ラバーガール『さよならインドの空に』感想&レビューです。

公演日 2009年4月
収録 ファッションセンス
魔物の館ミステリーツアー
旧友
バスケ
結婚相談所
誕生日
観せたいDVD
ファッションセンス2

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、ラバーガール『さよならインドの空に』。

3回目の単独ライブを収録したものです。

『ファッションセンス』では、衣装のおもしろさで、笑いおこしていきます。

『青春』は、青春のワンシーンを皮肉った作品 ─ 。

約1時間のライブですが、中身は濃いめ。

ラバーガールの世界を堪能できます。

個人的に良かったのは、「魔物の館ミステリーツアー」「観せたいDVD」 ─ 。

以下、くわしくみていきます。

『魔物の館ミステリーツアー』

あらすじ

遊園地。子ども向けの「魔窟の館ミステリーツアー」のアトラクションにやってくる客(飛永)。

ガイド役の男(大水)が「魔王を倒そう!」とテンション高めに接してくるが、参加者は成人男性ひとり。

それでもマニュアルどおり、「子ども」として客を扱い、イベントをすすめていく。

とちゅう魔王の声がきこえるが、こちらも客を「子ども」として想定しているため、状況にズレがうまれる。

ガイド役との会話もちぐはぐで……。

ひとこと

〝想定していた場面〟と〝じっさいの状況〟のズレをたのしむ作品。

魔王の声だけでなく、ガイド役の男までも、むりにアトラクションの設定をおしとおすトコが笑いのポイント。

メタ的な視点と、ラバーガールが得意とする〝淡々としたやり取り〟がうまくミックスされている。

おすすめ。

『観せたいDVD』

あらすじ

友だち(大水)の部屋にやってくる男(飛永)。

部屋もゴミだらけ、人付き合いもダラシない友人を説教する。

ちゃんと働いて、しっかり者の友人のアドバイスをきく大水。

それもつかの間、カノジョと旅行に行ったときのビデオ映像を見てほしいと言い出し、イチャつく場面をテレビに流す。

デリカシーのない大水に、ふたたび説教をはじめる飛永。

とはいえ、〝その続き〟を観たい飛永は、大水が外で用事をすませるうちに、ビデオを再生する。

しかしイチャつくシーンはすぐおわり、今度は、大水が「観てんじゃねーよ」と注意する場面に切りかわる。

映像ごしに〝できる風の男〟を演じる飛永を説教する大水。

まんまとドッキリにかけられた飛永。

さらに大水は高収入の弁護士で、飛永はコンビニで働くフリーター。

立場はひっくりかえり……。

ひとこと

プロットによって笑いをひきおこす作品。

コントの展開にはパターンがあるが、これは「逆転」にあたる。

登場人物の立場がひっくりかえることで、笑いをうみだしていく。

ラバーガールにはシュールなイメージがあるが、ライブではこういうドラマ仕立ての作品もあるんですね。

おふたりのちがう一面がみれて新鮮でしたね。

まとめ

こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。