近世ヨーロッパの文化 ─ バロック/ロココ、自然法思想、社会契約説、重商主義/自由放任主義、科学革命【文化史】

どうも、りきぞうです。

大学のころから、世界史に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・歴史書にあたってきました。

・近世ヨーロッパの文化について知りたい
・大事なキーワード&人物は?
・この時代のポイントは?

きょうは、この問いに答えていきます。

答えは、つぎのとおり。

キーワード
・バロック美術
・ヴェルサイユ宮殿
・ロココ美術
・サンスーシー宮殿
・バロック音楽
・古典派音楽
・フランス古典主義
・経験論/合理論
・ドイツ観念論
・王権神授説/自然法思想
・社会契約説
・啓蒙思想
・重商主義/重農主義/自由放任主義
・古典派経済学
・科学革命
重要人物
・ルーベンス
・レンブラント
・エル=グレコ
・バッハ
・ヘンデル
・コルネイユ
・モリエール
・ミルトン
・デフォー
・スウィフト
・フランシスコ=ベーコン
・デカルト
・カント
・グロティウス
・ホッブス
・ロック
・モンテスキュー
・ヴォルテール
・ルソー
・ケネー
・アダム=スミス
・ニュートン
ポイント
・絶対王政を批判した自然法思想は、その後の社会契約説や啓蒙思想に大きな影響をあたえた

この記事では、つぎの本を参考にしました。

近世ヨーロッパの文化① ─ 特徴

イギリスのコーヒーハウス(17世紀)

まずは近世ヨーロッパ文化全体の特色をあげていきましょう。

ポイントは、つぎの4つです。

・宮廷文化と都市文化の並存&融合
・エリート層における科学&哲学の発展
・貴族を中心としたサロンでの知的享楽
・市民を中心としたカフェでの自由な議論

なかでも重要なのが、4点目のカフェ(フランス)やコーヒーハウス(イギリス)での、市民による活発な議論です。

ここから、いわゆる「世論」がつくられていき、そのときどきの統治権力を批判したり、言論でもって反対意見をのべていきます。

またかれらの議論から新聞や雑誌などの商業出版が発達し、のちのフランスでは革命勢力の基盤&温床となっていきました。

近世ヨーロッパの文化② ─ 作者&作品

サンスーシ宮殿

以下、

  • 美術
  • 音楽
  • 文学
  • 哲学
  • 政治思想
  • 経済思想
  • 自然科学

の分野に沿って、それぞれの作品&作者をみていきましょう。

美術

美術にかんしては、まずはバロック美術が流行りました。

荘厳&華蓮が特徴で、フランスのヴェルサイユ宮殿はその典型とされます。

代表的な芸術家だと、

・ルーベンス(オランダ)
・ファン=ダイク(オランダ)
・レンブラント(オランダ)
・エル=グレコ(スペイン)
・ベラスケス(スペイン)

などがあげられます。

つづいて流行したのがロココ美術です。

バロックとは反対に繊細&優美がその特徴です。プロセイン(ドイツ)のサンスーシー宮殿は、ロココ美術の典型とされます。

音楽

音楽ではバロック音楽が隆盛しました

ただし同じくバロックといっても、バロック美術とはあまり対応していません。

代表的な音楽家は、「近代音楽の父」といわれたバッハです。

彼の業績をひきつぎ、バロック音楽を完成させたのがヘンデルでした。

その後バロック音楽のあとに流行したのが古典派音です。

「交響曲の父」とうわれたハイドン(ドイツ)や、早熟の天才モーツァルト(オーストリア)などは、古典派音楽を代表する芸術家です。

文学

文学については、まずはフランスでフランス古典主義が流行します。

代表的な作者は、

・コルネイユ(悲劇)
・モリエール(喜劇)
_

のふたりです。

つぎにイギリスではピューリタン文学が流行ります。

有名な作者だと、

・ミルトン『失楽園』
・バンヤン『天路歴程』

などがあげられます。

くわえて、イギリスを中心に風刺文学がさかえました。

・デフォー『ロビンソン=クルーソー』
・スウィフト『ガリヴァー旅行記』

のふたつは一度は耳にしたことがあるかと思います。

哲学

哲学については、

・経験論(イギリス系)
・合理論(大陸ヨーロッパ系)

のふたつの分野がうまれました。

経験論の特徴は、

実験と観察にもとづいて一般命題をみちびく帰納法

です。

フランシスコ=ベーコン『新オルガヌム』は、その典型です。

合理論の特徴は、

一般命題から個別の結論をみちびく演繹法

です。

代表的な作者&作品は、

・デカルト『方法序説』
・パスカル『パンセ』
・スピノザ『エチカ』
・ライプニッツ『モナドロジー』

などです。

またドイツでは「ドイツ観念論」とよばれるジャンルが隆盛しました。

代表的な哲学者は、いわずと知れたカントで、彼はイギリス経験論と大陸合理論を統合し、みずからの哲学体系を構築しました。

政治思想

政治思想については、

・王権神授説

・自然法思想

・社会契約論

・啓蒙思想

の順で、隆盛していきました。

王権神授説は「王権は神に由来する」としたうえで、教皇権&皇帝権にたいして王の絶対性(絶対王政)を主張しました。

・ボーダン(フランス)
・フィルマー(イギリス)
・ボッシェ(フランス)

