どうも、りきぞうです。
大学のころから、文学に親しんできました。
大学院時代〜社会人時代にかけても、ひんぱんに作品にあたってきました。
古典作品については、300本以上、読んでいます。
なかでも、カフカ作品には、楽しませてもらいました。
同じように、読んでみようかなぁと思う人もいるかと。
とはいえ、
・たくさんありすぎて、どれから読んだらいいのか分からない
・とくにおすすめの著作は、どれ?
─ こんな悩み&疑問をいだく人も多いはず。
そこで、この記事では、おすすめのカフカ作品をあげていきたいと思います。
結論を先にいうと、つぎのとおり。
りきぞう
・おすすめは『変身』『訴訟(審判)』『城』の3本
・短編なら『断食芸人』『掟の門のまえ』
カフカの小説は、ぜんぶ「約20作品」。
主著は、つぎのとおり。
・『失踪者』(1912年)
・『訴訟(審判)』(1914年)
・『変身』(1915年)
・『城』(1922年)
[短編]
・『判決』(1912年)
・『流刑地にて』(1914年)
・『掟の門前』(1914年)
・『田舎医者』(1917年)
・『ジャッカルとアラビア人』(1917年)
・『皇帝の使者』(1917年)
・『家父の気がかり』(1917年)
・『ある学会報告』(1917年)
・『断食芸人』(1922年)
・『小さな女』(1923年)
・『歌姫ヨゼフィーネ、あるいは二十日鼠族』(1924年)
おすすめは、『変身』『訴訟(審判)』『城』の3本です。
どれも有名作ですが、やはりこの3本は、避けてとおれません。
短編なら、『断食芸人』『掟の門のまえ』の2本がおすすめです。
以下、それぞれの作品にたいして、[あらすじ → ひとこと]の順でみていきます。
カフカ作品を読むうえでの参考にしてみてください。
目次
『変身』
| 出版年 | 1915年 |
| 構成 | 全3章 |
カフカ初期の作品です。
あまりに有名なので、説明は不要かもです。
あらすじ
りとりの青年が、朝に目覚めたら、虫(≒ ゴキブリ)になっていた。
それまで自分を頼りに慕ってくれた、妹・父などの家族は、はっきりとした嫌悪感をしめす。
家庭内で虐げるばかりではなく、他人とも合わせないようにして……
ひとこと
あらすじはすでに知っているかもですね。
ちょっとまえまでは「不条理小説」なんてカッコよく言われていました。
けれどなんてことはありません。
・介護で寝たきりの老人
など、家庭内での〝厄介もの〟を、暗に示しているわけです。
不条理でもなんでもなく、リアリズムに徹したおはなしです。
カフカというと、ムズかしいイメージがありますが、おとなの寓話としてみると、ふつうに楽しめます。
ちなみにわたしは、「丘沢訳」で読みました。
『訴訟(審判)』
| 執筆年 | 1914年 |
| 構成 | 全10章〔※ 暫定〕 |
カフカ中期の作品です。
生前は刊行されず、未完でした。
あらすじ
朝、青年「ヨーゼフ・K」が、会社にいくまえに、したくをしている。
すると、部屋にやってきたふたりの男に、いきなり逮捕され、死刑を宣告される。
しかし男たちは、訴訟の内容をしらない。
あろうことか、Kみずから、
・訴訟のなかみは、なにか?
