キケロ ─ おすすめ作品・本 まとめ

どうも、りきぞうです。

大学のころから、哲学に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・哲学書にあたってきました。

なかでも、キケロの著作には、感銘を受けました。

同じように、読んでみようかなぁと思う人もいるかと。

とはいえ、

・そもそも全部で何作品あるの?
・たくさんありすぎて、どれから読めばいいのか分からない
・とくにおすすめの著作は、どれ?

─ こんな悩み&疑問をいだく人も多いはず。

そこで、この記事では、おすすめのキケロ作品をあげていきたいと思います。

結論を先にいうと、つぎのとおり。

りきぞう

キケロの著書は、全部で約20作品
読むべき本は、『友情について』『義務について』『国家論』の3冊
老い&死について考えるなら、『老年について』がおすすめ

以下、概要&感想をのべつつ、読むべきキケロ作品を、5つあげていきます。

『友情について』

成立年 BC.44年ごろ
構成 01〜05 献辞
06〜16 プロローグ
17〜24 ラエリウスの第一の談話
25 小休止
26〜32 ラエリウスの第三の談話
32 小休止
33〜104 ラエリウスの第三の談話

本書は、政治家・哲学者の「キケロ」が執筆していますが、

いまは亡き政治家「ラエリウス」が、盟友「スキピオ」との友情を語る

という設定で、書かれています。

スキピオとは、ポエニ戦争の英雄です。

世界史では有名人ですね。

テーマは、タイトルどおり、理想の友情について。

散文で〝つらつら〟記されず、物語のように、口語調で書かれています。

読むうえでは、かなりとっつきやすいです。

分量もほどよく、はなしの内容がみじかなため、難易度も高くありません。

さいしょにキケロの思想にふれるには、もってこいの1冊です。

評価
長さ
(2.0)
難易度
(2.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『義務について』

成立年 BC.44年ごろ
構成 全3巻

キケロの最後の著書とされています。

テーマは、タイトルどおり、義務について。

まず、当時のローマ社会における、基本的な4つの徳

・知恵
・正義
・勇気
・節度

について考察。

それをふまえて、義務について思考をめぐらす流れになっています。

・人間の社会性
・仲間への配慮
・公共性の重視

など、いまでも通じる教訓に、あふれています。

むすこ「マルクス」にあてた手紙という形式で記されています。

そのため、『友情について』と同じく、さらっと読んでいけます。

分量も長すぎ、短すぎず、ちょうどいい。

個人的には、キケロ作品のなかで、いちばん好きです。

ただし残念なのは、日本では翻訳に恵まれていないトコ。

文庫本は絶版で、『キケロ全集』にあたるしかありません。

アクセスの悪さが、本書の難点です。

ぜひ文庫化してほしいですね。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(5.0)
おすすめ度
(5.0)

『国家論』

成立年 BC.54年〜51年ごろ
構成 全6巻

キケロ中期の作品です。

テーマは、タイトルどおり、理想の国家について。

キケロは、著作家であると同時に、帝国ローマの政治家でした。

弁護士からキャリアをスタートし、最終的には、ローマ政治のトップにまでのぼりつめました。

そんな経歴をふまえて執筆されたのが、本書『国家論』です。

プラトンの理想国家にたいして、ローマ世界における

・理想の政治
・政治家としての特性

を考察しています。

かなり現実的なはなしがつづき、人生訓とても十分通じます。

ただしこちらも翻訳に恵まれておらず、『選集』にあたるしかありません。

英語圏では、ふつうに読まれているだけに、ぜひ文庫化してほしいと思います。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『弁論家について』

成立年 BC.46年ごろ
目次 全23節

キケロ初期の作品です。

現在みつかっているなかでは、いちばんさいしょの著書とされます。

政治家としてのキャリアを積んだキケロが、答弁・弁論について、正面から論じた作品です。

かれの主張は、わりとカンケツです。

政治家は、知っていることだけを語りましょう

ということ。

そのため、詭弁家のように、知らない物事について、さも理解しているように語るべきではない。

まして、薄っぺらい知識・情報で、人びとを惑わせてはいけないと警告します。

この言い分をベースに、キケロの弁論についての考えが展開されます。

物語形式で、まえに政敵だった知識人が、別荘でくつろぎながら語りあう、というもの。

わりとゆるいトーンなので、片意地はらずに読むのがおすすめ。

分量は「文庫2冊分」で、わりと多いです。

とはいえセリフ口調で記されているので、難易度は高くありません。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(3.0)
おすすめ度
(3.0)

『老年について』

成立年 BC.44年ごろ
構成 全1章

キケロが晩年のころの作品です。

『友情について』と同じくらい、よく読まれている本です。

テーマは、タイトルどおり「老い」について。

だれもが通る道である「老いと死」にたいして、キケロの考えが述べられます。

いっぽうで、ローマの政治家「カトー」が老年について友人と語りあう、という形式で書かれています。

そのため、キケロの思想が全面には出ていません。

どちらかといえば、ギリシャ哲学・ストア派の考えにたいして、(カトーの口をかりて)みずからの意見をおりまぜているかんじです。

テーマがわりと限定されているだけに、読む人を選ぶと思います。

ただし分量も短く、2時間もあれば、読みおえてしまいます。

時間に余裕があるときに、さらっと目をとおすのがおすすめです。

評価
長さ
(2.0)
難易度
(2.0)
面白さ
(3.0)
おすすめ度
(3.0)

まとめ

まとめると、

りきぞう

キケロの著書は、全部で約20作品
読むべき本は、『友情について』『義務について』『国家論』の3冊
老い&死について考えるなら、『老年について』がおすすめ

ぜひ、キケロ作品を読むうえで、参考にしてみてください。

ではまた〜。