カント ─ おすすめの本・著書 まとめ

どうも、りきぞうです。

大学のころから、哲学に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・哲学書にあたってきました。

なかでも、カントの著作には、長く親しんできました

同じように、読んでみようかなぁと思う人もいるかと。

とはいえ、

・そもそも全部で何作品あるの?
・たくさんありすぎて、どれから読めばいいのか分からない
・とくにおすすめの著作は、どれ?

─ こんな悩み&疑問をいだく人も多いはず。

そこで、この記事では、おすすめのカント作品をあげていきたいと思います。

結論を先にいうと、つぎのとおり。

りきぞう

カントの著書は、全部で約10作品
読むべき本は、『純粋理性批判』『実践理性批判』『永遠平和のために』の3冊
カント哲学をざっくり理解したいなら、『啓蒙とは何か』がおすすめ

カントの著書は、ぜんぶで「約10作品」あるといわれています。

一覧は、以下のとおり。(「+」をタップすると開きます)

・『視霊者の夢』(1766年)
・『純粋理性批判』(1781年)
・『啓蒙とは何か』(1784年)
・『人倫の形而上学の基礎づけ(道徳形而上学原論)』(1785年)
・『実践理性批判』(1788年)
・『判断力批判』(1790年)
・『永遠平和のために』(1795年)
・『人倫の形而上学』(1797年)

そのなかでも、『純粋理性批判』『実践理性批判』『永遠平和のために』の3本は、かれの主著とされています。

いっぽう、『啓蒙とは何か』では、カントの主張が、ストレートに表現されています。

くわえて、『人倫の形而上学の基礎づけ(道徳形而上学原論)』では、カント哲学・思想が、コンパクトにまとまっています。

以下、目次にそって、各作品の概要&感想をのべていきます。

カント作品を読むうえで、参考にしてみてください。

『純粋理性批判』

出版年 1781年
構成 先験的(超越論的)原理論
・先験的(超越論的)感性論
・先験的(超越論的)論理学

先験的(超越論的)方法論

カント中期〜後期の作品です。

あまりに有名で、説明は不要かもです。

文句なしに、カントの主著です。

テーマは、「認識」について。

・理性の認識能力
・認識能力の適用範囲

について、理性自身によって批判し、定める ─ そんな構成になっています。

理性の妥当な使用範囲を定める ─ これが本書の目的です。

いちばんのポイントは、

「認識する」という理性そのものは、理性による認識能力をこえている

─ この点を示したことです。

カントは、本書により、デカルトからつづく「認識論」に決着をつけました。

「文庫で7冊」と分量も多く、一回読んでも、ほぼ理解できません。

とはいえ、哲学にふれるには、『純粋理性批判』は避けてとおれません。

解説書を読みながらでも、ぜひ挑戦したいところです。

評価
長さ
(5.0)
難易度
(4.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『実践理性批判』

出版年 1788年
構成 序論  実践理性批判の理念について
第一部 純粋実践理性の原理論
・第一篇 純粋実践理性の分析論
・第二篇 純粋実践理性の弁証論

第二部 純粋実践理性の方法論
結語

カント中期〜後期の作品です。

テーマは、道徳について。

普遍的な道徳の根拠を定める ─ これが本書の目的です。

道徳の根拠とは

理性による定言命法(=Aを欲するかどうかにかかわらず、Bをしなくてはならない)

であるとします。

つまり、文化・伝統・慣習などの条件にやらず、普遍的な道徳法則がありうる、と主張します。

『純粋理性批判』よりも、みじかなテーマで、はなしはとっつきやすいです。

いっぽうで、あまりに理性に信頼をおきすぎているので、納得できないトコも、いろいろみられます。

とはいえ、こんなふうに疑問をもちながら、読みすすめるのが、カント哲学にたいする正しい向きあい方です。

分量もほどよく、中山訳だと、すんなり読めます。

個人的には、『純粋理性批判』のまえに、こちらからあたっても良いかなぁと思います。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(5.0)
おすすめ度
(5.0)

『永遠平和のために』

出版年 1795年
構成 序文 第1章 国家間の永遠平和のための予備条項
・第1条項
・第2条項
・第3条項
・第4条項
・第5条項
・第6条項

第2章 国家間の永遠平和のための確定条項
・第1確定条項
・第2確定条項
・第3確定条項
・第1補説
・第2補説

付録

カント後期の作品です。

ジャンルは、政治哲学。

テーマは、平和について。

タイトルだけみれば、「平凡な理想論が書かれているのかなぁ」と思っちゃいます。

けれど、本書のタイトルは、カントが食堂の絵に刻まれた標語から借用したもの。

つまり、「国家間の平和」にたいして、カントなりの皮肉がこめられています。

当時、カントの住むプロイセンと、敵国のフランスでは、平和講和が結ばれたばかりでした。

とはいえ、どうみても一時的で、またいつ戦争が起きるか分からない状況 ─ 。

そんな状態にたいして、哲学思考をもちいて、平和について述べたのが、本書です。

・国債発行
・常備軍の設置
・内政干渉

などなど、具体的なはなしからはじまり、後半は「世界市民」の可能性について論じます。

分量とみじかく、3日もあれば、読めてしまえます。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『啓蒙とは何か』

出版年 1784年
構成 全1章

カント中期〜後期の作品です。

テーマは、タイトルどおり、理性による啓蒙について。

啓蒙とは、「目をひらく」という意味。

ひとは未成年状態から、いかに抜け出すか ─ この点について論じます。

ここでいう「未成年」とは、みずからの理性をうまく利用できない状態をさします。

では、自分の理性(アタマ)をつかって、決断・判断するにはどうすれば良いのか?

本書の最大の問いは、ここにあります。

『純粋理性批判』では、抽象的なはなしがつづきます。

いっぽうでこちらは、カントの意見がストレートに伝わってくるかんじです。

分量もほどよく、語り口もカンケツ。

『純粋理性批判』『実践理性批判』のあいまに読むのが、おすすめです。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『人倫の形而上学の基礎づけ(道徳形而上学原論)』

出版年 1785年
目次 第1章 道徳にかんする普通の理性認識から、哲学的な理性認識へと進む道程
第2章 通俗的な道徳哲学から道徳形而上学へと進む道程
第3章 道徳の形而上学から純粋な実践理性の批判へと進む道程

カント中期〜後期の作品です。

テーマは、倫理学&形而上学。

・善/悪
・義務
・自由
・人格

などなど、みじかなテーマをあげながら、徳について述べていきます。

分量もほどよく、語り口もやさしい。

こちらも、『批判書』に、つまづいたら、目をとおすと良いかと思います。

ちなみに、中山訳だと『道徳形而上学の基礎づけ』となっていますが、なかみは同じです。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

まとめ

まとめると、

りきぞう

カントの著書は、全部で約10作品
読むべき本は、『純粋理性批判』『実践理性批判』『永遠平和のために』の3冊
カント哲学をざっくり理解したいなら、『啓蒙とは何か』がおすすめ

ぜひ、カント作品を読むうえで、参考にしてみてください。

ではまた〜。