を、調べる必要がある、という。
なくなくKは、〝訴訟探し〟の旅に出るが……
あらすじ
こちらもカフカらしい作品ですね。
『変身』と同じく、〝おかしな展開〟に巻きこまれます。
個人的には、カフカの小説のなかで、いちばん好きです。
分量もほどよく、はなしのしっかりした中編小説です。
さいしょこそ意味不明ですが、とちゅうから、RPG のように、死刑の理由を追いもとめるようになります。
もちろん「宝さがし」ではなく、みずからの命を救うためです。
このあたりの〝反転ぶり〟も、カフカの新しさだったりしますね。
こちらも、「丘沢訳」で読みました。
ちなみに、原題を反映して、タイトルが「訴訟」になっていますが、内容は「審判」と同じです。
『城』
| 出版年 | 1915年 |
| 構成 | 全20章〔※ 暫定〕 |
カフカ後期の作品です。
こちらも生前は刊行されませんでした。
あらすじ
寒い山奥の城に雇われた、測量士「K」。
ふもとの酒場宿で一泊したあと、翌朝に、むこうにみえる城へむけて歩きだす。
けれど道をみつけることができず、ふたたび宿におりかえす。
Kは知らないが「助手」だと言いはる、ふたりの男に、城までの道程・入城の許可を頼んでもらう。
しかし城の主は、測量士を雇ったはずなのに、来てはダメだと、つたえる。
途方にくれるKは、それでも城をめざし……
ひとこと
こちらも『審判』にモチーフが似ています。
目的地まで行こうとするものの、なかなか到達・達成ができない ─ そのもどかしさを描きます。
ストーリーはわかりやすいですが、ほかの作品にくらべて、じゃっかん長いです。
退屈な感じもありつつ、ついつい先が気になり、ページをめくってしまいます。
ちなみにわたしは、新潮文庫版で読みました。
『断食芸人』
| 執筆年 | 1922年 |
| 構成 | 全1章 |
カフカ後期の作品です。
こちらも死後に出版されました。
あらすじ
かつて人気だった「断食芸」 ─ 。
けれどいまでは、すっかり下火になり、だれもみてくれない。
それでもプライドをもっている芸人は、断食をやめようとしない。
くわえて、それまでの「断食は40日間まで」という上限にも不満だった。
おりに入った芸人は、日数制限を無視して、断食をつづける。
とはいえ案の定、だれもその姿をみてくれない。
あるとき、管理人がおりのなかをチェックすると、まだ芸人は断食をつづけている。
すると芸人は、「自分にあう食べ物をみつけられなかった」といって亡くなる。
その後、おりには、なんでも食べるヒョウが入れられる……
ひとこと
なんともいえないおはなしながら、どこかアタマにのこる内容ですよね。
『審判』『城』とはちがい、わずか数十ページの作品ながら、ずしんとくる作品にしあがっています。
個人的には、カフカの短編のなかで、いちばん好きです。
さらっと読めるので、ぜひチェックしてみてください。
『掟の門の前で』
| 出版年 | 1922年 |
| 構成 | 全1章 |
カフカ中期の作品です。
『審判』の1チャプターに入れられ、生前は、本タイトルの名前で、短編集に入りました。
あらすじ
いなかから、門のまえに、ひとりの男がやってくる。
となりには門番がいて、いまは入れない、とつたえる。
くわえて、ムリにくぐろうとしても、さきには「怪力の男」が待っていて、ゆくてをこばむだろうと、警告する。
待つことにした男だったが、そのあいだ、何度も入れてくれるよう頼み、プレゼントまでほどこす。
けれど、何年たっても許可はおりず、男はそこで命が尽きようとする。
さいごに男は、門番にたいして、何年も待っているのに、どうして自分以外、この門をくぐろうとしなかったのか、とたずねる。
すると相手は、「この門は、おまえのためだけに用意されたものだからだ」といって、ガチャンと閉じる。
ひとこと
たった数ページの作品ですが、これほどいろいろ考えさせるおはなしはありません。
じっさいに、作家から学者まで、このストーリーをめぐり、もろもろ意見をかわしています。
さまざまな解釈ができますが、まずはじかに作品にふれてみて、自分なりに解釈してみるのが、おすすめです。
読むまえに、ほかのひとの意見をアタマにいれると、先入観ができてしまうので。
ちなみに翻訳は、光文社古典新訳文庫版の『変身』とセットで収録されています。
まとめ
まとめると、
りきぞう
・おすすめは『変身』『訴訟(審判)』『城』の3本
・短編なら『断食芸人』『掟の門のまえ』
ぜひ、カフカ作品を読むうえで、参考にしてみてください。
ではまた〜。





