バカリズム『SPORTS』感想&レビューです。

公演日 2011年11月
収録 選手宣誓
ルール
心得る人々
がNBAる
Change
汚はよう
見よ 勇者は帰りぬ
未来へシュート!

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、バカリズム『SPORTS』。

『がNBAる』は、おトクいのフリップ芸。

『汚はよう』は、歌ネタです。

どちらも毒がきいていて、よかった。

個人的に良かったのは、「心得る人々」「Change」「見よ 勇者は帰りぬ」 ─ 。

以下、くわしくみていきます。

『心得る人々』

あらすじ

「ひかえおろう、こちらの方をどなたと心得る」

あつまる人たち「光圀(みつくに)公」を紹介しようとする付き人(バカリズム)。

しかし付き人が言うまえに、まわりの人たちは先に名まえを口にする。

「当てようとするな」
「ちがう、どうみても日本人だろ」
「どうみても、ジジイだろ」

だまらない聴衆。

さらに、どんな問いかけにも、正解の答えを出す。

付き人は、よりむずかしい質問を投げるが……。

ひとこと

『水戸黄門』のパロディです。

バカリズムさんなりの視点で、おもしろおかしくアレンジしています。

「きょうの朝ごはんは何でしょうか」など、後半になるつれて、より身近で、子どもじみた質問になっていくのがツボでした(笑)

それでも、ことこどく当てにくる聴衆たち。

追いつめられてようすもおもしろい。

『Change』

あらすじ

自分のカラダに違和感をおぼえる男。

〝ちがうヤツに成りかわっている〟とわかる。

あわてて持ち物をあさり、このカラダの人物をしらべる。

運転免許の名まえは「クサバ ミツヒロ」。

これまでより、背もひくく、容姿もイマイチ。

入れかわった事態にあせる男。

「ほんとうは「福山雅治」なんだ!」

とにかく芸能事務所へ行って、チェンジした状況をつたえにいくが……。

ひとこと

バカリズムさんにしては、ややベタなかんじはします。

けれど、あまりにバカバカしく、笑ってしまいます。

後半、その見た目から〝自分が「福山雅治」だと証明できない〟福山雅治。

そこで、自分の存在を歌で証明しようするが、まわりはまったく信じない。

容姿あっての福山雅治。

ちょっぴり皮肉のきいた作品です。

『見よ 勇者は帰りぬ』

あらすじ

会議終わりのサラリーマン。

同僚の広瀬さんに頼みごとをおねがいする。

「今週、どっかのタイミングでおっぱいを触らせてくれない?」

仕事の業務をたのむように、クールな態度で〝セクハラまがい〟の行為をする男。

しかし終始冷静な語り口で、おっぱいを触らせてもらうよう説得。

ホワイトボートをつかい、リクツでせめていくが……。

ひとこと

〝下品な頼みごと〟を、ロジカルに語る男。

このギャップが笑いどころ。

頭の良さはさておき、押しに弱い広瀬さんは、説得に応じてしまう。

それをいいことに、ありえない要求を強いることに。

後半にかけての極端な展開は、おもしろかった(笑)

まとめ


こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。