どうも、りきぞう(@rikizoamaya)です。
大学院では、キャリア論と社会保障を研究していました。
社会人なってからは、予備校講師 → ウェブディレクター → ライターと、いろんな職業にたずさわってきました。
働き方についても、契約社員 → 正社員 → フリーランスと、ひと通り経験してきました。
働くなかで思うのは、自分の市場価値をアップするには「教養」が大切だということ。
「いいアイデアを出すなぁ」
と、言われる人は、キホン、教養を身につけています。
これまでたくさんの古典・学術書を読みあさってきました。
あらためて「核となる知識」をマスターしていきたいと考えています。
ここでは「代表的な古典」&「教養ワード」を紹介していきます。
哲学&経済学から、ビジネスや仕事に役立つ知識を共有していきます。
今回とりあげるのは、コレです。
経済学では、基本的な考え方です。
ド定番の教科書、マンキュー『入門経済学』でも、「10大原理」のひとつにあがっています。
以下、つぎのテキストを参考に、くわしく説明していきます。
引用のページは、こちらの本によります。
目次
マネー増発による物価上昇

まえの記事で書いたように、市場における「公平性の確保」など、政府の役割はいろいろです。
なかでも重要なのは、「マネーの発行」です。
たしかに、さいきんでは、暗号通貨『ビットコイン』、『フェイスブック』の『リブラ(libra)』など、政府を介さない通貨が現れています。
とはいえ、流通マネーにたいする政府の権限は、いまだ強固です。
マネーの量が多すぎると、インフレが起きる
市場において、「マネー」と「モノ&サービス」は、天秤のカンケーです。
片方は上がれば、もう片方が下がります。いっぽうが下がれば、もういっぽうが上がります。
シーソーをイメージしてもらうと、わかりやすいです。
つまり、マネーの量が多ければ、モノ&サービスの価格も上がります。マネーの量が少なければ、モノ&サービスの価格は下がります。
マネーにたいして、モノ&サービスの価格が上がることを「インフレ」、価格が下がることを「デフレ」とよびます。
ちなみに、マンキューは「インフレ(inflation)」を
と、定義します。
なので、政府の権限でもって、市場にたいしてマネーの量を増やせば、「インフレ」が起きます。
マネーの増発によって、物価上昇は起こるわけです。
マネー増発による物価上昇の例
マネー増発によるインフレの例として、よく取りあげられるのが、1920年代にドイツが経験した「ハイパーインフレ」です。
第1次世界対戦で敗れたドイツは、戦勝国にたいして賠償金を支払う義務がありました。
しかし、ドイツ政府は財政赤字に苦しんでいました。そこで、支払いと赤字を〝まかなう〟ために、政府紙幣を大量に発行しました。
結果、市場ではマネーの量が増えて、モノ&サービスの価格が、急激に上昇します。
ドイツ紙幣『マルク』は、紙くず同然になり、食料品をもとめて、お店に客が殺到しました。
ドイツでは、1921年1月における新聞の値段は「0.3マルク」であった。しかし2年も経たない1922年11月には、同じ新聞の値段が「7000万マルク」になっていた。そのほかの財の価格も、すべて同じくらい上昇していた。(023)
N.G.マンキュー『入門経済学(第3版)』
日本のバブル
ドイツほど激しいものでありませんが、1990年代はじめに日本で起きた「バブル」も、その一例です。
1985年の『プラザ合意』で、円高によって貿易赤字に悩んでいた日本。
負担をやわらげるため、日本政府は、(公共投資などの財政政策にくわえて)、公定歩合の引き下げて、金融政策を実施しました。カンタンにいえば、金利を下げ、マネーの量を増やしました。
結果、株式・土地などへの投機がさかんとなり、物価上昇 → バブルへと突入していきました。
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このように、マネーの増発による物価上昇は、珍しい現象ではありません。たしかに規模の問題もありますが、いつでも起きる可能性があります。
むかしは、物価上昇については、さまざまな意見がありました。いまでは、マネーの供給量が、「モノ&サービス」価格の要因、というのは、定説となっています。
インフレは何によって、引き起こされるのだろうか。大幅で持続的なインフレのほとんどは、貨幣供給量の増大が原因である。政府が、その国の貨幣供給量を大幅に増やすと、貨幣の価値は下落する。1920年代初期にのドイツにおいては、物価が1ヶ月ごとに3倍になっていたころ、貨幣供給量もやはり毎月3倍に増えていた。(023)
N.G.マンキュー『入門経済学(第3版)』
マネーの増発には、慎重で賢い判断が必要

経済ニュースをみていると、中央銀行の話題がよくあがります。
その理由は、うえにのべたとおりで、あやまった判断をくだせば、「モノ&サービス」の価格に影響をあたえるからです。
それだけ、マネーの増減をになう人たちは、責任が課せられているわけです。
判断ひとつで、インフレにもなるし、いっぽうでデフレを引きおこし、景気を後退させる可能性もあります。
各国の中央銀行は、インフレ / 景気後退のバランスを、つねに取る必要があります。
政府支出、課税、そして、貨幣量の制御は、マクロ経済政策の手段である。現代の政府は、これらマクロ経済政策の手段を動員して、総支出をコントロールして、景気後退とインフレーションという危険の間のかじ取りを試みている。(026)
P.クルーグマン『ミクロ経済学(第2版)』
そして、あらゆる政府対策がそうであるように、毎回うまくいくことはありません。だからこそ、市場参加者は、政府の動きにビンカンになっておく必要があります。
くわえて、リーマンショックのような「バグ」がおきたときには、政府対策をもとめるのがスジなわけです。
努力はいつも成功するわけではない。景気後退はいまでも起きてるし、インフレの時期も続いている。しかし、2008年と2009年に政府がとった果敢な総支出政策が、2008年の金融危機が本格的な恐慌に発展していくのを食い止めたと広く信じられている。(026)
P.クルーグマン『ミクロ経済学(第2版)』
おわりに
「マネー増発による物価上昇」について、みてきました。
マンキュー、クルーグマンともに、最重要ルールとしてあげています。
わりとすんなり理解できますが、ビジネスマンをはじめ、なにかしら策を実施する人にとっては、不可欠な考えです。
知っておいて、損はありません。
ここにあげた記事を参考に、あらゆるシーンで活用してみてください。
きょうあげた知識が、あなたの役立つとうれしいです。
ではまた〜。

