発売日 | 2012年9月8日〜10月13日 |
収録 |
スポーツジム 漫才「救急車」 漫才「家庭訪問」 泥棒 学習塾 いたわる男 漫才「寿司屋」 |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、『サンドウィッチマンライブ 2012』。
『泥棒』は、ストーリー仕立てのコント。
漫才も3本はいっており、どれも圧巻です。
今回のライブでは、どちらかといえば、コントより漫才がメインのようです。
サンドウィッチマンの漫才が好きなひとには、とくにおすすめです。
特典映像も充実しています。
バラエティ番組っぽい『おい狩野!謝罪せよ!』や、コントではおなじみの『ラジオ』など収められています。
舞台裏を撮影したメイキングもよかった。
全体をとおして、かなりボリュームがあります。
かなりの満足感があります。
…
個人的に良かったのは、「スポーツジム」、「学習塾」、「いたわる男」 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
目次
『スポーツジム』
あらすじ
スポーツジムにやってきた男(伊達)。
人間ドックでひっかかり、カラダを鍛えようと考えている。
ジムのようすや、トレーニングのメニューを紹介するトレーナー(富澤)。
しかし、しゃべるときにヘンな英語なまりがはいったり、「プールでのなかおしっこすると気持ちいいですよね?」と共感をもとめてきたり……。
ジムにはいる気がなくなる男は……。
ひとこと
間をおかず、マシンガンのように連発する富澤さんの小ボケ。
それを伊達さんがていねいにひろいあげ、気のきいたフレーズをまじえてツッコんでいく。
サンドウィッチマンらしいスタイルのコント。
やっぱり安定感がありますね。
漫才もそうですが、年々、やりとりのテンポがあがり、精度もましてるかんじ。
『学習塾』
あらすじ
学習塾の講師。教室で、体験入学の生徒をまっている。
そこへ、ダンディな中年男性がやってくる。大学へ行くため、通いたいと言う。
疑いながらも、算数をおしえる講師。
しかし質問しても「人間の人生そのものが問題集」だの、「その問題を出しているのはエライのか? 神か?」など、まともに答えない。
テキトーに受けながす講師だったが……。
ひとこと
ストーリーよりもセリフで笑わすコント。
自己紹介するシーンでは、
「人間の富澤です」
「いや、わたしは、こうし(子牛)じゃないんです……説明しないとダメかな?」
といった、やりとりをくりかえす。
算数をおしえるシーンでは、
「何もなさない、何も引かない」
「それ、ウィスキーの『山崎』ですね」
などなど。
クスッと笑わせる会話がつづいていきます。
ダンディ風の男のしゃべりが、ゆったりなので、テンポはおそい。
けれどそのぶん、フレーズのおもしろさが引きたっています。
ほかのネタとかぶらないように、よく計算されています。
『いたわる男』
あらすじ
カメラマン(富澤)が写真をとっている。
そこへ何度か、鳥のような生きものが横ぎる。
ふしぎにおもっていると、先端のとがった〝サイクリンク用ヘルメット〟をかぶった男(伊達)が近づいてくる。
カメラマンがワケをたずねると「風の抵抗を避けるため」。
それによって「カラダをいたわっている」。
みょうなカッコウの男だが、写真家の悩みをきくことに。
しかしはなしはいっこうに進まず……。
ひとこと
伊達さんがボケ役。キャラを軸においたコントです。
風の抵抗を避けるために、とがったヘルメットをかぶっているが、「風のほうむいてないと、横からの風に首をもっていかれる」。
このセリフには笑いました。
キャラのおもしろさは、テキストで表すには限界があります。
ぜひ映像で観てほしいです。
カッコウもウケますが、独特のしゃべり方も、じわじわと笑いをさそいます。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。