商業革命&価格革命 ─ ヨーロッパ経済・イギリス・イタリア・フッガー家・産業革命【簡単に解説】

どうも、りきぞうです。

大学のころから、世界史に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・歴史書にあたってきました。

・商業革命&価格革命について知りたい
・大事なキーワードは?
・この時代のポイントは?

きょうは、この問いに答えていきます。

答えは、つぎのとおり。

キーワード
・商業革命
・価格革命
・再版農奴制
・農場領主制(グーツヘルシャフト)
・近代世界システム
・世界の一体化
・フッガー家
ポイント
・商業革命により西欧が世界経済の中心となるいっぽう、東欧は農場領主制が広まり、穀倉地帯へと変わっていった

この記事では、つぎの本を参考にしました。

商業革命&価格革命① ─ 変化の特徴

ポトシ銀山産出の銀コイン

大航海時代を経て、ヨーロッパ諸国による国際貿易が拡大するなかで、西欧世界も大きく変化します。

おもな変化は、つぎの3つです。

  • 商業革命
  • 価格革命
  • 東欧/西欧の分業

それぞれ、かんたんにみていきます。

商業革命

商業革命とは、

交易の中心が、地中海の東方貿易から大西洋貿易に移行した事態

をさします。

それにより、それまで地中海貿易でさかえていた北イタリアの都市国家は衰退し、代わりに、大西洋に面する、

・リスボン(ポルトガル)
・アントウェルペン(ネーデルランド)

が、さかえるようになります。

価格革命

価格革命とは、

アメリカ大陸で採掘された大量の銀がヨーロッパに流入することで、物価が急激に上がり、それにともない貨幣価値が下落する事態

をさします。

価格革命の影響で、それまで繁栄をきずいていたドイツのフッガー家は衰退し、くわえて、定額の地代で生計をたてていた封建領主も没落します。

いっぽうで生産活動に従事する農民の地位は向上し、商業活動も活性化します。

あわせて活発な商業地を有する王国も成長し、それにより国王への中央集権化がすすんでいきます。

東欧/西欧の分業

商業革命&価格革命の結果、

・東欧 → 穀物生産&輸出
・西欧 → 商工業の発達

という構図ができあがります。

これにより、西欧は先進地域で、東欧は後発地域(従属地域)となっていきました。

具体的には、エルベ川の東側に位置する東欧では、領主が保有する直轄地が拡大し、農民への賦役が増えることになりました。

農民の使役が再編&強化される事態を「再版農奴制」とよびます。

その後も東欧では、土地領主の地位が高い農場領主制(グーツヘルシャフト)がかたちづくられ、それぞれの地域に普及していきます。

結果、東欧では領主貴族だけが豊かになり、一般民衆のあいだでは商業があまり発展せず、近代化が遅れる要因となりました。

商業革命&価格革命② ─ 近代世界システムの形成

16世紀ヨーロッパの両替商(金融業者)

またヨーロッパだけではなく、世界全体に目をむければ、各国&各地域のあいだで国際分業体制が成立し、経済取り引きをつうじて世界の一体化がすすんでいくことになります。

このような西ヨーロッパ主導の世界経済体制を、社会学者のウォーラステインは「近代世界システム」と名づけました。

具体的には、西欧を中核として、

・東欧 → 穀物&木材の提供
・南北アメリカ → 金&銀&タバコなどの供給
・アフリカ → 奴隷の供給

がなされる経済体制のことです。

以後、西欧はつねに(金融業を中心とした)商業の先進地域であり、かれらに付随するように、ほかの周辺国が従属するかたちとなります。

この「西欧=中核/周辺国=従属」の構図は、20世紀の中ごろまでつづいていきます。

おわりに

ヨーロッパ経済における商業革命と価格革命をみてきました。

まとめると、こんなかんじです。

キーワード
・商業革命
・価格革命
・再版農奴制
・農場領主制(グーツヘルシャフト)
・近代世界システム
・世界の一体化
・フッガー家
ポイント
・商業革命により西欧が世界経済の中心となるいっぽう、東欧は農場領主制が広まり、穀倉地帯へと変わっていった

この記事が、ヨーロッパ経済における商業革命と価格革命を理解するさいのヒントになれば、うれしいです。

では、また。