ヘーゲル ─ おすすめの本・著書 まとめ

どうも、りきぞうです。

大学のころから、哲学に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・哲学書にあたってきました。

なかでも、ヘーゲルの著作には、長く親しんできました

同じように、読んでみようかなぁと思う人もいるかと。

とはいえ、

・そもそも全部で何作品あるの?
・たくさんありすぎて、どれから読めばいいのか分からない
・とくにおすすめの著作は、どれ?

─ こんな悩み&疑問をいだく人も多いはず。

そこで、この記事では、おすすめのヘーゲル作品をあげていきたいと思います。

結論を先にいうと、つぎのとおり。

りきぞう

ヘーゲルの著書は、全部で約10作品
読むべき本は、『精神現象学』『法哲学講義』『歴史哲学講義』の3冊
ヘーゲル思想の歴史背景を知りたいなら、『哲学史講義』がおすすめ

ヘーゲルの著書は、ぜんぶで「約10作品」あるといわれています。

一覧は、以下のとおり。(「+」を押すと開きます)

・『精神現象学』(1807年)
・『大論理学』(1816年)
・『法哲学(綱要)』(1821年)
・『エンチクロペディー』(1830年)
・『宗教哲学講義』(1832年)
・『哲学史講義』(1836年)
・『美学講義』(1838年)
・『歴史哲学講義』(1840年)

そのなかでも、『精神現象学』『法哲学講義』『歴史哲学講義』の3本は、かれの主著とされています。

いっぽう、『哲学史講義』では、ヘーゲルが、それまでの哲学の歴史をのべています。

そのため、ヘーゲル思想の歴史背景が、理解できるようになります。

以下、目次にそって、各作品の概要&感想をのべていきます。

ヘーゲル作品を読むうえで、参考にしてみてください。

『精神現象学』(1807年)

出版年 1807年
構成 A 意識
B 自己意識
C 理性
・理性
・精神
・宗教
・絶対知

ヘーゲル中期の作品です。

本書が、ヘーゲルの主著となります。

テーマは、「認識と精神」について。

弁証法という思考形式をもちいながら、意識の発展をたどり、いかにして「物そのもの」を認識できるか、について述べていきます。

抽象度は高く、一回読んだだけではチンプンカンプンかもです。

とはいえ、「意識」を主人公とした「歴史物語」としてとらえると、そこまで難しいことは言っていないようにみえます。

じしつ本書は、成長物語である、ゲーテ 『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』を哲学的にとらえなおした、といわれています。

さいしょは苦痛かもですが、〝乗ってくると〟けっこうおもしろい作品です。

評価
長さ
(4.0)
難易度
(4.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『法哲学講義』(1821年)

出版年 1821年
構成 緒論
第1部 抽象的な権利ないし法
・第1章 自分のものとしての所有
・第2章 契約
・第3章 不法

第2部 道徳
・第1章 企図と責任
・第2章 意図と福祉
・第3章 善と良心

第3部 倫理
・第1章 家族
・第2章 市民社会
・第3章 国家

ヘーゲル後期の作品です。

テーマは、「政治」「法律」「道徳」について。

生前最後の著書で、一部、ヘーゲルの生徒たちの書き込みが加えられています。

内容は、

・所有
・契約
・責任
・良心
・家族
・市民社会
・国家

などなど。

ヘーゲルが得意とする「段階論」でもって、法にまつわるはなしを、順々に述べていきます。

個人的には、高額ながら、長谷川訳がおすすめです。

というのも、生徒たちにむけて語られる講義が忠実に再現されており、めちゃくちゃ読みやすくなっているからです。

ひとむかし流行った「サンデル教授の白熱講義」といったかんじです。

そのため語り口もやさしく、読んでいて飽きません。

ヘーゲルの国家観をストレートに味わうことができます。

評価
長さ
(4.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『歴史哲学講義』(1840年)

出版年 1840年
構成 序論
・歴史のとらえかた
・歴史における理性とはなにか
・世界史のあゆみ
・世界史の地理的基礎
・世界史の時代区分

東洋世界
ギリシア世界
ローマ世界
ゲルマン世界

ヘーゲルの死後に出版された作品です。

ヘーゲルの歴史についての講義を、生徒たちがまとめたものになっています。

テーマは、タイトルどおり、人間の歴史。

かれの「弁証法思考」「観念論」をベースに、人類史全体が述べられていきます。

わりと「イデオロギー的」なトコがありながら、読んでいて楽しいです。

理性にもとづき、ひとがどのように発展してきたのかを、実例をまじえて解説しているかんじです。

おもしろさなら、本書がイチバンです。

『精神現象学』につまづいたら、本書に目をとおしてみるも良いかもです。

けっして抽象的な議論ばかりしている人じゃないとわかります。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(5.0)
おすすめ度
(4.0)

『哲学史講義』(1836年)

出版年 1836年
構成 序論
東洋の哲学
第1部 ギリシャの哲学
第2部 中世の哲学
第3部 近代の哲学

ヘーゲルの死後に出版された作品です。

『歴史哲学(講義)』と同じく、ヘーゲルの哲学にかんする講義を、生徒たちがまとめたものになっています。

こちらは、哲学の歴史にしぼった内容になっています。

お得意の「弁証法思考」をもとに、哲学史のなかで、いかに理性が発展してきたのかを、実際の人物をまじえながら述べていきます。

個人的には、『歴史哲学(講義)』とセットでみると、より理解が深まります。

「文庫4冊分」と分量は、それなりにあります。

とはいえ、語り口がやさしいので、ぐいぐい読みすすめていけます。

評価
長さ
(4.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『美学講義』(1838年)

出版年 1838年
構成 第1部 一般部門
芸術の一般部門
・美の概念
・美と精神の関係について
・自然美と芸術美の区別

芸術の特殊部門
・芸術の象徴形式
・芸術の古典形式
・ロマン的芸術

第2部 特殊部門
造形芸術
・建築
・彫刻
・絵画

音楽

語りの芸術
・叙事詩
・叙情詩
・劇詩

ヘーゲルの死後に出版された作品。

『歴史哲学(講義)』と同じく、ヘーゲルの美術にかんする講義を、生徒たちがまとめたものになっています。

こちらは、彫刻・絵画など、美術の歴史にしぼった内容になっています。

お得意の「弁証法思考」をもとに、哲学史のなかで、理性をもとに、いかに芸術作品が制作されてきたのか、実例をまじえて述べていきます。

こちらも講義形式なので、語り口もカンケツ。

ただし分量も多く、読むのには苦労するかもです。

くわえて文庫本が出ておらず、名訳である長谷川訳は高額です。

ほかのヘーゲル作品をみたあとに、チェックするのが良いかもです。

評価
長さ
(4.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(3.0)
おすすめ度
(3.0)

まとめ

まとめると、

りきぞう

ヘーゲルの著書は、全部で約10作品
読むべき本は、『精神現象学』『法哲学講義』『歴史哲学講義』の3冊
ヘーゲル思想の歴史背景を知りたいなら、『哲学史講義』がおすすめ

ぜひ、ヘーゲル作品を読むうえで、参考にしてみてください。

ではまた〜。