などは、その代表的な思想家です。

かれらは、ときに盛り上がっていた主権国家体制を理論面で支えました。

つづいて流行ったのが自然法思想です。

自然法とは、

生まれもって、それぞれの人間にあたえられた永久かつ不変の法

のことです。

自然法をベースに国家のあり方を説いたのがグロティウス(オランダ)でした。

「国際法の父」とよばれ、彼の残した『戦争と平和の法』は、いまの国際法の基盤となっています。

すこしときをおいて流行ったのが社会契約説です。

これは自然法思想をもとに説かれ、

国家は、人民との契約によってつくられる

と主張します。

代表的な論者&作品は、

・ホッブス『リヴァイアサン』
・ロック『統治二論』

です。

ホッブスは『リヴァイアサン』により、ときのイギリス絶対王政を擁護しました。

またロックは、ときにおきた名誉革命を『統治二論』を書くことで、その正当性を理論的に裏づけました。

そのさいロックが記した、

自然権をおかされた場合は、人民は革命を行使する権限がある

という考えは、のちのアメリカ独立革命に大きな影響をおよぼします。

社会契約と同じくらいの時期に流行ったのが啓蒙思想です。

フランスを中心に広まり、

理性を絶対的なものとしたうえで、偏見&迷信を打ちけし、合理的な社会をつくりあげる

ことを主張しました。

代表的な論者は、

・モンテスキュー
・ヴォルテール
・ルソー
・ディドロ
・ダランベール

です。

なかでもルソーの『社会契約論』は、のちのフランス革命に影響をあたえ、革命メンバーのほとんどが、彼の作品を読んでいたといわれています。

経済思想

経済思想では、近世序盤では、重商主義が流行りました。

・重金主義
・貿易差額主義
・産業保護主義

を基軸とし、ときの絶対王政による経済政策を擁護しました。

つづいてさかえたのが重農主義です。

かれら論者は重商主義を批判し、

国の富は、商業(価値の交換)ではなく、農業(モノの生産)にある

と、主張しました。

そのうえで、国の政策としては自由放任主義(レッセ=フェール)がのぞましい、とします。

代表的な論者&作品は、

・ケネー
・テュルゴー

で、どちらも財政危機をむかえた、ルイ16治世の財務運営にたずさわっていました。

近世の終盤に流行ったのが、古典派経済学です。重農主義の考えをひきつぎながら、

・自由放任主義
・自由貿易

を主張します。

代表的な論者&作品は、アダム=スミス『諸国民の富(国富論)』で、彼は「経済学の父」とされています。

自然科学

近世の中ごろにかけて、ヨーロッパでは「科学革命」とよばれる、自然学の一大転機がおとずれました。

そのなかからうまれたのが、

ニュートン「万有引力の法則」

です。

彼はいまの自然科学の土台をつくり、以降、人びとの暮らしに大きな影響をあたえました。

ほかにも、

・ボイル(イギリス)「気体力学」
・ラヴォワジェ(フランス)「燃焼理論」「質量保存の法則」
・ハーヴェー(イギリス)「血液循環論」
・ジェンナー(イギリス)「種痘法」
・リンネ(スウェーデン)「植物分類学」
・ラプラース(フランス)「宇宙進化論」

などの科学法則&科学技術が、この時期に発見&発明されています。

おわりに

近世ヨーロッパの文化をみてきました。

まとめると、こんなかんじです。

キーワード
・バロック美術
・ヴェルサイユ宮殿
・ロココ美術
・サンスーシー宮殿
・バロック音楽
・古典派音楽
・フランス古典主義
・経験論/合理論
・ドイツ観念論
・王権神授説/自然法思想
・社会契約説
・啓蒙思想
・重商主義/重農主義/自由放任主義
・古典派経済学
・科学革命
重要人物
・ルーベンス
・レンブラント
・エル=グレコ
・バッハ
・ヘンデル
・コルネイユ
・モリエール
・ミルトン
・デフォー
・スウィフト
・フランシスコ=ベーコン
・デカルト
・カント
・グロティウス
・ホッブス
・ロック
・モンテスキュー
・ヴォルテール
・ルソー
・ケネー
・アダム=スミス
・ニュートン
ポイント
・絶対王政を批判した自然法思想は、その後の社会契約説や啓蒙思想に大きな影響をあたえた

この記事が、近世ヨーロッパの文化をするさいのヒントになれば、うれしいです。

では、また。