明時代の文化 ─ 陽明学・考証学・実学

どうも、りきぞうです。

大学のころから、世界史に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・歴史書にあたってきました。

・明時代の文化について知りたい
・大事なキーワード&人物は?
・この時代のポイントは?

きょうは、この問いに答えていきます。

答えは、つぎのとおり。

キーワード
・陽明学
・考証学
・実学
重要人物
・王陽明
・董其昌
ポイント
・朱子学を批判した王陽明は、実践を重んじ、知行合一を主張した。

この記事では、つぎの本を参考にしました。

明時代の文化① ─ 永楽帝による大編纂事業

永楽帝

明の文化で重要なのは、永楽帝の命によりおこなわれた大編纂事業です。

まず儒学経典である

・『四書大全』
・『五経大全』
・『性理大全』

が整理されました。

さらに、過去の書物の概要をまとめた百科事典『永楽大典』も編纂されました。

明時代の文化② ─ 儒学・実学・小説

『三国志演義』挿絵

大編纂事業のほかにも、各分野でも文化が大いに発達します。

以下、

  • 儒学
  • 実学
  • 小説
  • 絵画
  • 工芸

のジャンルから、おもな作品をとりあげていきましょう。

儒学

儒学では、

・陽明学
・考証学

の2つが発達しました。

陽明学王陽明が陸九淵説を発展させたものです。

人はかならず正しい道徳をもつとする「心即理」をとき、知識ではなく日々の行動実践を重視する「知行合一」をめざしました。

考証学は名前のとおり、古典を考証する実証研究のことです。明後期からはじまり、つぎの清王朝のときに、さかんに研究がなされました。

実学

明代では、理論研究よりも、実学がたいへん流行りました。

代表的な作品は、つぎのとおりです。

・『本草綱目』:漢方薬書
・『天工開物』:産業技術書
・『農政全書』:農業書
・『崇禎暦書』:暦法書

小説

明代では、木版印刷が普及したことから、民衆のあいだで、庶民文学や戯曲がたいへん読まれるようになりました。

なかでも小説で有名なのは、つぎの4冊です。

・『三国志演技』
・『西遊記』
・『金瓶梅』
・『水滸伝』

合わせて「四代奇書」とよばれ、いまでも中国の古典として親しまれています。

絵画

絵画では、

・南宗画
・北宗画

の2つが流行しました。

南宗画は、芸術家の董其昌によって完成した、といわれています。

また染付工芸も流行り、なかでも江西省で製作された景徳鎮は、たいへん高価な値がつきました。

おわりに

明時代の文化をみてきました。

まとめると、こんなかんじです。

キーワード
・陽明学
・考証学
・実学
重要人物
・王陽明
・董其昌
ポイント
・朱子学を批判した王陽明は、実践を重んじ、知行合一を主張した。

この記事が、明時代の文化を理解するさいのヒントになれば、うれしいです。

では、また。