ラバーガール『シャンシャン』感想&レビューです。

公演日 2018年4月
収録 シャンシャン
保育園
FP
大水刑事
インスト
おそ水さん
KASOU
のれん分け

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、ラバーガール『シャンシャン』。

『保育園』は、親御さんと園長のやりとり。

これから自分の子どもを入園させるため、見学にやってきた父親。

保育園の説明をされるなか、なぜか、子どもと同じような扱いをうける。

ふざけた保育園のルールが笑いを起こしていきます。

『KASOU』は、友人ふたりのやりとり。

LINEで、仮装/火葬の意味をとりちがえたことから、いっぽうの友人に災難がおこる。

ややむりやりなはなしながら、ついつい笑ってしまいましたね。

全体をとおして、初期ラバーガールさんらしい作品が、多い印象です。

爆笑とまではいきませんが、〝クスクス系〟の笑いが、盛りこまれた印象です。

デビューしたてのラバーガールコントが好きな人には、楽しめるかんじです。

ちなみに、いちばん爆笑したのは、幕間映像の「クイズ!モノマネしたのは何番 de SHOW!」です。

これだけは飛ばさずに、ぜひみてほしいです。

お腹をかかえて笑えます。

ライブ作品で個人的に良かったのは、『インスト』『おそ水さん』『のれん分け』の3本。

以下、くわしくみていきます。

『インスト』


あらすじ

友人主催のライブに誘われた男。

「タダで良いよ」と言われて、ふらりと来るものの、しっかりと「4000円」と取られる。

ライブスタート。

しかしいざ始まってみると、演者のふたり以外に、人がいない。

客は、自分1人のみ。

にもかかわらず、演奏者の友人は、さも満杯のライブ会場で披露するように、ふるまう。

・『ハナクソ』
・『ハゲ』

などなど、曲のほうも、シュールで、ピンとこない曲ばかりで……

ひとこと

ミュージシャン演じる大水さんのボケが光る作品です。

客がひとりしかいないのに、みんなと一体感になりたいからと、友人を立たせる

など、こまかい小ボケをつぎつぎ連発。

たたみかけるボケで笑いをおこしていきます。

歌ネタとシュールが融合されるかんじが、なんともいえない笑いをもたらす。

全体をとおして、いちばんよかったです。

『おそ水さん』


あらすじ

スーパー。

イベントで「野菜の袋詰め合わせ」をやっている。

店員が呼びかけていると、興味ありげな客が、ふらりと近づいてくる。

しかし、

・野菜を、袋ではなく、もっていたカゴにいれる
・袋に入れても、半分も入れない
・このままお金を払わずに出ていったら、どうなるの?

などなど、ふざけた行動&言動をくりかえす。

不審に思う店員 ─ 。

注意をして、客を見送ったあと、ふたたびイベントの呼びかけをおこなう。

しかしまたまた先ほどの客がやってくる。

「すいません、イベントはひとり一回までなんです」と伝えると、

「自分は初めてで、おそらく、ムツゴの兄弟のだれかが、詰め合わせをやったんだ」

と言いはる。

ウソくさいと思いつつ、しかたなく、詰め合わせをやらせるが……

ひとこと

『おそ松さん』のパロディです。

「ムツゴ」というのはホントで、じっさいに、ほかの兄弟に似て、うえと同じボケをくりかえす。

この反復と、ちょっとしたズレが、笑いの軸になります。

コンセプトは良いですが、ゲラゲラ笑うかんじではありません。

そこがラバーガールさんらしいトコですが。

『のれん分け』

あらすじ

ラーメン店。

店主が下ごしらえをしていると、年配の男がやってくる。

入ってきたのは、のれん分けをしてくれた師匠。

独立後、初めて店にやってきた。

感激する元弟子 ─ 。

「さっそく作ったラーメンを食べていってください」と言うものの、元師匠は、ハラが減っているからと、

・チャーハン
・ジャンボ餃子

などなど、ラーメンとはカンケーないメニューを注文。

いっぽうの弟子も〝おバカ〟なようで、ハラが減っているなら、「白米」でも食べててください、と小盛りの茶碗を出す。

納得する元師匠は、むしゃむしゃ食べだして……

ひとこと

実験的な作品です。

いわゆる〝ダブルボケ〟という手法で、おかしなふるまいをしつつも、これといったツッコミが入らない。

みょうなやりとりを笑うかたちですが、わりと観る人を選ぶかなぁと。

ボケ/ツッコミの形式に慣れている人からすると、「ポカーン」となるかもです。

ラストに、このコントをもってくるあたり、ラバーガールさんの勇気を感じます。(笑)

まとめ


こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。