マルクス・アウレリウスの生涯 ─ 人生・作品・思想

どうも、りきぞう(@rikizoamaya)です。

大学院では、キャリア論と社会保障を研究していました。

社会人なってからは、予備校講師 → ウェブディレクター → ライターと、いろんな職業にたずさわってきました。

働き方についても、契約社員 → 正社員 → フリーランスと、ひと通り経験してきました。

働くなかで思うのは、自分の市場価値をアップするには「教養」が大切だということ。

・良いアイデアを出せる
・深くものごとを考えられる

こういう人たちは、キホン、教養を身につけています。

教養とは、なにか ─ それは、歴史と古典です。

なかでも、哲学の古典は、王道といえます。

わたしも、計500冊以上は、読んできました。

いきなり作品にふれるのも良いですが、書いた人が、どんな人物だったのか ─ それを把握しておくと、より内容を理解できます。

きょうは、

マルクス・アウレリウスの生涯

を紹介していきます。

マルクス・アウレリウスは、古代ローマ時代の人物。

ローマ帝国の政治家であると同時に、ローマ哲学の土台を築いた人でもあります。

かれの生涯をみることで、古代ローマ思想のキホンを把握できます。

ポイントは、こんなかんじ。

・アウレリウスの人生
・アウレリウスの主著

アテネ or スパルタなど、ギリシャの都市国家が衰退したあと、ヨーロッパ地域の覇権をにぎったには、ローマ帝国でした。

国が栄えれば、文化・芸術・学問も、開花します。

この時代、ギリシャ哲学を受けつぐかたちで、ローマ哲学が、深化・確立しました。

貢献したのが、アウレリウスでした。

以下、うえのポイントを、ひとつひとつみていきます。

アウレリウスの人生

まずは、かれの人生 ─ 。

おもな出来事は、つぎの3つです。

① 哲学教育
② 皇帝即位
③ 海外遠征

カンタンにみていきます。

① 哲学教育

アウレリウスは、貴族階層の子どもとして、ローマで生まれました。

父「ウェルス3世」は、法務官をつとめ、ローマ帝国の中枢にいましたが、アウレリウスが3歳のときに亡くなっています。

家庭環境は裕福でしたが、母「ドミティア」は、豊かさゆえに堕落しないように、「誠実さ」「節制」を身につけさせます。

さらに、曽祖父「カティリウス・セウェルス」の影響で、哲学教育を受けます。

それにより、青年期のころから、禁欲的ライフスタイルを取り入れ、

・哲学者風の衣装を身につける
・ベッドではなく「地べた」で寝る

といった生活をしていたそうです。

〝変わり者〟ですね(笑)

② 皇帝即位

成人すると、親戚の皇帝「ハドリアヌス」からサポートを受けます。

皇帝の重臣「ルキウス・アエリウス」とも親交をむすび、かれの娘「ケイオニア」と結婚します。

そのあと、2人の支持もあり、20代で、

・首都長官

・財務官

を、歴任します。

つづいて、「ハドリアヌス」が亡くなると、かわりに、叔父「アントニヌス」が皇帝に就任します。

それにより、宮廷内での地位も高め、ついには、トップの「執政官(コンスル)」にも任命されます。

さらに、「アントニウス」も亡くなると、前皇帝「ハドリアヌス」の遺言にそって、

・アウレリウス
・ルキウス=ウェルス

の2名による共同統治を行うことになります。

皇帝になってからは、

・慈善政策の推進
・言論の自由の保障
・人事政策の改正

などの政策をおこないます。

③ 海外遠征

アントニウスのローマ帝国は、わりと安定しました。しかし、じょじょに、周辺の国々から攻め込まれるようになります。

国防のため、皇帝自身が、国境に出兵しないといけませんでした。

かれが経験した戦争は、つぎのとおり。

・パルティア戦争(161年)
・第一次マルコマンニ戦争(168年)
・第二次マルコマンニ戦争(177年)

年代をみれば、わかるとおり、5年〜10年おきに、国境の戦地におもむいています。

ローマ史では、「哲学皇帝」と呼ばれますが、その生涯は戦いの連続だった、といえます。

さいごは、遠征先の「ウィンドボナ」(現:ウィーン)で亡くなります。58歳でした。

アウレリウスの主著

主著といっても、アウレリウスは、1つの作品しか残していません。

それが『自省録』です。

さらにこれは、公表するために書いたものではありません。

約12年にわたる「マルコマンニ戦争」のあいだに記した、「自分宛ての日記」です。

原題のタイトルは、『タ・エイス・ヘアウトン(Τὰ εἰς ἑαυτόν)』で、「彼自身へのもの」という意味です。

(とはいえ、文献学的には、かれ自身が記したのか不明です。)

邦訳では『自省録』として広まりました、

特徴

自身宛ての日記ですが、ギリシャ語で書かれ、なかみはきわめて哲学的です。

アウレリウスは、人生において「節制」と「禁欲」を重視しました。

哲学の潮流でいえば、「ストア派」に影響をうけ、みずからの思想を構築していきました。

そのため、日記といえども、本書は「哲学の名著」とされているわけです。

構成&内容

全12巻で構成され、短く、簡潔な文章で記されています。

おもなテーマは、「理性」「善き生」などで、かなり実践的な内容です。

「議論のための議論」みたいに、けっして形式的に書かれていません。

そのため、哲学の前提知識がなくても、初見で読んでも理解できます。

むしろ、知識がなくても、人生経験が豊富な人のほうが、心に響くと思います。

その意味では、〝間口の広い〟作品だといえます。

影響

ちなみに、本書は、のちの人に、かなり強い影響をあたえました。

・フリードリヒ2世
・ジョン・スチュアート・ミル
・ゲーテ
・フーコー
・中曽根康弘

などなど、時代・職業・国民をとわず、幅広い層の人たちが、愛読書として親しんできました。

さいきんでは、『嫌われる勇気』で有名な、哲学者「岸見一郎」さんが、NHKの番組で紹介していました。

以下は、番組内容を書籍化したものですが、解説書としてもおすすめです。

おわりに

マルクス・アウレリウスの生涯をみてました。

ギリシャ思想が衰退してから、政治状況と合わせるかたちで、ローマ思想が栄えます。

なかでも、かれの作品は、ローマ哲学の中核をなすものです。

かれの人生・作品を知ることで、大まかですが、西洋思想&西洋哲学が理解できます。

よければ、参考にしてみてください。

ではまた〜。