公演日 | 2012年8月 |
収録 |
Excited THEOMAN ISLAND 喫茶 Turquoise Killing time 赤えんぴつ Where my wife is |
どうも、りきぞうです。
今回も、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、バナナマン『TURQUOISE MANIA』。
以下、気になる作品をみていきます。
目次
『喫茶 Turquoise』
ストーリー重視のコントです。
設楽さん演じるタケシと、そのカノジョのヒロコ。
ふたりの別ればなしから物語がはじまります。
そこに、島の王子である「ウェイ」、かれの執事も加わりますが、これらの登場人物をバナナマンのふたりでまわしていく。
バナナマンファンにとっては、おなじみの演出だけど、立ち回りといい、構成能力といい、あいかわらずスゴい。
『Killing time』
どちらかといえばアクション重視のコント。
ハワイ旅行で、飛行機を待ってる友人ふたり。
期待も高まっていくが、その気分に合わせるように、設楽さんのテンションもあがり、日村さんに暴力的になっていく……。
ストーリーにひねりはないけど、日村さんのリアクションが好きなひとにはオススメ。
気分の上がり/下がりで、 BGM や照明ライトを変化させる演出もよかった。
『Where my wife is』
今回のライブでイチバンよかった。
長尺コントで見ごたえも十分。
キャラクターとプロットがうまくマッチしていました。
以下、笑いのポイントをあげていきます。
人物
芸能記者(設楽)
芸能カメラマン(日村)
場所
ホテルの一室
あらすじ
サッカー選手「ドン中西」の浮気現場をスクープするため、張り込みをする記者とカメラマン。
ホテルのり口が見える部屋で待ちぶせる。
そのとき記者(設楽)に妻から電話がかかってくるが、なぜか相手は機嫌がわるい。
「家を出る!」と言いのこし、一方的に切ってしまう。
もめごとが大好物のカメラマン(日村)。
「ドン中西の浮気相手が奥さんだったりして」──不安をあおる。
受けながす設楽。
それでも日村は、それっぽい理由をでっちあげ、浮気の可能性をほのめかす。
不安になりはじめる設楽。
そのとき、ふたりがねらう「ドン中西」が女を連れてホテルやってくるが、相手の女をよくみると……
感想
このさきの展開はわかりますね。
不安をあおっていたほうが、その被害に合うというオチです。
小悪魔のように記者をほんろうするカメラマン。
日村さんのゲスな(?)性格があらわれているようで、ぴったりの役でした。
ポイント
コントで大事なのは、キャラクターとプロット。
この作品ではプロットにしてみます。
コントのプロットはとてもシンプル。[設定 → 展開 → オチ]がキホンのながれ。
なかでも「展開」が、作品の良し悪しを決めるんだけど、これにも「型」がある。
パターンは「反転」「逆転」「交錯」の3つ。
ストーリーを整理して、パターンをあてはめてみてると、構図は「逆転」だとわかる。
「逆転」では、ひとつの出来事をキッカケに、それまでの立場や地位がひっくり返るシーンを描いて、ストーリーを展開させる。
反転するようすが観てる人を笑わせる。
この作品でも、はじめは「浮気をしているかもよぉー」と設楽の不安をあおり、優位に立つ日村。
けれどドン中西が日村のカノジョをホテルに連れ込むことで、立場がひっくり返る。
図にするとこんなかんじ。
・浮気の可能性を指摘するカメラマン
・不安になる記者
・カメラマンのカノジョが浮気
カメラマン(日村) < 記者(設楽)
こんなふうに、優位に立っていた人物が、その立場をひっくり返るシーンをみたとき、わたしたちは笑ってしまう。
ちなみに、カメラマンは浮気現場スクープをねらうために部屋に張りこんでいる。
そのため、たとえ自分のカノジョであろうと、仕事のために盗撮しないといけない。
涙ながらにシャッターに押すことに。
うれしいやらかなしいやら……。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりコントをたのしめます。
ではまた。
よきコントライフを〜。