公演日 | 2014年6月 |
収録 |
卒業式 ピザ屋 運転免許 アパート クラブ バンジー レストラン これを…… コンビニ 殺人現場 |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、バイきんぐ『Jack』。
『キングオブコント』優勝後、3回目の単独ライブです。
『ビザ屋』、『殺人現場』では、いつもどおり、西村さんの〝奇人っぷり〟をいかしたコント。
今回もわかりやすくて、バランスのとれたコントを堪能できました。
いそがしいなか、1年に1度のペースで、このクオリティの作品を披露しているんだから、スゴいです。
「ライブ愛」がつたわってきますね。
…
個人的に良かったのは、「卒業式」、「バンジー」、「レストラン」 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
<『卒業式』
あらすじ
卒業式当日。
不良の生徒(西村)から、体育館のウラに呼ばれる先生(小峠)。
復讐をおそれ、警戒する先生だったが、生徒は指導してくれたことに感謝する。
「学校にナイフなんか持ってきて、どうかしていた」
「おれ、どうかしてた」
お礼を言う生徒だったが、先生は隠しもっていたナイフを捨てる。
さらに、ほかの先生もおまえをねらっていると忠告して……。
ひとこと
わかりやすいストーリー。はなしの展開がバツグンにうまいです。
4分ほどの長さで、サラッと演じていますが、プロットはかなり練られています。
わかりやすいが、フクザツにつくられている。
自分でもコントを書いてますが、こういう作品は理想だなぁ。
『バンジー』
あらすじ
バラエティ番組の収録。
なかなかバンジーを飛ばない芸人(西村)に、「はやく飛び下りろ」と、ディレクター(小峠)がせかす。
いっけん〝虐待〟のようにもみえるが、芸人の名まえは「バンジー小林」。
何回も飛んでいるかと思いきや、いままで一度もバンジーをしたことがない。
それでもムリにでも飛ばそうとするが……。
ひとこと
こちらも4分くらいのコントですが、「バンジー小林」という芸名で、ココロをつかまれます(笑)。
つかみがうまいなぁ。
そのあとも「酒を飲んだなら飛べる」と言ったり、会話のとちゅうで無言で飛ぼうとしたり、西村さんの〝奇怪な性格〟をいかした展開になっています。
小峠さんのツッコミをキレキレです。
『レストラン』
あらすじ
「ぼくのこと、おぼえてますか?」
レストランの店長(小峠)に声をかける男(西村)。
忘れている店長に「1ヶ月まえに面接にきた西村です」とつたえる。
「受かったら連絡すると聞いたんですが、面接の結果、どうなったかなぁと思って」
不採用とわからず、じかに確認しにきた男。
ブキミに思う店長だったが、ストレートに「不採用」だとつたえる。
それでも納得しない男。
そこで店長は〝オトした理由〟を、ひとつひとつ挙げていくが……。
ひとこと
前半は、西村さん演じる男の〝ブキミさ〟が笑いをとります。
しかし後半は、店長が〝オトしたワケ〟が明らかになり、その〝下心〟が発覚します。
いっけん真っ当にみえた店長のほうが、よくみると〝クソ〟だとわかる。
プロットを「逆転」の展開でえがいた、見事なコントです。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。