公演日 | 2018年8月 |
収録 |
池 カフェ 寿司屋 CAFE コンビニ 建築現場 マッサージ 飲みの席 昼下がり オフィス |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、バイきんぐ『ROYAL』。
前回から、約1年ぶりのライブです。
いそがしいなかで、1年に1回のペースで単独ライブ。恐れ入ります。
『カフェ』は、喫茶店で、同じデザインのTシャツがカブるふたりのおはなし。
いっしょの服を着ていることで、ぐいぐいはなしかける客 ─ その奇妙さが、笑いを誘います。
ひとつはさんだ『cafe』との連作コントです。
セットでみるのが、おすすめです。
『昼下がり』は、宗教の勧誘のおはなし。
元気にハキハキと宗教を勧誘する男が、笑いをおこします。
誘われる側にも、ちょっとしたバックグラウンド&ストーリーがあり、すこしほろりとさせられます。
どれも5〜10分くらいの長さなので、気らくなかんじでみれます。
かるい気分で、さらっとみるのが、おすすめ。
…
個人的に良かったのは、「建築現場」、「飲みの席」、「オフィス」 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
『建築現場』
あらすじ
建築現場。
弟子が親方に叱られている。
「命を落とすところだった!」
「いっしょに仕事できねーよ!」
しかし、真剣にどなりつける親方にたいして、弟子は〝うわの空〟。
そのようすをみて、いっそうどなりちらす親方。
そんなふうに、集中できないから、足場だって崩すんだ!
それでも、視線をそらし、うわの空の弟子。
というのも、ふたりの目のまえに、UFO が飛んでいたからで……
ひとこと
発想がおもしろいコント。
小峠さん演じる親方が、どなりちらすよこで、西村さん演じる弟子が、視線をちらちらズラす ─ その演技が、ほんとにうまい。
みているひとは、「なにがあるんだろう?」と、ついつい気になり、ストーリーをおってしまう。
さらに、弟子と同じく、UFO を発見した親方も、足場が崩れたことなんか、どうでもよくなって、宇宙人に夢中になる。
その手のひらがえしも、よかったです。
『飲みの席』
あらすじ
居酒屋。
部下をしかりつける上司。
「ほかの同僚みたいに、お客さんにたいして、気さくな態度で接するべきだ。」
─ そうアドバイスする上司は、さっそく実践として、「野球拳」をしよう、と提案する。
ノリ気ではない部下。
しぶしぶゲームに応じる。
しかし、部下がジャンケンに負けて、上着を脱いでみると、上全身に「イレズミ」がびっしり。
恐怖におののく上司。
それでも、恐れに負けずに、「野球拳」を続行する。
が、ふたたび部下が負けて、ズボンを脱いでみると、太ももにも「イレズミ」がびっしり。
ひっこみがつかない上司は、そのままゲームをつづけるが……
ひとこと
上司と部下の立場がいれかわる展開 ─ 。
ストーリー構成を軸にしたコントです。
西村さん演じる部下が、
の一言に、
のツッコミ&一連のやりとりには、笑いました。
はなしの後半には、なぜいきなり上司が、野球拳をしよう、と言いだしたのか ─ その意図もあきらかになります。
西村さんの「イレズミ」とマッチして、なかなかうまいオチでした。
『オフィス』
あらすじ
ひとりの会社員が、デスクにむかって仕事をしている。
そこへ、テキトーにあいさつをしながら、入ってくる男。
かれのすがたをみて、おどろく会社員。
というのも、入ってきた男は、きのうクビにした部下。
ふだんと変わらず、仕事をはじめる元部下に、すこし恐怖をおぼえる。
すかさずツッコミを入れる元上司。
「もうこなくていいだよ!」
ひとまず納得した部下は、そのままオフィス を出ていく。
しかしつぎの日。
ふたたび、元部下の男は、テキトーにあいさつしながら、オフィスに入ってきて……
ひとこと
こちらは、西村さんの不気味さを全面に出したコント。
トーンはおさえながら、全体のなかでも、イチバン恐怖をそそりましたね。
クビになったにもかかわらず、パソコンを叩き、企画書までもってくる元部下。
のツッコミには、笑いました。
こちらもはなしの後半には、すばらしいオチがまっています。
ぜひ本編をチェックしてみてください。
個人的には、いまのサラリーマンを皮肉っているようにも感じましたね。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。