エレ片『コントの人 9』感想&レビューです。

公演日 2015年2月〜3月
収録 PS4
たき火
空気
毒モ
再婚
ギリーに首ったけ

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、エレ片『コントの人 9』。

『PS4』『ギリーに首ったけ』は、長尺コント。

ストーリーにしまりがなく、すこし〝間のび〟しているかんじがありました。

とはいえ、エレ片の雰囲気をあじあうには、おすすめです。

全体をとおして、エレ片らしい〝バカバカしさ〟を堪能できます。

個人的に好きだったのは、「たき火」「空気」「再婚」 ─ 。

以下、くわしくみていきます。

『たき火』

あらすじ

自殺で死にかけた若者(今立)をたすける男(片桐)。

たき火のまえで「人生はまだまだ捨てたものではない」とはげます。

ココロにささるはなしをしようと、

「『火』という漢字から「テンテン」をとると、『人』という漢字になるんや」

と、おしえる。

とはいえ、むりやり「人」にもっていくながれに納得いかない若者。

それでも男の〝ムリのある〟いいはなしはつづく。

さらにもうひとり、漢字ではげます女(やつい)もやってきて……。

 

どんな漢字でも『人』によせてくる男もおもしろいですが、やついさん演じる女のほうは、さらに〝こじつけ〟がひどく、めちゃくちゃ笑いました。

「終」という漢字。

「『冬』に『糸』……冬に糸しかないなんて、そいつ終わってるわね」

よのなかにあふれる〝漢字をつかったはげまし〟が、どれだけデタラメかわかります(笑)

『空気』

あらすじ

お笑い芸人の先輩 & 後輩(やつい & 今立)。

舞台でウケないと悩む後輩に、先輩がアドバイス。

「空気を支配していない」
「会場の雰囲気をおさめていたら、どんなボケでもウケる」

まわりをまきこめ。

的確な助言をする先輩だったが、そこへ不良のヤンキーがやってくる。

後輩とぶつかり、ケンカまで売られる。

しかし助けようとせず、見て見ぬフリを決めこむ先輩。

さらにそのヤンキーは先輩と知りあいのようで……。

 

ストーリー展開がわかりやすく、きがるに笑えます。

コントのプロットにはパターンがありますが、これは「逆転」にあたります。

コントの書き方 ─ プロットの展開について

やついさん演じる先輩のアドバイスについても、合ってるようなまちがっているような、よくわかりません。

そこも魅力です(笑)

『再婚』

あらすじ

新しいパパになる男(今立)。

再婚相手の子どもに、はじめてあいさつする。

ドキドキしながら「きみのママと結婚するんだ」とつたえるが、中学生の男の子は、あっさり承諾。

すぐさま「お父さん」と呼びはじめる。

あまりの適応の早さに、違和感をおぼえる男。

じつは再婚相手の妻は、こんな場面を何度も経験し、子どものほうも慣れている。

「バツイチ」かと思いきや、「バツキュー」だと発覚して……。

 

母親の再婚に慣れている子ども。

何度も経験しているため、ついには母親を「ひとりの女」とみなして、とまどう男に、〝この女と結婚するメリット〟を語っていく。

結婚相談所の仲介者のように、アピールポイントをつらつら述べていく。

セールスマンのような説得が笑いをさそいます。

現実ではありませんが、立場のギャップが、うまく笑いをおこしています。

まとめ

こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。