どうも、りきぞうです。
大学院では、キャリア論と社会保障を研究していました。
社会人なってからは、予備校講師 → ウェブディレクター → ライターと、いろんな職業にたずさわってきました。
働くなかで思うのは、自分の市場価値を高まるには「教養」が大切、ということ。
・仕事ができる
こう思える人は、たいてい教養を身につけています。
わたしも、これまで古典&学術書を読みあさってきました。
なかでも、さいきんブームになっているのは「世界史」です。
ここ数年、ビジネスマンの必須知識として「世界史」が注目をあつめています。
ネット時代をむかえ、グローバル化が加速しているからです。
それなりのレベルで働くには、世界全体の流れを知っておく必要があります。
そこで、きょうは、中国の歴史を、より理解できる本を紹介していきます。
言うまでもなく、グローバル経済において、中国の存在感は、これから増してきます。
将来、どんな道を歩むのか ─ 。
今後の流れを予想するためには、中国の歴史を知っておく必要があります。
おすすめは、つぎのとおり。
- ・岡本隆司『世界史とつなげて学ぶ ─ 中国全史』
- ・寺田隆信『物語 中国の歴史』
- ・岡田英弘『中国文明の歴史』
どれも読みやすく、中国史の流れを、大まかに把握できます。
以下、目次にそって、ひとつひとつみていきます。
目次
岡本隆司『世界史とつなげて学ぶ ─ 中国全史』
| 出版年 | 2019年 | 
| 目次 | 第1章 黄河文明から「中華」の誕生まで 第2章 寒冷化の衝撃 第3章 隋・唐の興亡 第4章 唐から宋へ 第5章 モンゴル帝国の興亡 第6章 現代中国の原点としての明朝 第7章 清朝時代の地域分立と官民乖離 第8章 革命の二〇世紀 | 
著者は、東洋史の専門家。
タイトルどおり、本書は、世界史の視点から、中国史をみていこう、というものです。
これまでの歴史書は、1国の王朝をたどり、その時代におきた事件・出来事をあげるかんじでした。
この本では、視野を広げて、「気候変動」「民族移動」「マネーの動き」などなど、外部の変化が、中国にどのような変化をおこしたのか ─ こんな視点から、中国史をとらえていきます。
グローバル化時代に、ぴったりの内容です。
いつの時代も、「気候」「移民」「貨幣」は、アタマを悩ませる問題でした。
世界史のテキストでは多くは語られませんが、この3つが政治を動かしてきました。
歴代の中国王朝も、例外ではありません。
世界全体の流れが、中国がどのように歴史を歩んできたのか ─ 。
広い視野にたって、中国の歴史をとらえることができます。
寺田隆信『物語 中国の歴史』
| 出版年 | 1997年 | 
| 目次 | 第1話 伝説と歴史の間 第2話 文明のかたち 第3話 偉大な皇帝たち 第4話 古代から中世へ 第5話 索虜と島夷と 第6話 長安の春夏秋冬 第7話 近世とよぶ時代 第8話 草原に吹く嵐 第9話 紫禁城の光と影 第10話 王朝体制の終焉 | 
著者は、中国史の専門家。
うえの本が「外部の視点」から把握しています。
いっぽう、こちらは内側から歴史をたどっていくかんじです。
構成をみても、中国史全体をあつかっているのがわかりますね。
「〜章」ではなく、「〜話」と記してあるのも、とっつきやすい印象をあたえます。
いわゆる「中国通史」なんですが、「物語風」に歴史をみていくので、読んでいてあきることはありません。
ひとつのストーリーを追うように、中国史をとらえることができるので、おすすめです。
範囲も、「文明発祥〜清王朝」まであつかっているので、全体の流れを、ざっくり知ることができます。
期間としては、4000年ちかくあるわけですから、理解するだけでも大変です。
本書は、中国史を転換点を、うまくピックアップして、ほんとうに大切なトコだけを、うまくまとめてくれています。
もちろん、コレだけを読んで、「中国史はおしまい」というわけにはいきませんが、大まかに、ざっくり理解するには、もってこいの1冊です。
くわしいレビュー
 【書評】寺田隆信『物語 中国の歴史』感想&レビューです。
【書評】寺田隆信『物語 中国の歴史』感想&レビューです。
岡田英弘『中国文明の歴史』
| 出版年 | 2004年 | 
| 目次 | 序章 民族の成立と中国の歴史 第1章 中国以前の時代 第2章 中国人の誕生 第3章 中国世界の拡大と文化変容 第4章 新しい漢族の時代 第5章 華夷統合の時代 第6章 世界帝国 第7章 大清帝国 第8章 中国以後の時代 | 
著者は、中国史・モンゴル史の専門家。
こちらは「通史」というより、「個別のテーマ」にそって、中国の歴史をとらえていきます。
たとえば、
・「中国」という名の起源
・民族の変遷
・王朝の繁栄&衰退のパターン
などなど。
うえ2冊で、ざっくり中国史の流れをみたあとで、「民族」「王朝」など、より深い意味&背景を知るのに、おすすめです。
「中国」とは、中国地域に住んでいた民族が建てた国、と、フツーみなしています。
しかし本書を読むと、「中国人」なるものは、はじめから存在しないとわかります。
民族の移動をくりかえし、自然とできあがりました。
さらに、そのつながりも、「血」によるものでも、「言語」によるものでもありません。
「漢字」という文字がつかわれ、ある程度、人びとのあいだで、コミュニケーションがなされたら、「中国」が成り立つ ─ これくらいの〝ゆるい共同体〟です。
その意味では、わたしたちが思うほど、中国はカオスで、そこまで一体化していないと理解できます。
それに気づくだけでも、本書を読む価値があります。
おわりに
中国の歴史、理解する本・著書を紹介してきました。
世界史について、最低限の教養を身につけるには、どれも役に立つ本ばかりです。
ここにあげた記事を参考に、あらゆるシーンで活用してみてください。
きょうあげた知識が、あなたの役立つとうれしいです。
ではまた〜。
 
                





