古代ローマの文化 ─ 特徴・比較・覚え方

どうも、りきぞうです。

大学のころから、世界史に親しんできました。

大学院時代は、本格的に人文書・歴史書にあたってきました。

・古代ローマの文化について知りたい
・大事なキーワード&人物は?
・この時代のポイントは?

きょうは、この問いに答えていきます。

答えは、つぎのとおり。

キーワード
・ラテン語
・ギリシャ文化/ローマ文化
・ストア派
・万民法
・ローマ法
・ユリウス暦
重要人物
・ウェルギリウス
・キケロ
・リウィウス
・タキトゥス
・プルタルコス
・プトレマイオス
・ユスティアヌス帝
・アウグスティヌス
ポイント
・ローマ文化はギリシャ文化をお手本したいっぽうで、実用かつ実践的な文化が発達した

この記事では、つぎの本を参考にしました。

以下、目次に沿って、みていきます。

古代ローマの文化

『ローマ法大全』

ローマ文化は、ラテン語ローマ字がベースになっています。

この点をふまえて、

・文学
・哲学&思想
・歴史
・自然科学
・法律
・建築
・キリスト教思想

の分野について、かんたんにみていきしょう。

文学

ローマ文学は、アウグストゥス(オクタウィアヌス)のころに、もっともさかえました。

有名な作者&作品は、つぎのとおり。

・ウェルギリウス『アエネイス』
・ホラティウス『叙情詩集』
・オウィディウス『転身譚』
・キケロ『国家論』

ウェルギリウスの作品は、ローマ建国の詩として知られています。

またキケロは、政治家であり作家でもありました。彼の文章は、ラテン散文のお手本とされています。

哲学&思想

ローマでは、ギリシャ起源のストア派が大きく影響をあたえました。

著名な作者&作品は、つぎのとおりです。

・セネカ『幸福論』
・エピクテトス『語録』『提要』
・マルクス=アウレリウス=アントニウス『自省録』

セネカは、ネロ帝の家庭教師できたが、さいごは自殺に追い込まれました。

マルクス=アウレリウスは、哲人皇帝の名で知られています。

歴史

散文のなかでも、とくにローマでは歴史書がさかんに書かれました。

代表的な作者&作品は、つぎのとおり。

・ボリュビオス『歴史』
・リウィウス『ローマ建国史』
・カエサル『ガリア戦記』
・タキトゥス『ゲルマニア』『年代記』
・プルタルコス『対比列伝』

ボリュビオスは、ポエニ戦争を素材に、独自の政体循環論をとなえました。

『ガリア戦記』と『ゲルマニア』では、1世紀前後のゲルマン人の状況が描かれてきます。

『対比列伝』は、ギリシャ&ローマの英雄を比べてながら描いています。個人のエピソードが満載で、いま読んでもたいへんおもしろいです。

自然科学

エジプトをおさえたローマでは、この地を中心に自然科学の分野も発達します。

おもな作者&作品は、つぎのとおりです。

・プリニウス『博物誌』
・ストラボン『地理誌』
・プトレマイオス『天文学大全』

それぞれ作品もさることながら、自然科学において大事なのは、ローマ帝国では、ユリウス暦がとられたことです。

これは、カエサルがエジプトの太陽暦をもとに作成&制定したものです。1582年にグレゴリウス暦に変更されるまで、ヨーロッパでは、このユリウス暦をとりつづけました。

法律

ローマでは、法学も大きく発達します。

ローマ法では、市民法から万民法に発展し、その後の法律学に大きな影響をあたえました。

なかでも『ローマ法大全』は、ローマ法の骨格となりました。これは、ユスティアヌス帝の命令で、学者のトリボリアヌスが編纂したものです。

建築

繁栄したローマでは、建築も大きく発展しました。

きほんの様式は、かつてのライバルであるエトルリア人から学んだアーチ技法です。

具体的には、

・コロッセウム
・パンテオン
・水道橋
・凱旋門
・アッピア街道

などが有名ですね。

キリスト教思想

帝国がキリスト教を国教に定めてから、キリスト教思想が、隆盛しました。

キリスト教思想家を「教父」とよびます。

有名どころは、つぎのとおりです。

・エウセビオス『教会史』
・アウグスティヌス『告白』『神の国』

『教会史』では、皇帝を神の代理人だと主張し、のちのビザンツ皇帝権や、王権神授説に影響をあたえました。

いっぽうアウグスティヌスの作品は、中世ヨーロッパのスコラ学に影響をおよぼします。

おわりに

古代ローマ文化についてみてきました。

まとめると、こんなかんじです。

キーワード
・ラテン語
・ギリシャ文化/ローマ文化
・ストア派
・万民法
・ローマ法
・ユリウス暦
重要人物
・ウェルギリウス
・キケロ
・リウィウス
・タキトゥス
・プルタルコス
・プトレマイオス
・ユスティアヌス帝
・アウグスティヌス
ポイント
・ローマ文化はギリシャ文化をお手本したいっぽうで、実用かつ実践的な文化が発達した

この記事が、古代ローマ文化を理解するさいの参考になれば、うれしいです。

では、また。