【書評】J.フリード『小さなチーム、大きな仕事』感想&レビューです。

どうも、リキゾーです。

これまで、予備校講師 → ウェブディレクター → ライターと、いろんな職業にたずさわってきました。

働き方についても、契約社員 → 正社員 → フリーランスと、ひと通り経験してきました。

このあいだ、J.フリード&D.H.ハンソン『小さなチーム、大きな仕事』を読み返していました。

タイトルは「?」かもですが、原題は『Rework』。

働き方の見なおしを提案する内容です。

この本は、フリーランスを始めたころに買って、いまでも定期的にパラパラめくっています。

さいしょに読んだときも刺激を受けましたが、再読するたびに発見がある本です。

フリーランスでやっていこうとする方や、自分でビジネスを立ち上げた人には、参考になります。

『小さなチーム、大きな仕事』の概要

目次はこんなかんじ。

まず最初に
見直す
先に進む
進展
生産性
競合相手
進化
プロモーション
人を雇う
ダメージ・コントロール
文化
さいごに

「見直す」では、自分でビジネスを起こすまえの心得。

「先に進む」「進展」「生産性」では、ビジネスをスタートしてからのアドバイス。

「競合相手」では、同業他社との接し方。

「プロモーション」では、PR&広告のやり方。

「人を雇う」では、チームのあり方、仲間との付き合い方。

「ダメージ・コントロール」では、クレーム対応など、顧客との接し方。

「文化」では、自分の会社、製品へのビジョンについて。

大まかな内容は、以上のとおりです。

『小さなチーム、大きな仕事』で気になったトコ

つぎに、引用をのせながら、気になるトコをみていきます。

はじめるとき

あなたのアイディアにはそんなに価値があるだろうか。売ってどれだけの儲けになるか試してみることだ。

たぶん、そんなに儲けはないだろう。 作り始めるまであなたのすばらしいアイディアはアイディアにすぎない。それはみんな持っているものだ。

スタンリー・キューブリックは、映画監督の卵たちに「カメラとフィルムを持ち出して、なんでもいいから映画を撮れ」とアドバイスする。

キューブリックは、不慣れなら作り始めることが必要だと知っている。

一番重要なのは、始めることだ。 だからカメラを手にとり、録画ボタンを押し、撮り始めなければならない。(no. 290-)

起業する人、自分でサービスを立ち上げる人が陥るワナですね。

世の中全体からみたら大したことないのに、自分が思いつくアイデアは特別にみえてしまう。

そして自分の才能に〝酔う〟だけで、手を動かさない。

うえの引用は、〝アイデアマン〟にたいする戒めです。

なにかをスタートするには、アタマで考えるだけではダメ。

カラダを動かしましょう。

ツール・マニアになっていけない

多くのアマチュアのゴルファーは、高価なクラブが必要だと思っている。

だが、大切なのはクラブではなく、スイングだ。

タイガー・ウッズに安物のクラブを渡したとしても、あなたが徹底的に打ちのめされるのは目に見えている。

人は道具を心の支えとして使う。 打ちっぱなしの練習場に時間を費やしたくないので、金をプロショップへつぎ込む。人は近道を探しているのだ。

だが、うまくなるために世界最高の道具が必要かと言えばそうではない。 何かを始めるためにも必要ではない。

ビジネスの世界では、本質的な問題から目をそむけ、ツールや、ソフトウェアの細かなテクニック、スケールの問題、高価なオフィス空間、豪華な備品といったどうでもいいことに心酔する人があまりに多すぎる。

本当に重要なのはどのように顧客を増やし、利益を増やすかということなのに。(no. 611-)

こちらもなにかを始めようとしたときに陥りがちなワナですね。

アレも足りない、コレも足りないと言いわけをしまくり、なかなか重い腰をあげない。

じつはこのワナは、フリーランスになりたてや、ビジネスをスタートしたときにも陥りやすい。

とくに売り上げが立たないとき。

成果が上がらないのは、スキル&経験不足にあるのに、目につきやすいツールに原因があると錯覚してしまう。

焦ってコストをかけるまえに、耐性をつけながら、おちついて問題に対処する。

調子にのらず、淡々と。

仕事の「はずみ」はモチベーションの燃料だ。それはあなたを動かし続けてくれる。 それがなければ、あなたはどこにもたどり着けない。

あなたが取り組んでいることによってモチベーションが生まれていなければ、あまり良い結果にはならないだろう。

あることを成し遂げ、次に進むことによって仕事のはずみが生まれる。誰もゴールがない終わりの見えないプロジェクトに張りついていたくはない。

九カ月間現場にいて披露するものが何もないのは本当に興醒めだ。最終的にはあなたは燃え尽きる。

仕事のはずみを保ちモチベーションを上げるには、目標に向かって小さな勝利を達成し続ける習慣をつけることだ。

たとえ小さな改善でも、いいはずみを与えてくれる。(no.816-)

これはモチベーションと改善にかんするアドバイス。

さいしょの山場をこえて、起動にのってくると、ふしぎと仕事のやる気が下がっていく。

ココがさいしょの落とし穴。

うまくいったからといって、この先もうまくいくとはかぎらないんですが、どうしても調子にのってしまうんですよね(笑)

それを避けるためにも、〝つねに自分の製品&スキルを改善しようする態度〟が必要。

モチベーションを維持するためにも、つねにアップデートする意識か大切です。

このブログも、日々改善をくりかしながら発信しています。

生活習慣を整える

寝る間を惜しむのは間違った考えだ。

確かにすぐに追加で数時間が手に入るが、後で絶対にそのツケを払うことになる。

自分の創造性、士気、そして態度を破壊してしまう。

もしあなたが完全に結果を理解しているのであれば、たまには徹夜仕事をしてもいい。

ただそれを習慣にしてはいけない。(no.854-)

あたりまえに聞こえますが、ひとりでやっていく人には、アタマにたたき込んでおくべきアドバイスです。

独立すると、キホンなんでも自分で管理する必要になりますが、そのなかでも乱れやすいのが睡眠です。

忙しいと徹夜しがちになり、余裕が出てくると自堕落になる──。

食事や運動なら、すこしは乱れても大丈夫ですが、睡眠だけはどうにもなりません。

個人的には「ショートスリーパー」は存在しないと思っています。

自分の経験からいえるのは、就寝時間を決またうえでスケジュールを立てていくと、オペレーションがうまくまわります。

ぜひ試してみてください。

『小さなチーム、大きな仕事』のまとめ

気になるトコをザッとあげてみました。

フリーランスで働く、ビジネスを立ち上げるうえで、具体的なアドバイスが、いくつものっています。

自己啓発的な要素もあるので、読んだあとはとてもポジティブにもなれます。

独立をする人、起業を考えている人にはおすすめです。

よければチェックしてみてください。

ではまたー。