公演日 | 2016年2月〜3月 |
収録 | あの頃、片桐と……① あの頃、片桐と……② ブスの才能 同窓会 ようこそ先輩 |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、エレ片『コントの人 10』。
全体的に、〝素の〟片桐さんを主軸にもってくるコントが多いような気がしました。
プライベートでのカンケーもかいまみれて、おもしかったです。
今回の『コントの人 10』で、コントの人・シリーズは終わります。
次回からは、『新・コントの人』としてスタートするみたいです。
楽しみですね。
…
個人的に好きだったのは、「あの頃、片桐と……① & ②」、「同窓会」、「ようこそ先輩」 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
目次
『あの頃、片桐と……① & ②』
あらすじ
腹筋が一回もできない役者の片桐(片桐)。
コンプレックスをいだき、なやむ。
そんなとき「タイムマシンをつくった」と神さまのお告げが。
腹筋ができるカラダになるよう、中学生 & 小学生の自分に会いにいく片桐。
それぞれの自分に「筋トレをやれ」と忠告するが、ふたりとも怠け者で、反抗ばかり。
とりあえずアドバイスだけはして、もとの時代へ帰るが……。
ほんとうに腹筋が一度もできない片桐さんをネタにしたコント。
とちゅう、「とあるイベントで腹筋ができない映像」を流したり、観てるひとにわかりやすい演出をこらしている。
「多摩美じゃなくて芸大にいく」という中学生の片桐にたいして、
「多摩美にいって、〝アイツ〟と会わないとダメだ!」
「じゃないと、性犯罪者になっちまうぞ!」
と、忠告するシーンは切実でした。
個人的には、そこまで小林賢太郎さんのおかげで売れたわけじゃないと思いますが(笑)
『同窓会』
あらすじ
同窓会に参加する旧友の三人(今立 & 片桐 & やつい)
はなしは「今立が教室でウンコをもらした」話題へ。
そのときのようすをはなす片桐。
「もらしたのを白状したとたん、女子の人気者だった今立の評判はさがった」
「ちょっとしたイジメもうけて、かわいそうだった」
愛想笑いでかえす今立にたいして、苦笑いのやつい。
じつはほんとうにもらしていたのは、やつい。やついをかばうために、今立は「自分がもらした」とフォローしたのが真相。
片桐がいないすきに、今立にあやまるやつい。
しかし、しつこく〝ウンコもらしのエピソード〟をふっかける片桐にたいして、やついも同調して、今立をバカにして……。
後半、今立をバカにするやついだったが、今回の同窓会でも、ふたたびもらしてしまう。
小学生のときと同じように、今立に「フォローしろ」と要求。
さすがに40すぎで「もらした」とは言えない今立。
そんな友だちにやついは〝罪をなすりつけよう〟とする。
ベタなストーリーですが、あまりのアホらしさに笑いがとまらない。
バカを追求する、エレ片さんらしいコントです。
もらしたのを隠すやついさんのアクションが、おもしろすぎます。
『ようこそ先輩』
あらすじ
俳優の片桐(片桐)が、母校で講演会をひらく。
ひと通りはなしたあとで、質疑応答へ。
演劇部の生徒(やつい & 今立)が、役づくりについてたずねる。
じっさいに「ナイフで刺されたシーン」をみせることで、演技のコツをおしえる片桐。
「説明的になってはいけない」とアドバイスするものの、いざやってみると、刺されたあと、やたら口数が多い。
失望した生徒たちは、罵詈雑言をあびせる。
「へーたくそ、へーたくそ、へーたくそ」のコールあびせる。
会場のお客さんからも「へーたくそ」の声があがり……。
コントの設定をこえて、〝マジで〟ののしられる片桐さん。
「コントだからって、「へたくそ」って言われてたら仁ちゃんだって、傷つくよ!」
おもわずホンネが出てしまう片桐さん(笑)
役をこえたココロのさけびに、ついつい笑みがこぼれます。
みかえしてしまうほど、おもしろい作品。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。