【仕事】なぜひとは労働から解放されるのか。理由は2つあります。

どうも、リキゾーです。

これまで、予備校講師 → ウェブディレクター → ライターと、いろんな職業にたずさわってきました。

働き方も、契約社員 → 正社員 → フリーランスと、ひと通り経験してきました。

大学院では、社会学をベースにキャリア論と社会保障を研究していました。

いろいろ働き、学ぶなかで思うのは、じょじょにひとは労働から解放される、ということ。

その理由は、AI などのキカイが広まり、BI などの生活保障が整備されていくためです。

きょうは、労働から解放される理由・背景を掘り下げていきます。

いまの働き方に不満のある方、これからの仕事のあり方にギモンをもつ方──こんな人たちのヒントになればうれしいです。

ひとが労働から解放される理由

くりかえすと、だんだんとひとは労働から解放されていきます。

理由は、つぎの2つです。

① AI とロボテクスによる自動生産が広まるから
② BI などの生活保障が整備されるから

ちなみに補足すると、ココでいう「労働」とは、自分の生命と生活を保つために働くことです。

自己保存を目的とした「働く」であり、アートを製作したり、コミュニティに能力を役立てる「仕事」とは区別します。

くわしい定義や内容は、こちらの記事をごらんください。

参考 : 【働き方】「ひとは労働から解放される」──「労働」の意味を明らかにします。| rikizo amaya

以下、労働から解放される2つの理由をみていきます。

理由① AI とロボテクスによる自動生産が広まるから

数年まえから「AI論」がブームになっています。

そのさい「人間の知能をこえるか」がテーマになりますが、労働や雇用とカンケーからみると、そこまで重要ではありません。

たとえ知能をもつにしても、なにか物理的な生産物を提供するわけではないからです。

いまの人工知能のレベルは、人間でいえば「目を獲得した段階」です。

画像認識など、情報処理の速度がアップしただけで、生産物をつくる人たちから「なにがスゴイの?」といったかんじです。

たとえば、「広い畑にどれくらいの農薬をまけばいいのか」だったり、「患者のカラダをスキャンした画像からガン細胞をみつける」といったことはできますが、〝ちょっとしたお役立ちツール〟にとどまっています。

しかし AI(人工知能)がロボテクスとマッチングすれば、はなしは別です。

「手を動かせる」ようになり、じっさいにマシーンによって物を生産できます。

カンタンな情報処理ができる「知能」と、高速かつ全自動で生産物をつくれるキカイが登場するわけです。

さらに、エネルギーを与えつつければ半永久的に生産物を作ってくれるため、ひとがカラダを動かすよりも優秀です。

労働者よりも労働してくれるわけです。

経営の視点からみれば、残る問題はコストです。

人手を雇うよりも、キカイへの設備投資の価格が下がった段階で、一気に広まります。

とうぜん、ひとが生産物を作る必要はありません。

コレが、ひとが労働から解放させる理由の1つ目です。

理由② BI などの生活保障が整備されるから

全自動かつ永続的に「物をつくるキカイ」があらわれ、一般に普及すれば、ひとは働く必要はありません。

そのとき問題になるのが、〝あぶれた人〟の収入です。

働かない人 / 働けない人の生活をどう守るか、という問題です。

そこで考えられる対策が、BI(ベーシックインカム)です。

金額はマチマチですが、生活できるくらいの所得をみんなに配ろうという政策・対策です。

このあたりは、さまざまやり方があり、関連書籍もたくさん出ています。

良書はつぎの3冊。

・井上智洋『人工知能と経済の未来』

・波頭亮『AIとBIはいかに人間を変えるのか』

・R.ブレグマン『隷属なき道』



すでにBIを実施している国家もあります。

参考 : ベーシックインカムの導入実験を行う8カ国 | businessinside



また堀江さんは、自分が運営するオンラインサロンで、BI を実験的に行なっているそうです。

参考 : HIU ベーシックインカム・アーカイブ



やり方は、参加メンバーの数人に〝無条件で〟生活できるくらいのお金を与えているみたいです。

また『ZOZO』の前澤さんも、社員向けのBIを実施するプランをかかげています。

参考 : 【前澤友作】僕が、ベーシックインカムで目指す「当たり前」のこと | newspicks



こんなふうに国レベルでも、民間レベルでも、生活保障のしくみが整備されつつあります。

生産効率を上げるためにも BI は広がる

堀江さんのサロンや『ZOZO』の例からもわかるとおり、BI の実施は、AI &ロボテクスによって雇用から締め出されるからではありません。

生活を守るためにしてません。

民間企業の場合は、利益追求が第一なので、生産効率を上げるためにやっています。

「生活のためにイヤイヤ働いてもらう」よりも、「生活の心配をしないでイキイキ働いてもらう」ために、戦略的にお金を配っています。

目的はどうあれ、じょじょにですが、ひとを「労働」から切り離す流れがきているのはまちがいありません。

これが、ひとが労働から解放される理由の2つ目です。

まとめ

じょじょにですが、ひとは労働から解放されていきます。

AI & ロボテクスをベースにした自動生産と、BI に類似した生活保証が整備されるからです。

うえにあげた事例は、始まりにすぎません。

AI の画像解析技術がすすみ、ロボテクスもフクザツな操作ができれば、キカイの生産能力はますます上がってきます。

生活保証についても、政府機関・民間企業とわず、さまざまなグループ・コミュニティで、BI のようなしくみが取られていきます。

よってじょじょにわたしたちは労働から解放されています。

生命と生活を保存するための「働く」から解き放たれていきます。

そうなるとき、「仕事」と「コミュニティ」がキモになります。

くわしいはなしは、べつの記事にゆだねますが、生命・生活を維持する以外の目的をみつけないといけません。

そんな未来をみすえつつ、いまの仕事なり、キャリアをかさねる必要がありそうです。

きょうはこのへんで。

ではまたー。