公演日 | 2019年5月 |
収録 |
カバン ホエールウォッチング 人生観 バラエティショップ2019 バンジージャンプ |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
とりあげるのは、アンガールズ 『俺の個性が暴走しちゃう日』。
前回から、約1年ぶりのライブです。
『カバン』は、お化け屋敷でバイトするふたりのやりとり。
お客さんを脅かしながら、うらで「あした、ハワイに行くはなし」をはじめる同僚 ─ 。
そんなかれが、ちょっとしたハプニングをおこします。
『バンジージャンプ』は、カノジョにふられて、男としての価値をあげるために、バンジージャンプを決意する男のはなし。
なかなか飛べないなか、かれのヘンクツな性格が、じょじょにロテイしていく ─ そのプロセスがなんともおもしろいです。
…
個人的に良かったのは、『ホエールウォッチング』、『人生観』、『バラエティショップ2019』の3本。
以下、[あらすじ → ひとこと]の順で、くわしくみていきます。
『ホエールウォッチング』
あらすじ
ハワイ沖の船上。
ひとりの男が、クジラ鑑賞のツアーに参加している。
けれど、10箇所ちかくまわっているが、まだ一度もクジラをみれていない。
そのことに負い目を感じるガイドは、男の言動に、過剰に反応 ─ 。
というセリフも皮肉と受けとる。
も、クジラがみれず、イライラしているからだと勝手に解釈する。
そんななか、ようやく目当てのクジラがお目見え。
しかし、安心したガイドは、
と、これまた自分勝手に受けとる。
思いこみの激しいガイドに、ツアー参加者の男は、ホンロウされ……
ひとこと
男のふるまいから、勝手に負い目を感じるガイド ─ 。
けれどクジラの登場により、いつのまにか、参加者の男が〝ワルモノ〟にされていく ─ このうつりぐあいが、なんともおもしろいです。
プロットの構成が、ほんとにうまい作品です。
くわえて、思いこみの激しいガイドのキャラが、ストーリーにマッチしています。
田中さんの素が、かいまみれるネタに仕上がっています。
『人生観』
あらすじ
成田空港の搭乗口。
ひとりの男がうろうろしている。
ガイドブックを落としてしまうが、見知らぬ男が拾ってくれる。
表紙をみた男は、相手がインドへ行き、人生観を変えようとしている、と察する。
すでに何度もインド旅行に行っている男は、現地で自分が体験したエピソード&教訓を語る。
・インドの貧しい子どもたちをみたあと、ひとは笑っていれば美しい、と気づいた
などなど、人生観が変わったはなしをつぎつぎにおしえる。
すると、あいてのエピソードをきいた男は、すぐさま影響をうけ、その場ですぐさま人生観が変わる。
現地にむかうまえに、人生観を変えた男は、どこか損した気分になり……
ひとこと
こちらは発想がすばらしいコント。
本作のなかでは、イチバンおもしろかった。
「人生観」というギョウギョウしいテーマを扱いつつ、それをうまくコントに変えています。
よくありがちなエピソードを耳にしただけで、すぐさま自身の人生観を変えてしまう男 ─ その極端な気質が、笑いの軸になります、
空港で変わった人生観で生きていく男って、かっこわるくないですか?
このひとことには、思わず笑ってしまいました。
個人的には、アンガールズさんのネタのなかでも、1、2をあらそうと思います。
『バラエティショップ2019』
あらすじ
とあるレストラン。
テレビのコンプライアンスを気にするタレント向けに、やりたいようにできるのが、店のコンセプト。
入店してきた、アンガールズ「田中」は、
・「さかなクン」「ダチョウ倶楽部・上島さん」など、ほかのタレントさんの帽子をはぎとり、蹴とばしていい
といったメニューを注文 ─ 。
いまのテレビではできない行動をぞんぶん味わい……
ひとこと
以前のライブでも披露されました。
今回は、その続編です。
ショージキ、お客さんの反応はイマイチでしたが、個人的には、めちゃくちゃツボじした。
いまのコンプライアンス体制にたいする、アンガールズなりの皮肉といったかんじです。
帽子をはぎとったことで、山根さん演じる上島さんから「訴えてやる」とひとこと。
それにたいして、
のセリフには、笑いました。
好みが分かれるネタですが、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。