デカルト ─ おすすめの本・著書 まとめ

どうも、りきぞうです。

大学のころから、哲学に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・哲学書にあたってきました。

なかでも、デカルトの著作には、長く親しんできました

同じように、読んでみようかなぁと思う人もいるかと。

とはいえ、

・そもそも全部で何作品あるの?
・たくさんありすぎて、どれから読めばいいのか分からない
・とくにおすすめの著作は、どれ?

─ こんな悩み&疑問をいだく人も多いはず。

そこで、この記事では、おすすめのデカルト作品をあげていきたいと思います。

結論を先にいうと、つぎのとおり。

りきぞう

デカルトの著書は、全部で約10作品
読むべき本は、『方法序説』『省察』『情念論』の3冊
デカルトの科学・自然学にたいする考えを知りたいなら、『哲学原理』がおすすめ

以下、概要&感想をのべつつ、読むべきデカルト作品を、5つあげていきます。

『方法序説』

出版年 1637年
構成 全6部

デカルト中期の作品です。

あまりに有名な著書のため、説明は不要かもです。

序説ということで、500ページをこえる科学書の序文です。

研究にかんする方法論を述べられています。

本体をおカタい文章で記述するいっぽう、こちらは、くだけた形式で書かれています。

科学論文というより自伝書にちかいです。

かれの思考プロセスをカンケツに記しているので、すらすら読んでいけます。

いっぽうで、デカルト哲学の核心をつく話題がつづきます。

本書を読めば、かれの思想が、ほぼわかるかんじです。

評価
長さ
(2.0)
難易度
(2.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(5.0)

『省察』

出版年 1641年
構成 7つの省察

『方法序説』のあとに出版した作品です。

テーマは、形而上学(第一哲学)について。

『方法序説』にたいする反論を募集し、それらに答えるかたちで、本書は書かれています。

なので、

[反論 → 答弁]

というながれではなしがすすみます。

テーマはとっつきにくいものの、エッセイ or 日記のようなスタイルで記述されるので、そこまで難しくありません。

・方法論的懐疑
・精神
・神
・物体

など、哲学のメインテーマについて、デカルトなりの思考・主張が展開されます。

有名な「我思う、ゆえに我あり」も、本書で登場し、くわしく述べられてます。

『方法序説』を読んだあとに、より深く、デカルト哲学にふれたいひとには、おすすめです。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(4.0)
おすすめ度
(4.0)

『情念論』

出版年 1649年
構成 全3部

デカルト後期の作品です。

テーマは、タイトルどおり、感情・感動・情念について。

精神における感情のはたらきについて述べられます。

うえ2冊は、方法論 or 形而上学など、わりと抽象的なはなしがつづきました。

いっぽうこちらは、

・愛
・憎しみ
・喜び
・悲しみ

など、具体的な話題がつづきます。

身近なはなしのため、かなりとっつきやすいです。

分量もほどよく、語り口もカンケツ。

個人的には、『方法序説』『省察』がつまらないと感じるひとは、こちらから手をとるのが良いかなぁと思います。

デカルト本人の素がみえて、親しみをもって読みすすめることができます。

個人的には、イチバン好きな作品です。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(5.0)
おすすめ度
(4.0)

『哲学原理』

出版年 1644年
構成 第1部 人間的認識の原理について
第2部 物質的事項の原理について
第3部 可視的世界について
第4部 地球について

デカルト中期〜後期にかけての作品です。

うえ3冊は、

・形而上学
・倫理学

など、哲学におけるメインテーマを扱っていました。

いっぽうこちらは、数学・物理学など、自然学を扱います。

いまの自然科学につながる話題がメインなので、理系の素養がないと、なかなかシンドいかもです。

とはいえ、

デカルトの科学にたいする捉え方

を知るには、有益です。

評価
長さ
(3.0)
難易度
(3.0)
面白さ
(3.0)
おすすめ度
(3.0)

『精神指導の規則』

出版年 1628年
構成 全1章(※ 未完結)

デカルト初期の作品です。

『方法序説』のまえに書かれたもの。

そのため、どんなふうに、

・形而上学
・数学
・自然学

に興味をもち、研究を行おうとしてるのか、くわしく書かれています。

かれの哲学・科学にたいする「ルールブック」のようなかんじです。

説教くさいかんじがしますが、かれの思想背景を知るには、おすすめの本です。

分量も短く、2時間もあれば、読めてしまえます。

評価
長さ
(2.0)
難易度
(2.0)
面白さ
(3.0)
おすすめ度
(3.0)

まとめ

まとめると、

りきぞう

デカルトの著書は、全部で約10作品
読むべき本は、『方法序説』『省察』『情念論』の3冊
デカルトの科学・自然学にたいする考えを知りたいなら、『哲学原理』がおすすめ

ぜひ、デカルト作品を読むうえで、参考にしてみてください。

ではまた〜。