さらば青春の光『大三元』感想&レビューです。

発売日 2019年3月
収録 オープニングコント
怒呆
スカウト
サラリーマン川柳
パンのむらた
金曜の100倍
終電逃させ屋
祭りのあと
エンディングトーク

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、さらば青春の光『大三元』。

前回の『真っ二つ』から1年ぶりのコントです。

『オープニングコント』は、タイトルにちなんで、マージャンに没頭する老人のおはなし。

なぜそこまでのめり込むのか ─ その理由が笑いをさそいます。

『怒呆』は、上司と部下のはなし。

できのわるい部下に、カンカンの上司。

しかしあまりの無能さに、怒りをとおりこして、呆れてしまう。

じつは、怒られるのを回避するために、呆れさせるのが、部下のねらい。

失望させるために、さまざまな無能エピソードをくりだす部下が、笑いをおこします。

それにたいして、怒る気力をなくす上司のリアクションも、よかった。

個人的に好きだったのは、「サラリーマン川柳」「パンのむらた」「終電逃させ屋」 ─ 。

以下、くわしくみていきます。

『サラリーマン川柳』


あらすじ

「サラリーマン川柳大会」の受賞会場。

ナビゲーターが、優秀作品をよみあげたあと、じっさいの創作者にインタビューしていく。

まず1人目の、ペンネーム「シャインビー」。

しかしつくった経緯などをきいていると、当人はサラリーマンとして働いた経験がない。

すべて想像で書いたとうちあける。

会場の空気が、きまづくなる。

つづいて、2人目の、ペンネーム「5時まで男」。

すると、ふたたび「シャインビー」と同じ漢がやってくる。

どうやら、ニックネームをかえて、何枚も「サラリーマン川柳」に投降しているようで……

ひとこと

発想がおもしろいコント。

受賞した男が、サラリーマンをやったこともなく、さらに働いたこともないニートなのも、よかったですね。

無職にもかかわらず、流暢に労働のつらさを語る ─ そのギャップが、ツボでした。

『パンのむらた』

あらすじ

長年愛されたパン屋。

この日に閉店をむかえる。

そこへ業者風の男がやってくる。

どうやら、つぎにこの物件で、商売するらしい。

居抜きのまま引き継いでくれるようで、パン屋の店主からしたら、解体費がかからずに、たすかる。

しかしはなしをうかがうと、業者風の男がやるビジネスは「風俗」……。

まちのみんなから愛されたパン屋が、ゲスいピンサロ店にかわる ─ 。

納得いかない店主は、風俗店なんかやるな、と説得するが……

ひとこと

「さらば……」さんならでは、下ネタまんさいのコント。

はなしがすすむと、業者風の男は、あえて「長年愛された町のパン屋」をねらって、風俗店をオープンしようとしてたとわかる。

やばい性癖のキャラ設定も、おもしろかった。

「パンのむらた」を「パン・パン・パンのむらた」にカンバンをかえて、ピンサロをひらこうとしているんですよ。

─ ほかにも、下ネタによる笑いどこがたくさんあります。

『終電逃させ屋』

あらすじ

終電まぎわの駅前。

サラリーマンの男が、あわてて駅にやってくる。

そのときかれのまえで、ふたりの男が、ケンカをはじめる。

関西弁まるだしで、ハデにどつきまわす。

その光景に目をとられたサラリーマンは、つい終電をのがしてしまう。

しかたなしに、タクシーの利用を考えることに。

すると、さきほどケンカした男たちが、仲なおりした状態で、やってくる。

が、ふたたびケンカをおっぱじめる。

混乱するサラリーマン ─ 。

なぜまたケンカをするのか。

事情をたずねるサラリーマンにたいして、ひとりの男が、

「ケンカをみせることで、終電にかけこむ人たちの足をとめる」
「そうして、タクシーへ誘導させる」
「おれたちの仕事は、「終電逃せさせ屋」だ」

と、告げる。

ズルがしこい手段に、怒りをあらわするサラリーマン。

じぶんが支払う分の「タクシー代」をよこせ、とせまるが……

ひとこと

こちらも発想がおもしろいコント。

こんな商売があったら、ほんとにイヤですね。

いっぽうで、わざとケンカした男は、終電の時間を見計らって、

・新宿の小田急線
・渋谷の東急東横線

などなど、大急ぎでいったりきたりしている。

その苦労に、同情するサラリーマン。

こういった、やさしさ(?)も、さらばさんならでは、ストーリー展開ですね。

まとめ


こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。