公演日 | 2017年7月 |
収録 |
退院 キャバクラ 屋上 サウナ キャンプ 落語 タバコ 晩ご飯 閉店 |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、バイきんぐ『クローバー』。
前回から、約1年ぶりのライブです。
いそがしいなかで、1年に1回のペースで単独ライブ。
すごいです。
『キャバクラ』は、カネをぼったくられる客のおはなし。
大金を支払うことになる客のリアクションが、よかったですね。
『キャンプ』は、ベテランキャンパーと、素人キャンパーのおはなし。
スキル&経験のちがいが、笑いをおこします。
『タバコ』は、喫煙中毒の男のおはなし。
タバコなしではいられない ─ そのようすを過剰な演出でもって表現しています。
どれも5〜10分くらいの長さなので、気らくなかんじでみれます。
かるい気分で、さらっとみるのが、おすすめ。
…
個人的に良かったのは、「落語」、「晩ご飯」、「閉店」 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
『落語』
あらすじ
寄席。
落語家が舞台で、演目を披露している。
耳をすます客 ─ 。
しばらくして、あることに気づく。
それは、落語家が「口パク」で、演じていること。
まさかの手法に、とまどいを隠せない客は、ツッコミを連発。
それでも落語家は「口パク」をやめず、自信満々に語りつづける。
さらには、うえから流れる音声に、口を合わせることにも飽きて、あくびまでする始末。
ついていけないと思った客は……
ひとこと
発想がおもしろいコント。
お客さんを演じる小峠さんのツッコミをキレキレでしたね。
落語家を演じる西村さん ─ 。
とちゅうで怠けるようすも、かれの素にマッチしていて、よかった。
『晩ご飯』
あらすじ
アパートの一室。
ひとりの男が、レンジでチンをして、夕食を食べている。
そこへ、「しゃもじ」をもった男が、インターホンを鳴らし、たずねてくる。
─ 察した住人は、たずねてきた男を、部屋のなかにいれる。
案の定、晩ご飯のメニューをきいて、食べはじめる男。
しかし、なにもコメントもいわず、ひたすら食べつづける。
さらによくみると、カメラもなく、スタッフらしき人もいない。
どうやら単純に、ひとのウチの晩ご飯を食べにきているようで……
ひとこと
こちらも発想によって笑いをさそうコント。
ただただ、ひとりのおじさんが、じぶんがチンした晩ご飯を食べにくる。
笑いを通りこして、ちょっとした恐怖をおぼえますね。
そんな不気味な男を、西村さんが、うまく演じています。
住人演じる小峠さんの質問に、
をくりかえすようすは、おもしろくもあり、恐ろしくもあります。
とちゅうでカメラをとりだし、「ひとの晩ご飯を記録しているんです」と、語りだすようすは、さらに不気味 ─ 。
小峠さんのツッコミがなかったら、ホラー感まんさいだったと思います。
『閉店』
あらすじ
閉店した居酒屋。
そこへひとりの客が、やってくる。
すでに閉店時間をすぎていたが、ひとの良い店主は、客をなかに入れる。
じつはこの日が、営業最後の日。
30年つづいてきた店を閉めることに。
しかし客は、そんなことを気にせず、
・名物メニューを頼まない
などなど、しつれいなふるまいをくりかえす。
さらには、常連客がキープしたボトルにたいして、死んだ人の酒をのみたい、など言いだす。
とんでもない、さいごの客をむかえた店主 ……
ひとこと
こちらも、お客さん演じる西村さんの「不気味さ」が光るコント。
死んだ人がキープしたボトルを飲みたい、という発想は、おふたりにしかできませんね(笑)
さいごのオチもまた、西村さんが暴走し、とても怖かったです。
ぜひご自分の目で、チェックしてみてください。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。