どうも、りきぞうです。
大学のころから、世界史に親しんできました。
大学院時代は、本格的に人文書・歴史書にあたってきました。
・大事なキーワード&人物は?
・この時代のポイントは?
きょうは、この問いに答えていきます。
答えは、つぎのとおり。
・東ゴート人
・フン人
・西ゴート王国
・東ゴート王国
・ヴァルダン王国
・ランゴバルト王国
・アングロ=サクソン
・フランク王国
・オドアケル
・テオドリック
・ユスティアヌス帝
この記事では、つぎの本を参考にしました。
以下、目次に沿って、みていきます。
目次
移動前のゲルマン人

移動前のゲルマン人をようすをみていきます。
そもそもゲルマン人が住む以前のヨーロッパには、先住民のケルト人が暮らしていました。
かれらは鉄器を使い、ゲルマン人だけでなく、ローマ人にも圧力をくわえていました。
そのなかでゲルマン人は、さいしょバルト海沿岸に住み始めます。
社会構造
ゲルマン人の社会は、王や首長がひきいる部族国家です。
おもな産業は、狩猟・牧畜・農耕です。
貴族/平民/奴隷に線をひき、身分制をしいていました。
最高議会機関である民会も存在していました。メンバーは、自由民かつ全成年男性による選挙により決められていました。
民族移動
バルト海沿岸で暮らしてたゲルマン人は、そこからじょじょに南の方へ移動し、紀元前後には、いまのライン川&ドナウ川の北側に到達します。
移動の要因は人口増加だとされています。
その後、ローマ帝国の領土内に入り、傭兵・下級官吏・小作人(コロヌス)として働くようになります。
ゲルマン人の大移動

しばらくしてのち、ふたたびゲルマン人は移動します。
原因は、草原地域の寒冷化により、打撃をうけたフン人が、西に進んできたからでした。
ゲルマン部族のひとつ東ゴート人は、フン人の攻撃におされ、かれらに服従することになります。
いっぽうで西ゴート人は、フン人の侵攻を避けるように南下します。学術上、このときの移動が「ゲルマン人の大移動」(375年)とされます。
西ゴートは、ドナウ川をまたぎ、ローマ帝国内へと侵入します(376年)。それまでも、ローマ領土内にゲルマン人はいましたが、この移動はあきらかな侵犯であり、侵略でした。
西ゴート人につづき、ほかのゲルマン系部族も、ぞくぞくとローマ領内に入り、みずからの国をたてていきます。
国名と建国地をあげると、つぎのようになります。
・ランゴバルト王国(イタリア半島)
・ヴァルダン王国(北アフリカ)
・西ゴート王国(イベリア半島)
・フランク王国(北ガリア)
・アングロ=サクソン(ブリタニア)
なお、ゲルマン人が移動したあとの土地には、スラブ人が住み始めました。
また、大移動の原因となったフン人は、君主アッティラ王のもと、パンノニアに大帝国を樹立します。
しかし、半世紀も経たないうちに、カタラウヌムの戦いで、西ローマとゲルマン人の連合軍に敗れます。
その後、すぐさま体制をたてなおし、ローマへ侵入しようとするものの、教皇レオ1世の説得をうけ、思いとどまります。
族長のアッティラが亡くなると、フン人勢力は分裂し、そのまま姿を消します。
代わって、フン族の支配下にあった東ゴート人が、パンノニアの地に定住し、東ローマ帝国と同盟をむすびます。
フン族の支配下におかれていた東ゴート族は、アッティラ死後のフン国家の瓦解に乗じて、ローマ帝国の同盟国となり、パンノニアに居をさだめた。(p.154)
─ 『詳説 世界史研究』
ゲルマン人の大移動の影響

約400年〜600年のあいだに、ゲルマン人の移動はおこなわれました。
それによりローマ領内には、どんな影響があったのでしょうか。
なにより重要なのは、ゲルマン人の大移動により、西ローマ帝国が滅亡したことです。
もちろんこの時点ですでに、西ローマ帝国は権威も権力はありませんでした。
ゲルマン人の傭兵隊長オドアケルが西ローマ皇帝を廃位して、その帝冠を東ローマ皇帝に返すことで、西ローマ帝国は完全に消滅します。
また、そのほかの影響として、移動後にたてたゲルマン人の国家が中心となり、争いがひんぱつします。
西ローマ帝国を廃位させたゲルマン人のオドアケルは、同じゲルマン系の東ゴート国王テオドリックにより倒されています。
そんな東ゴート王国を、今度は東ローマ帝国のユスティアヌス帝が滅ぼすことになります。
そのさい、総督府がラヴェンナの地におかれ、サン=ヴィターレ聖堂が建てられました。
このようにゲルマン人の移動は、いまのヨーロッパ大陸に大きな混乱をもたらしました。
さいごは、ゲルマン系のランゴバルト人が、北イタリアを征服します(568年)。学術上、これをもって民族大移動を終結した、としています。
おわりに
ゲルマン人の大移動についてみてきました。
まとめると、こんなかんじです。
・東ゴート人
・フン人
・西ゴート王国
・東ゴート王国
・ヴァルダン王国
・ランゴバルト王国
・アングロ=サクソン
・フランク王国
・オドアケル
・テオドリック
・ユスティアヌス帝
この記事が、ゲルマン人の移動を理解するさいの参考になれば、うれしいです。
では、また。




