エレ片『コントの人 5』感想&レビューです。

公演日 2011年11月16日〜21日
収録 KAATA
モテボアドッグス
また帰ってきた出山
ぽよ
恩返し
ニャゾの転校生

どうも、コント作家のりきぞうです。

きょうも、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、エレ片『コントの人 5』。

『また帰ってきた出山』では、まえのライブで登場した「真山」が主人公 ─ 。

ゲスな笑いを提供してくれます(笑)

『ぽよ』では、女子ユニット「シトラスラベンダー」が登場します。

こちらも、すでに定番ですね。

今回のライブでは、これまで登場したキャラが、フクスウ登場します。

1、2、3 を観ている人には、なじみのある人物があらわれるので、とくにおすすめです。

もちろんエレ片・初心者のひとにも、楽しめると思います。

個人的に好きだったのは、「モテボアドッグス」「恩返し」「ニャゾの転校生」 ─ 。

以下、くわしくみていきます。

『モテボアドッグス』

あらすじ

「モテない奴クソ連盟」(モテ連)を組んでいる3人。

女と付き合った時点で、制裁がくだされる。

しかしメンバーの「今立」にカノジョができたうたがいが。

仲間の「片桐」は問いつめるが、リーダーの「やつい」はようすをみようとなだめる。

さっそく「モテる」ためのトレーニングをはじめる。

カフェや服屋での〝ナチュラルなふるまい〟を練習する三人。

案の定、片桐 & やついは、ビクビクするが、今立だけはそつなくこなす。

やはりカノジョがいるようで……。

 

あいかわらず、中学生がやっていそうなコントです。

このバカバカしさが、エレ片ってかんじです。

モテ役の今立さんが、『Afternoon Tea』や『ミスド』のポイントカードをもち、カノジョのほのめかす。

ディティールにもこだわっています。

またモテない役の片桐さんが、

「なんでさいきんの『UNIQLO』はあんなにオシャレになっちまったんだよー!」

と、なげく言葉にたいして、リーダーのやついさんが、

「佐藤可士和のせいだよ〜」

と、きりかえす。

めちゃくちゃおもしろいですね(笑)

具体的なフレーズといい、わかりやすいストーリーといい、全体をとおして、イチバンおもしろかったです。

『恩返し』

あらすじ

部屋でSEX中のカップル。

そのとき、ひとりの男(やつい)がインターホンを鳴らす。居留守をつかうが、しつこく何度も鳴らす。

しかたなく玄関にむかうカレシ(今立)。

用件をきくと、このまえ動物園でエサをあたえた「鶴」らしく、人間のすがたになって、恩返しにきたという。

半信半疑のカレシたが、あまりのしつこさに家にあげることに。

むかし話『鶴の恩返し』のように、「〝ハタを織る〟から部屋をのぞかないように」と忠告。

待ってあいだ、カップルは〝さっきのつづき〟をはじめようとするが、ぎゃくに鶴のほうが〝ふたりの行為〟をのぞこうとして……。

 

『鶴の恩返し』のパロディ。

〝本来ならノゾかれるほうが、ぎゃくにノゾく〟という構図をとっている。

逆転のモチーフだが、そこにエレ片っぽい〝バカバカしさ〟〝中学生なみの下ネタ〟をくわえる。

くだらないとわかっていても笑ってしまいますね。

『ニャゾの転校生』

あらすじ

幼なじみの仁子(片桐)とススム(今立)。

もうすぐ高校を卒業するふたり。仁子は告白しようか迷っている。

そこへ卒業式前日にもかかわらず(笑)、転校生「ネコ山キャツヤ」がやってくる。

ふしぎな〝魔力〟をもつネコ山。すぐさま仁子をトリコにして、付き合うことに。

しかしネコ山は、仁子に気をもたせたうえで、相手をダマし、カラダを海外で売りさばこうとしていた。

その事実を知ったススムは、たすけようとするが……。

 

エレ片ライブではおなじみの「仁子シリーズ」。

今回は、仁子のほうに別の男のカレシができて、ススムのほうが追いかける展開。

これまでとはパターンをかえて、工夫をこらしている。

とはいえ、きほんてきに40すぎのオッサン三人が、青春ドラマを演じている時点で、すでにおもしろい。

ギャクやプロットに「粗」があっても、雰囲気だけで、見ごたえのあるコントに仕上がっている。

ついつい見ちゃいますね(笑)

まとめ

こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。

ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。

ちがう記事ものぞいてみてください。

ではまた。

よきコントライフを〜。