アルコアンドピース 『博愛』感想&レビューです。

公演日 2013年?
収録 忍者(漫才)
OB
サプライズプレゼント
円弧
呼び込み
はじめての虫の声(漫才)
受精
天使と悪魔
タイムマシン
じいちゃん

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

とりあげるのは、アルコアンドピース『博愛』。

前回の『東京スケッチ』から、約1年半ぶりのライブてす。

以下、気になる作品を取りあげ、笑いのポイントをみていきます。

『サプライズプレゼント』

あらすじ

ヤンキー風の先輩 & 後輩。

先輩が恋人にサプライズのプレゼントをわたそうとする。

『ドルチェ&ガッバーナ』のブランド品を好むカノジョだが、先輩のカレシは、それがなにかまったくわからない。

しかし後輩にたいしては知ったかぶりをよそおい、どうやってプレゼントしたらいいか相談する。

じつは後輩も『D&G』を知らずにいたが、先輩の手まえ、知ったかぶりして……。

感想

おたがいの知ったかぶりが、行きちがいをみせるながれです。

ミュージシャンの名まえだと予想して、「ドルチェ&アスカ」(≒ チャゲ & 飛鳥)にカンケーあるとかなぁと、さぐりさぐりするようすは、けっこうおもしろい。

このあと、『D&G』がブランド品とわかり一安心。

しかし、こんどは「フレグランス」の意味がわからず、ふたたびおたがいに知ったかぶりをはじめる。

反復の笑いを効かせるながれも、いいかんじでした。

『呼び込み』

あらすじ

繁華街。

店員が呼びこんでいる。

「イッパツぬいていかない?」
「太いほうも、細いほうもあるよ?」
「若い子も、熟女も、いるよ?」

その気になり、そそのかされた男が、店のなかへ。

しかし風俗店かとおもいきや、なかは献血所。

太い注射バリで、新人の若い看護士に、血を抜かれそうになり……。

感想

ベタな展開ですが、ついつい笑ってしまいました。

好みのオンナについて、店員と盛りあがるシーンは、フリとしてしっかり機能しています。

オチまでのながれもスムーズで、構成としてもバランスがとれていました。

笑いのキホンをおさえたコントですね。

『じいちゃん』

あらすじ

宗教を商売にする営業マン。

老人にツボを売りこむ。

しかしジイさんは、〝むすこのタモツに似ているから〟という理由で、なけなしの年金をはたいて、ツボを買おうとする。

良心をとがめれ、ウルっとくる営業マン。

売るのをやめて、ぎゃくにお金をわたす。

しかし、タモツはべつに亡くなっておらず、家でゲームをしていて……。

感想

プロットの深さでいえば、全体をとおして、このコントがイチバンです。

〝詐欺師とわかり、ぎゃくにカネをひきだす〟という展開でとめず、むすこが実家に暮らしている展開は、ヒネリがあっていいですね。

ゲームをしながら登場するむすこも、いかにもニートで、バカっぽい雰囲気が出ていてよかったです。

まとめ


取りあげたのはコントだけですが、漫才もテンポがあってよかった。

とはいえ、漫才というよりも、コントにちかいかんじですが。

コントのストーリーも、それなりに考えられていますが、もうすこし深い構成にしてほしかったのが、ホンネ。

スタイルはできあがっているので、どう深化させていくかたのしみですねー。

ではまた。

よきコントライフを〜。