映像作品に「リアル」を混ぜこむと、なぜ視聴数アップにつながるのか?

どうも、りきぞうです。

手越さん出演のCMが話題になっています。

そこで、「映像作品に「リアル」を混ぜこむと、なぜ視聴数アップにつながるのか?」について、考えてみました。

※ 本文の引用は、最下部の文献によります。

手越さん出演の、クラウドサービスのCMが話題になっている。

出演者の私物を出すことで、リアルさが増し、それが視聴数アップにつながっているらしい。

では、なぜ「リアル」を取り入れたことで、観る人が増えたのか?

背景には「総表現社会」がある。

これは、インターネット&スマホの普及で、だれもがカンタンに、ネット上にコンテンツをアップできる世の中をさす。

これまでは、テレビやラジオなど、限られた人たちにしか表現できなかった。

けれどいまでは、だれでも気軽に作品を広めることができるようになっている。

CMのような映像コンテンツが、どんなふうに作られているのか、それなりに理解できてしまう。

今回のCMも、YouTube の動画に寄せたつくりになっている。

同じ YouTuber なら、

・出演者のセリフ&表情
・カットの数
・カメラの切り替え
・テロップの入れ方

などなど、〝裏っかわ〟に興味がいく。

たとえ YouTuber ではなくても、今回の手越さんのように、自身の YouTube チャンネルで、本人のプライベート(=ホンモノの裏側)をみせているなら、視聴者は、ほかの映像作品で、かれの私物が出るだけで、うれしくなるはず。

つまり、つくる過程がわかっているぶん、ちょっとした「リアル」を混ぜたほうが、共感でき、引きつけられる。

もっといえば、同じ発信者として、自分の作品に取り入れるトコがないか、学習目的で、見ている人だっている。

自分の表現に活かすため、いい意味で盗もうとしている人もいるはず。

いつまで君は他人の配下を務めるのか。君が命令を下したまえ。のちのちにまで記憶されて、伝えられる言葉を発したまえ。(p.134)

─ セネカ『倫理書簡集』33




「総表現社会」では、これまでような〝 100% のつくりもの〟は、なかなか厳しくなっていく。

まともな映像コンテンツが、テレビ or 映画しかメディア環境なら、その作品を〝あがめる〟ような視聴スタイルが、一般的だった。

けれど、テレビ or CMと同じレベルの映像を世の中に送り出せる環境を手にいれたなら、有名タレントが出ているCMであっても、同じ立場で観ることになる。

ヘンなはなし、どんなにすばらしいプロがつくった映像作品であっても、身近な人がアップした、ひとつの動画として観るかんじになる。

このあたりの映像/動画の違いは、明石ガクトさんが、くわしく述べている。

ひらたくいえば、テクノロジーのコモディティ化(=民主化)が起きたわけで、技術独占を背景にしたコンテンツづくりは、じょじょに厳しくなっていく。

今後は、〝100% のつくりもの〟はありえず、出演者の私物を取り入れるなど、

「何パーセント、リアルを混ぜこみましょうか?」

みたいな作品づくりが、フツーになってくるかもしれない。




では、お元気で。