スペインの植民地経営 ─ 支配・フィリップ・アメリカ・アフリカ・アジア【世界史】

どうも、りきぞうです。

大学のころから、世界史に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・歴史書にあたってきました。

・スペインの植民地経営&支配について知りたい
・大事なキーワード&人物は?
・この時代のポイントは?

きょうは、この問いに答えていきます。

答えは、つぎのとおり。

キーワード
・ポトシ銀山
・エンコミエンダ制
・アシエンダ制
・アカプルコ貿易
重要人物
・コルテス
・ピサロ
ポイント
・大陸入植者は、現地の土地&住人の支配を任されたが、強制労働&疫病により、人口が激減した

この記事では、つぎの本を参考にしました。

スペインの植民地経営① ─ アメリカ支配

スペインの探検家 ピサロ

スペインによるアメリカの植民地経営は、征服活動から始まります。

大陸征服者を「コンキスタドール」とよび、なかでも、

・コステル
・ピサロ

のふたりは、残虐な人物として有名でした。

コステルは現地住民をつぎつぎに殺害し、南米一帯をおさめていたアステカ王国を滅ぼします。

いっぽうピサロは、インカ帝国を征服し、都クスコを破壊したのち、新たに首都リマを建設します。

その過程で、

・ポトシ銀山(ボリビア)
・サカテカス銀山(メキシコ)

を発見し、以後、スペインは銀山開発を本格的にすすめます。

また、現地住民を支配するために、

・エンコミエンダ制
・アシエンダ制

のふたつがとられました。

エンコミエンダ制とは、

先住民の保護&キリスト教化を条件に、スペイン本国が、大陸入植者に現地の土地&住民の管理を任せるしくみ

のことです。

しかしじっさいには、住民の保護はほとんどおこなわれず、現地の人びとは虐待 or 強制労働に苦しめられていました。

さらにスペイン人がもちこんだウィルスが蔓延し、現地住民の人口が激減しました。

そんなようすをみて、ドミニコ会士のラス=カサスが、スペイン本国に報告書のかたちで告発し、国王にたいして先住民の奴隷化禁止を訴えます(このときの報告書は、いまでも『インディアスの破壊に関する簡潔な報告』とタイトルで読むことができます)。

しかしラス=サカスの努力もむなしく、先住民の強制労働はなくならず、銀山開発はそのまま続けられます。

むしろ事態は悪化し、人口減で労働力不足に悩んだ入植者たちは、アフリカから黒人奴隷を連れてきて、同じように過酷な労働をおしつけます。

以降も、黒人奴隷の〝輸入〟はさかんにおこなわれ、かれらの生活は困難をきわめました。

いっぽう17世紀に入ると、アシエンダ制のもと、新たな植民地経営がなされていきます。

債務奴隷を労働力としたうえで「プランテーション」とよばれる大農場経営が展開されます。

それにより、南米大陸ではサトウキビをはじめとした大陸独自の農産物がつくられ、ヨーロッパやアジアにむけてぞくぞくと輸出されていきます。

スペインの植民地経営② ─ アジアの征服

スペイン時代のアカプルコ港

アメリカ征服を果たすいっぽうで、スペインはアジアにも手をのばします。

なかでもフィリピンでの開発は目ざましく、レガスピが領有を宣言したのち、都マニラを建設します。

マニラを中心にガレオン船によるアカプルコ貿易が展開されます。

これは、

メキシコのアカプルコから運んだ銀

中国産の絹織物&陶磁器

を交換する取り引きです。

大陸間をまたぐ交易により、世界はだんだんと一体化していきます。

おわりに

スペイン植民地経営&支配をみてきました。

まとめると、こんなかんじです。

キーワード
・ポトシ銀山
・エンコミエンダ制
・アシエンダ制
・アカプルコ貿易
重要人物
・コルテス
・ピサロ
ポイント
・大陸入植者は、現地の土地&住人の支配を任されたが、強制労働&疫病により、人口が激減した

この記事が、スペイン植民地経営&支配を理解するさいのヒントになれば、うれしいです。

では、また。