトコ。
言いづけるたびに、食事代が下がっていきます。
山本さん演じる客のリアクションもよかったですね。
また、「『ヒルナンデス』は、見てませんでした」と言っちゃうと、はんたいに、値段が上がってしまう。
このあたりのヒネリも、うまいです。
『喫茶店』
あらすじ
昼どきの喫茶店。
店が満席のため、ふたりの男が、相席で座ることに。
気まずい雰囲気を解消するため、ひとりの客は、世間ばなしをはじめる。
・混んでましたか?
・この店は『ホットペッパー』で調べたんですか?
などなど、なんとかはなしを合わせようとする。
しかし相手の客は、
・空いていた
・『ぐるなび』で調べた
などなど、どの問いかけにたいしても、反対 or 違う回答でこたえる。
はなしが合わないふたり。
もういっぽうは意地になり、なんとか合わせようとするが……
ひとこと
こちらも、なにげない日常風景を描きながら、練りに練ったコント。
どの質問にたいしても、反対 or 逆の答えでかえす男。
いつまでたっても、はなしが一致しない展開が、笑いをさそいます。
その後、答えを合わせない客は、ぎゃくに、あいての過去の経験をピタリとあてる。
さらに、未来のできごとまで、当ててしまう。
もはや予言者で、超能力のもちぬし ─ この展開も、またうまいなぁと、かんじました。
テンポがはやいために、さらっとみれてしまいます。
けれど、プロットのながれをみると、ものすごくロジカルにつくってあります。
何度かみると、そのすごさがわかります。
全体をとおして、いちばんみてほしい作品です。
まとめ
6本の作品中、4本が漫才。
個人的には、もうすこしコントをみたかったです。
もちろんそのぶん、2本のコントともに、質の高いものになっていますが。
…
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。