さまぁ~ず『さまぁ~ずライブ 6』感想&レビューです。

公演日 2007年6月
収録 休憩
護身術
寿司屋へ行こう
大人のUSP
家族

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、さまぁ~ず『さまぁ〜ずライブ 6』。

6回目の単独公演をおさめたものです。

『休憩』は、みじかいオープニングコント。

三村さんのキレのあるツッコミが、笑いを誘います。

護身術 は、護身術教室にかよう生徒と先生のやりとり。

スライドネタで、大竹さん独特の絵のタッチが、笑いの軸になります。

終盤からアクション系の笑いにうつっていきます。

三村さんのヘトヘトぶりが、なんともよかったですね。

『大人のUSP』は、温泉街のアトラクション施設でのワンシーン。

独特な遊びに、こちらもお客さんを演じる三村さんがホンロウされていきます。

〝飛び道具〟の要素がつよく、バカバカしい仕掛けに、思わず笑ってしまいます。

個人的によかったのは、『寿司屋へ行こう』『家族』『駅』の3本。

以下、[あらすじ → ひとこと]の順で、くわしくみていきます。

『寿司屋へ行こう』

あらすじ

寿司屋のまえ。

会社の先輩と後輩が話している。

先輩は、取り引き先の女の子を寿司屋に誘ったらしく、きょうは後輩をつれて下見にやってきた。

「下見なんかせず、どうどうと入ったらいい」と言う後輩に、

「はじめて入った寿司屋で恥をかいたら、どうするんだ」

と反論。

あらかじめ寿司屋の雰囲気を知っておいて、エスコートするほうが、きもちの余裕がもてる、と訴える。

しかし、先輩は、

・「お茶」を「あがり」と注文したら、調子こいてると思われるかもしれない
・生ビールを頼んでも、「生ないんでぇー」と、突き放されてしまうかもしれない

など、どうでもいいトコばかり気にして……

ひとこと

こちらの先輩/後輩のキャラは、前回の『さまぁ〜ずライブ 5』でも登場していましたね。

本作でも、みょうなトコに〝こだわる〟先輩の性格が軸となり、笑いを起こしていきます。

いっぽう今回は、コントというより、大竹さん&三村さんのスタンドトークといったかんじでした。

プロットの構成も、わりとゆるく[展開 → オチ]の流れも、はっきりしていない。

ストーリー性のあるコントを期待していると、肩すかしをくらうかもです。

個人的には、どうでもいいことで、やりとりするようすが、なんともよかった。

気楽に笑える作品に仕上がっています。

『家族』

あらすじ

そば屋にやってきた客。

店のつくりは、どうみてもフツーの住宅。

店主いわく、民家風の店づくりをねらっているらしい。

言葉どおり、お客さんも家族の一員としてあつかい、ひとりひとりにたいして「下の名前」で呼ぶ。

さらには、

・客のまえで、洗濯ものを干す
・客自身に、食事の準備をやってもらう

など、孫のようにあつかい、料理をさしだす。

ほんとうの「おじいちゃん」として接してくる店主に、客はホンロウされ……

ひとこと

こちらは、大竹さんの発想がひかる作品。

「お客さんは、みんな家族」という考えをひねり、コントにしていきます。

その考えに忠実で、本気でお客さんを家族としてあつかう ─ この極端な性質が、笑いのキモになります。

個人的には、すこしでも客が、

・家族ゲーム
・家族ごっこ

など、〝現実をつきつける〟ような、言葉を口にすれば、ふてくされて、ふとんに入ってしまう。

そのくりかえしが、なんともツボでした。

オチも、フリがきいてよかった。

ラストのコントにふさわしい作品でした。

まとめ

こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。