今月(2021年12月)読んで良かった本 ─ 新刊本・ビジネス書・学術書・歴史書【おすすめ】

どうも、りきぞうです。

きょうは、月末の恒例となっている「今月読んで良かった本」を紹介していきたいと思います。

一覧は、こんなかんじです。

一覧
・『ブルジット・ジョブの謎』
・『NOISE(ノイズ)』
・『Invent & Wander ─ ジェフ・ベゾス Collected Writings』
・『GAFA next stage』
・『新しい国境 新しい地政学』

ふだんはビジネス書や学術書をメインに読んでいます。

今月(2021年12月)出版された本では、仕事や組織にかんするテーマの本が充実していました。

以下、目次に沿って、今月読んで良かった新刊本を紹介していきます。

良かった本① ─ 『ブルジット・ジョブの謎』

いちばんインパクトのあった本は、これ。

グレーバー『ブルシット・ジョブ ─ クソどうでもいい仕事の理論』の翻訳者である酒井隆史さんが、著書の内容を分かりやすく解説する、というもの。

グレーバーはアナーキスト人類学者を自称し『負債論』など、現代社会のお金や仕事にかんして、鋭い指摘をおこなってきました。

『ブルシット・ジョブ ─ クソどうでもいい仕事の理論』は、高度資本主義社会にはびこる「どうでもいい仕事」を理論と実証データをもとに論じたものです。

本書では、「ブルジット」の意味合いから、ブルジット・ジョブの発生プロセスまで、ていねいに解説しています。

会社勤めしていれば「この業務って、何のためにあるんだ?」と疑問に思うことは、多々あります。

そんな不満をいだく理由を、本書ではデータにもとづいて、説得的に説明しています。

すべての内容を間に受ける必要はありませんが、いまの市場経済の問題を端的に指摘しているのは、まちがいありません。

よければチェックしてみてください。

良かった本② ─ 『NOISE』

こちらは心理学者カーネマンの最新作。

以前の『ファスト&フロー』はベストセラーとなり、本人はノーベル経済学賞を受賞しました。

『ファスト&フロー』では、人の認識における「バイアス(偏り)」をメインにあつかいました。

本書ではタイトルのとおり、会社や官僚機構における「ノイズ(判断のばらつき」をとりあげます。

ノイズとは、

ある組織のなかで、構成するメンバーの判断がバラバラになっている状態

をさします。

バイアスはいろんな問題をひきおこすが、ノイズもまた、それと同じくらいネガティブな問題をもらします。

たとえば、病院での診察。

ある医者は「胃がん」と診断し、もうひとりの医者は「胃腸炎」と判断する。

病院側にとって判断がバラバラになるのは当然であっても、患者からすれば、ノイズ(ばらつき)のある診断は不安で仕方ありません。

正解が分からないまま、いろんなタイプの治療を受けることになるからです。

本書では、

・なぜノイズが生じるのか?
・ノイズの種類と特徴とは何か?
・どんな解決策と対処法があるのか?

といった問いに、実証データをもとに、ていねいに解説していきます。

こちらも会社や役所に勤めている人なら、組織運営にあたり、参考になる情報が記されているはずです。

良かった本③ ─ 『Invent & Wander』

こちらは Amazon 創業者のジェフ・ベゾスの伝記。

ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』の伝記作家が書いたもので、彼の生い立ちから、Amazon の創業&経営の経緯を時系列でまとめています。

スティーブ・ジョブズほどの激しさはないものの Amazon のしたたかさを実感できる内容になっています。

構成もすこし変わっています。

著者の言葉で記述するのではなく、ベゾス本人による株主へのメッセージだったり、公式で発表されたエッセイをまとめています。

ストーリー風の伝記を読みたい人には物足りないですが、ベゾス本人の言葉を知りたい人には、たいへん役立つ内容になっています。

良かった本④ ─ 『GAFA next stage』

タイトルどおり GAFA が影響力をあたえる世界について記したものです。

著者はスコット・ギャロウェイは『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の作者で「GAFA」という言葉を、世に広めた人でもあります。

本書はその第二弾で、コロナ後の GAFA のゆくえをたどり、今後の展開を予想します。

面白いのは大学とのつながり。

イノベーションがほとんど起きていない高等教育の分野で、今後がーふぁは覇権をにぎっていくと予測します。

とはいえ、鋭い意見で、わりと納得する内容なんですが、皮肉が効きすぎていて、話が脱線しがち。

さいしょから読むと退屈してしまうので、自分が興味あるチャプターから目を通すのが、おすすめです。

良かった本⑤ ─ 『新しい国境 新しい地政学』

こちらは、世界で活躍する国際政治学者が書いたもの。

最新の地政学研究をもとに、今後の国境のあり方について論じています。

いままで存在しなかった宇宙空間やサイバースペースでの境界が、どんなふうに展開されるのかを、近現代の歴史をふまえて予想します。

個人的には、地球の低地帯エリアでの話がおもしろかった。

いま現在、たくさん捨てられたデブリ(宇宙ゴミ)の負担をめぐり、宇宙空間での覇権をめざす大国(アメリカ・中国・ロシア)が対立をはじめる、という指摘が、なかなか鋭いなと思いました。

このあたりは、さすが一流の地政学者といったかんじです。

ただしほかのパートは、やや細かい話が多く、読むのにけっこう苦労します。

こちらも、自分が興味あるパートを〝つまみ読み〟するのが、ベターかなと思いますり

おわりに

今月(2021年12月)読んで良かった本を紹介しました。

まとめると、こんなかんじ。

一覧
・『ブルジット・ジョブの謎』
・『NOISE(ノイズ)』
・『Invent & Wander ─ ジェフ・ベゾス Collected Writings』
・『GAFA next stage』
・『新しい国境 新しい地政学』

この記事が、新刊本の購入に役立つとうれしいです。

では、また。