ショーペンハウアー ─ おすすめの本・著書 まとめ

どうも、りきぞうです。

大学のころから、哲学に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・哲学書にあたってきました。

なかでも、ショーペンハウアーの著作には、長く親しんできました

同じように、読んでみようかなぁと思う人もいるかと。

とはいえ、

・そもそも全部で何作品あるの?
・たくさんありすぎて、どれから読めばいいのか分からない
・とくにおすすめの著作は、どれ?

─ こんな悩み&疑問をいだく人も多いはず。

そこで、この記事では、おすすめのショーペンハウアー作品をあげていきたいと思います。

結論を先にいうと、つぎのとおり。

りきぞう

ショーペンハウアーの著書は、全部で約10作品
読むべき本は、『意志と表象としての世界』『読書について』『幸福について』の3冊
ショーペンハウアーの死生観を知りたいなら、『自殺について』がおすすめ

ショーペンハウアーの著書は、ぜんぶで「約10作品」あるといわれています。

一覧は、以下のとおり。(「+」を押すと開きます)

・『根拠律の四つの根について』(1813年)
・『見ることと色とについて』(1816年)
・『意志と表象としての世界』(1819年)
・『生理学的色彩論』(1830年)
・『自然のうちなる意志について』(1836年)
・『倫理学の二大根本問題』(1841年)
・『余録と補遺』(1851年)

かれの主著は、『意志と表象としての世界』です。

けれど、当時さっぱり売れませんでした。

そこで晩年、この本を注釈するかたちで、『余録と補遺』を出版します。

皮肉なことに、こちらのほうがベストセラーになりました。

論文形式ではなく、エッセイ風に記述したのが、よかったみたいです。

じつは、『読書について』『幸福について』などは、すべて『余録と補遺』の1節です。

以下、目次にそって、各作品の概要&感想をのべていきます。

ショーペンハウアー作品を読むうえで、参考にしてみてください。

『意志と表象としての世界』

出版年 1788年
構成 第1巻 表象としての世界の第一考察
第2巻 意志としての世界の第一考察
第3巻 表象としての世界の第二考察
第4巻 意志としての世界の第二考察

ショーペンハウワー初期〜中期の作品です。

かれの主著とされます。

文句なしにおもしろく、個人的には、全体哲学書なかでも、ベスト3に入ります。

テーマは、認識と世界。

・カントの「物自体」
・インド哲学の意志論

を取りいれつつ、ショーペンハウワーなりに、ひとの認識と世界の成り立ちについて、述べていきます。

世界は、(ひとをふくめた)万物の意志の争いの場であり、それぞれがもたらす表象(=イメージ)のあらわれにすぎない ─ 。

このテーゼをキホンとしながら、

・プラトン
・カント
・仏教思想

を検討していく流れになっています。

西洋哲学だと、キリスト教思想の影響もあってか、「理性」「超越論」など、日本人にはなじみのない概念がひんぱつします。

いっぽうでこちらは、仏教思想をベースに議論が展開していくので、すんなり理解できます。

分量も新書版3冊分と多めですが、文体もカンケツで、あっという間に読みおえることができます。

一度ハマれば、夢中になってしまうので、注意してください。

評価
長さ
(4.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(5.0)
おすすめ度
(5.0)

『読書について』

出版年 1851年
目次 自分の頭で考える
著述と文体について
読書について

ショーペンハウワー後期の作品です。

のべたとおり、主著『意志と表象としての世界』がさっぱり売れませんでした。

後年、この本を補足するかたちで『余禄と補遺』を出版します。

皮肉なことに、こちらの注釈本がベストセラーになります。

・哲学史
・大学論
・色彩
・倫理
・言語

などなど、テーマは多岐にわたります。

いっぽうで、カンタンな文体で、エッセイ風に書かれています。

本書『読書について』は、その項目のうちの1つです。(ちなみに、つぎの3冊も同様)

長年、哲学者として書物にふれてきた経験から、読書のコツ&本質について語っていきます。

・自分の軸がないまま、本を読んでも、身にならない
・ひとの意見に流されるままで、むしろ読書は有害になりうる

─ こう主張します。

もちろん「本は読まなくていい」とは言っていません。

いっぽうで、目的がないまま、無数にある書物にとびこめば、情報の渦にまきこまれ、みずからを見失なう ─ こう指摘します。

いまのように、インターネットによる情報過多時代だからこそ、手にとりたい1冊です。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『幸福について』

出版年 1851年
目次 第1章 根本規定
第2章 「その人は何者であるか」について
第3章 「その人は何を持っているか」について
第4章 「その人はいかなるイメージ、表象・印象を与えるか」について
第5章 訓話と金言
第6章 年齢による違いについて

ショーペンハウワー後期の作品です。

本書も『余禄と補遺』の1節です。

テーマは、そのまま「幸福」について。

幸せについて、ありきたりなお説教が続くのかなぁと思いきや、

ひとは幸せになるために生きている、という考えは妄想&迷夢

と、しょっぱなから読者に一撃をくらわせます(笑)

・どうして、ひとは幸せにために、生きているわけでないのか?

─ 反発・反論しながら読むと、かれの言い分が、よくわかります。

分量もほどよく、文体もカンケツ。

一気に読みすすめるのが、おすすめです。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『自殺について』

出版年 1851年
目次 第1部 死によってわたしたちの真の存在は滅ぼされるものではないという説
・生の空しさに関する説
・この世の悩みに関する説
・自殺について
・生きようとする意志の肯定と否定とに関する説

第2部 死によってわたしたちの真の存在は滅ぼされるものではないという説によせて
・生の空しさに関する説によせる補遺
・この世の悩みに関する説によせる補遺
・自殺について
・生きようとする意志の肯定と否定とに関する説によせる補遺

ショーペンハウワー後期の作品。

こちらも『余禄と補遺』の1節。

タイトルは「自殺について」ですが、どちらかといえば、「死」全般について扱っています。

・だれも経験をする死にたいして、どう向き合うか
・そのうえで、ふだんどう生きて、生活すれば良いのか

について、ショーペンハウワーなりの意見が展開されます。

自殺そのものよりも、かれの死生観・人生観が語られるかんじです。

人生の選択にまよっているなら、「ずしん」とくる1冊だと思います。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『知性について』

出版年 1851年
目次 哲学とその方法について
論理学と弁証法の余論
知性について
物自体と現象との対立についての二三の考察
汎神論について

ショーペンハウワー後期の作品です。

こちらも『余禄と補遺』の1節になります。

テーマは、知性。

主著『意志と表象としての世界』の補足という位置づけです。

(仮想敵である)ヘーゲルの「ドイツ観念論」の問題点を指摘 ─ 。

そのうえで、仏教思想をふまえた、かれなりの「意志論」を展開していきます。

『意志と表象としての世界』につまづいたり、読むまえに、さらっと概要を知りたいひとは、本書を手にとるといいかもです。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(3.0)
おすすめ度
(3.0)

まとめ

まとめると、

りきぞう

ショーペンハウアーの著書は、全部で約10作品
読むべき本は、『意志と表象としての世界』『読書について』『幸福について』の3冊
ショーペンハウアーの死生観を知りたいなら、『自殺について』がおすすめ

ぜひ、ショーペンハウアー作品を読むうえで、参考にしてみてください。

ではまた〜。