| 公演日 | 2019年2月 |
| 収録 |
待ち合わせ 空手体験教室 タイムワープ カレー 結婚式 依頼 アトラクション なによ ゴリポン 見送り |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、ハナコ『しぼりたて』。
2018年の単独ライブを収録したものです。
『タイムワープ』は、原始時代にタイムワープするおはなし。
博士が乗組員にたいして、「時間軸を変えないためにも、あちらの植物&生き物は、こちらの世界にもってこないように」と忠告。
しかし帰ってくると、〝ガッツリ〟原始人を連れてくる。
原始人の身体能力の高さが、さまざまなトラブルをもたらす。
ベタな展開ながら、ついつい笑ってしまいました。
『依頼』は、殺し屋に殺人を依頼するおはなし。
殺人依頼とはいえ、まるで「不動産屋」に物件を頼むように、相手は笑顔満点でうけこたえ。
残虐性/愛想の良さ ─ ふたつのギャップが、笑いをおこします。
…
個人的に良かったのは、『空手体験教室』、『カレー』、『ゴリポン』の3本 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
目次
『空手体験教室』
あらすじ
空手教室。
ひとりの男が、〝空手の心得〟を教えている。
ぼんやりながめる、ふたりの男たち。
しかし語っている男は、今回の体験教室に参加した生徒 ─ 。
なまじ我流でやってきているので、空手のイロハを教えたくてした方ない。
主催者をさしおいて、すきあらば、今回の参加者に指導しようとしたりして……
ひとこと
岡部さん演じる〝空手の素人〟が、いい味を出しています。
我流の空手スタイルも、どこかクセがあり、みていてツボです。
勝手に教えはじめる参加者に、主催者のとまどいも、いいかんじでした。
『カレー』
あらすじ
カレー屋で注文する客。
対応するインド人は、ていねいに教えてくれる。
と、さりげなく、やさしくつたえる。
愛想の良い店員さんに、いい気分の客 ─ 。
しかし、となりの客が「すいませーん、ナン、おかわりー」と注文した瞬間に、インド人の店員は、
と、どなりつける。
とまどう客 ─ 。
その後も、となりの客が「ナンのおかわり」をくりかえすたびに、いちいち怒鳴りちらす。
そのいっぽうで、くれないかと思いきや、注文を受けるたびに、ていねいにナンは差しだす。
状況がのめない客は、店員に「なんで、そこまで怒っているの?」とたずねるが……
ひとこと
くりかえし「ナンを注文する客」に怒鳴りちらすインド人店員 ─ かれが怒るポイントはわかりますが、そこまで怒鳴りちらす必要はない。
このモヤモヤが、なんともいえない笑いをもたらします。
はなしの流れは把握できるものの、なかなかつかみにくいネタです。
にもかかわらず、観ていると、笑ってしまう。
本作のなかで、いちばん好きで、気になるコントでした。
『ゴリポン』
あらすじ
ゲームセンター。
『ゴリポン』というシューティングゲームをやってみる男。
銃をもつと、回転しながら、ゴリラらしきキャラクターがあらわれる。
どうやらコレを撃つと、ポイントがゲットできるらしい。
撃ちとめると、「ゴリポン」と声をあげて、その場でジャンプ ─ 舞台からはけていく。
しかし出てくるキャラクターは、すべて同じ種類のゴリラばかり。
さらに、キャラクター同士でケンカをしはじめて、撃ち止められるほうが、相手を倒したことでポイントをゲットする。
さいごは、ふたりのゴリラが、「stop shooting !!」と、やたら〝メッセージ性のある〟セリフを、プレイヤーに投げかけて……
ひとこと
シューティングゲームのパロディ。
「ゴリポン」という謎のキャラクターが、プレイヤーを戸惑わせる。
とちゅう、メスのゴリポンが登場 ─ かのじょを撃ったことで、衝撃の事実がわかる。
コントとはいえ、気分の悪い展開に、ぞくっとします。
たんにクリーンな笑いを提供しないところも、ハナコさんの魅力だったりするんですかね……
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。


