サラリーマンは安定しているわけではない。フリーランスも自由なわけでない。

どうも、リキゾーです。

これまでライターの職をつうじて、メディアにかかる仕事にたずさわってきました。

いまは受託業務をおさえて、ブログなどで情報発信をがんばっています。

日本では長い間、働き方が問題になってますね。

大きくは「サラリーマンからフリーランスへ」という方向性です。

経団連&トヨタが「終身雇用の廃止」を宣言したことが、その流れが加速してますね。

とはいえ、この話題にふれるとき、いつも「?」と思います。

ふたつの働き方について、つぎのような論点をベースに語られているからです。


サラリーマンフリーランス
時間拘束自由
お金安定変動


これまでの経験からもわかりますが、この図式はまちがっています。

かならずしも正しくありません。

きょうは、この誤解についてのべていきます。

自分の働き方に悩んでいる人、仕事にかんする世の中の常識にギモンをもっている人にとって、 考えるヒントになると思います。

働き方の論点

くりかえし、図をのせます。

サラリーマンフリーランス
時間拘束自由
お金安定変動



一般的には、お金については、サラリーマンは安定していて、フリーランスは不安定とされています。

また、時間についても、サラリーマンは会社に縛られて、フリーランスは自分で管理できるとされています。

その構図をふまえたうえで、「安定志向のサラリーマンは辞めて、リスクをとって、自由に働くフリーランスを目指せ」というのが、いまの風潮(あおり?)かと思います。

とはいえ、わたしは「この図式そのものが誤っている」と感じます。

以下、カンタンにのべていきます。

サラリーマン&フリーランスの労働時間

サラリーマンの時間

まず時間については、サラリーマンだからといって、労働時間が拘束されるわけではありません。

さいきんではフレックスタイムを導入する会社も多く、従業員が働く時間を自ら決めて、業務にあたってます。

くわえて、リモートワークも普及しはじめて、「9-5時」の労働時間が常識ではなくなりつつあります。

(長時間労働という意味で、「9-5時」が常識ではない企業もありますが。。)

極端な例としては、編集者の箕輪さんでしょう。

ふだんは自由に働いていますが、肩書きは幻冬舎の社員です。

「自分が好きに動くことで、会社にもメリットがある」と説得したんでしょうが、彼なんかはサラリーマンでありながら〝のびのび〟やっています。

フリーランスの時間

いっぽう、フリーランスだからといって、働く時間が自由とは限りません。

とくに、個人事業主になりたての頃は、会社員よりも自由がききません。

囚われの身です。

わたしがそうでした。

1年勤めた会社を辞めたあと、ライターとして仕事を始めてから、受ける案件が大量にあり、休むヒマがありませんでした。

(ありがたい話ではありますが。。)

また、ちきりんさんの本のなかでも、「忙殺フリーランサー」が紹介されています。

架空の人物ですが、クラインアントに気をつかいすぎて、要求を断りきれず、時間に余裕がない人は、たくさんいます。

すくなくとも、わたしのまわりには多数存在しました。

なので、サラリーマンだからといって〝縛られる〟わけではなく、フリーランスだからといって自由なわけではありません。

図式の上段については、かならずしも正しくありません。

サラリーマン&フリーランスのお金

つづいて、お金にかんして。

ここでいうお金とは、収入と支出のバランスを指しています。

まずわかりやすいトコでは、サラリーマンだからといって、収入が安定しているわけではありません。

コレはいまに始まったわけではありません。

バブルが崩壊した頃から、ずっーと言われてきたことです。

いっぽうのフリーランス。

自由業だからといって、かならずしも収入が不安定というわけでもありません。

すくなくともわたしの場合は、仕事が途絶えたことはありません。

うえでのべたとおり、むしろ案件が多すぎて、ヒマがないほうが問題でした。

また、わたしのように、お金のために時間を犠牲にしたくないなら、自らでサービスをつくって、顧客&ファンを獲得し、定期収入を受けとる方法もあります。

こちらはハードルが高いかもですが、時間と労力を重ねれば、できないこともありません。

とくにいまは個人に価値がつきやすいので、むかしにくらべてずっとやりやすくなりました。

典型的には、ブログや電子書籍、ECサイトでしょうか。

さらにさらに、フリーランサーには奥の手として、「生活コストを下げる」方法もあります。

「お金を安定させる」というと、収入ばかり気にしますが、支出を抑えるのもひとつのやり方です。

サラリーマンとちがって、会社に通勤する必要もないので、わざわざ家賃の高いトコに住む必要もありませんし、交通費だってかかりません。

とくにウェブライターやプログラマーなど、ネットで完結する職業なら、生活費をギリギリまで削ることが可能です。

そんなわけで、サラリーマンだからといって収入が安定しているわけではありませんし、フリーランスだからといって不安定というわけでもありません。

図式の下段についても、かならずしも正しくないわけです。

めざすは「お金の安定」と「自由な仕事」

というわけで、仕事については「働き方」にあまりこだわらなくてもいいんじゃないかなぁと思っております。

さいしょにのべたように、世の中の風潮として、「サラリーマンにしがみつくな」「安定をすてて、フリーランスになれ」みたいなかんじですが、本質はソコじゃない。

めざすは、「お金の安定」と「自由な仕事&活動」なわけで、この状態さえキープできれば、職業スタイルはなんでもいいはずです。

過度に「働き方」を気にする必要はありません。

まとめ

働き方についてのべてきました。

くりかえしのべると、政府の号令のもと「働き方」についてビンカンになりすぎています。

カタチばかりこだわらず、めざすべき状態(人生?)を考えながら、仕事のあり方を見直したほうがいいと思います。

自分の働き方に悩んでいる人、仕事にかんする世の中の常識にギモンをもっている人にとって、 考えるヒントになれば、うれしいです。

ではまたー。