インパルス『地下室』感想&レビューです。

公演日 2011年5月
収録 地下室 ~牢獄~
私服警官
AMAEBI
地下室 ~拷問~
居たい場所、居るべき場所
地下室 ~デスゲーム~ SEVEN

どうも、コント作家のりきぞうです。

今回も、コント作品をレビューしていきます。

取りあげるのは、インパルス『地下室』。

今回も、インパルスさんの世界観が、さくれつしています。

個人的に好きだったのは、『私服警官』『AMAEBI』『居たい場所、居るべき場所』の3本。

以下、[あらすじ → 感想]の順で、みていきます。

『私服警官』

あらすじ

銀行強盗に巻きこまれるふたりの客。

ひとり(堤下)がおびえていると、 もうひとり(板倉)が「自分は私服警官だ」とつたえる。

安心する一般人。

しかし警官の服をよくみると、トレーナーのデザインが「ネコちゃん」。

すごくダサいとボソッと言われる。

オシャレにみせるため、えりをあげたり、ロールアップしたりするが、きまらない。

テレビに映るのが恥ずかしい警官は、服を交換してくれとたのむが……。

ひとこと

交換しても、一般人のほうは、相手の服を着ない。

じょじょに薄着になっていくのが、笑いどころです。

上半身ハダカの堤下さん。似合うな(笑)。

『AMAEBI』

あらすじ

回転寿司。

ふたりは「寿司ネタ」となって登場。

いっぽうは「まぐろ」(堤下)、もういっぽうは「甘エビ」(板倉)。

やってくるなり「甘エビ」は、自分の名まえについて、グチりはじめる。

「なぜ「甘い」なんだ?」
「喰われること前提の名まえじゃねーか」
「そもそも、ほんとうの名まえはなんだ」

なぐさめる「マグロ」。

「〝ねだんの高い皿〟にのせらてるからいいじゃないか」
「〝ふつうのえび〟よりも高級なあつかいだぞ」

納得しない「甘エビ」。

そもそもエビは一尾で200円だが、自分は二尾で260円。

単価がちがう。

不満を解消するため「甘エビ」は改名しようと思いたつが……。

ひとこと

発想がおもしろいコント。

おそらく板倉さんのアイデアでしょうが、視点がいいですね。

たしかに「甘エビ」って、ビミョーな位置のネタですよね(笑)

『居たい場所、居るべき場所』

あらすじ

町工場へ就職の面接にきた男(堤下)。

いいトシだが、「自分さがし」のためプラプラしていた。

「小さな会社だからって、すぐ入れるとおもうなよ」

クギをさす工場長。

さっそく面接がはじまるが、経歴をきくと、「元宇宙飛行士」。

そのほかにも「外科医」や「大統領のSP」までやっている。さらに、庶民的な「トリマー」なども。

「自分さがし」のため、いろんな職種を経験している男。

それまで〝上から目線〟で語っていた工場長は、手のひらをかえして……。

ひとこと

男が〝仕事を辞めた理由〟がおもしろい。

仕事で達成感をえると、とたんにさめてしまう。

宇宙飛行士のときは「地球が丸いのをみてちがうなぁ」っておもう。

この「なんかちがうなぁ」が、リフレイン(くりかえし表現)となり、笑いをおこしていく。

堤下さんの「間の取り方」が、絶妙にうまい。

ストーリーにも軸があり、ラストのオチもきまっていた。

全体をとおして、イチバンしっくりきたコントです。

まとめ

そのほか公園タイトルである「地下室」を舞台したコントが2本はいっています。

ただしこちらは、ストーリーのながれが散漫で、しまりがない。すこし〝ダラダラ〟しすぎています。

もうすこしスピードアップさせれば「よかったなぁ」という印象。

とはいえ、2時間ちかくあり、インパルスファンなら、満足できる内容だとおもいます。

ぜひごらんください。

ではまた。

よきコントライフを〜。